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砂漠の街は今日も快晴

作者:イスコ
朝。寝床に砂が入っていた。

「……また東風か」

 サルダーンでは東から風が吹くと、細かい白砂がどこからともなく部屋に侵入してくる。窓も戸も閉めていたはずなのに、なぜか。

「精霊のいたずらか、はたまたご近所の掃除ミスか……」

 愚痴をこぼしながら、私はほうきを手に取る。開店準備だ。
 祖父の代から続く雑貨屋《ナームのなんでも屋》は、日陰通りでもそこそこ有名だ。

 まず並べるのは、風よけの魔法布。次に冷却石。
 そして今月の人気商品、「首に巻くと汗がひく呪布」!

 店を開けて五分もしないうちに、お隣の氷屋ラミカ婆がやってきた。

「ナーム、お前んとこの魔布、風の流れ読めとらんよ。東風が三分強い」

「またですか!? 昨日読み直したのに……!」

 こうして今日も、砂と風と文句にまみれた、のんびりした日常が始まる。

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