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ダンジョンの主の初めてのダンジョン探索

「なるほど恋バナですか!その点ならあなたとも分かり合えそうです!」


「そう。よかったわ。」


カラットの発言は彼女たちの仲をどうやら取り持ったようでさっきまでの雰囲気はなくなっていた。とてもありがたいことだパーティーの不和で連携が取れず全滅なんて冗談じゃない。


気を取り直して迷宮にむかうことになった。

道中先ほどのやり取りについてカラットに感謝を述べるべきだと思い、先を歩くレードさんに聞こえないようにカラットの耳に背伸びして伝えることにした。


「ありがとう。それとごめんねカラットさん私のために言い返してレードさんと険悪になっちゃって……」


「ひゃい!ああ……大丈夫ですよわたしがそう思ってやったことですし気にしないでください。」


「そんなことない。パーティーの不仲で連携が取れなくて全滅しかけるなんてときどき聞く話なんだ。私が話題の中心だったのに何もできてなかったし……」


「ねえ。」


気がついたら前を歩いてたはずのレードさんにいつの間にか追いついていて彼女が私の顔をじっとみていた


「愛をささやき合うのはとても結構なのだけど迷宮に着いたから気を引き締めて。」


「愛ってな、何を言ってるんですか!?」


「傍からみたらあなたたちはそう見えてるのよ。普段からそうなの?」


「普段って……私とカラットさんは昨日であったばかりですよ?」


「昨日の今日でそんな仲に?」


「この話もうやめにしませんか?私とカラットさんはただの友達です。」


「からかいがいがあってとてもかわいらしかったのだけれど。」


「照れてるロサちゃんかわいかったんですけど……」


「カラットさんはなんでそっち側なの!ほら迷宮に行きますよ。」


危うくそのまま話を続けられて私たちの奇妙な関係性についても話さなければいけないところだった。迷宮に入った私たちだがカラットが初心者探索者ということで一階、二階の探索で済ませることにした。カラットは探索者の動きとしては初心者らしい所が多々あったが戦闘に関しては私より早く魔法を完成させ威力も私と比べるものではないほどであった。


「カラットさんそんなにすごかったんだね……」


「ええ。驚いたわ……」


「えー……二人とも私のことなんだと思ってたんですか。」


「出会った初日に告白してきた人。」


「ロサへの愛が深い人?」


「私の印象ロサちゃん関連しかないんですかー!」


「まってロサ、その告白の話おもし……じゃなかった興味深そうだし後で聞かせてもらえないかしら?」


「絶対言いません!」


そうした雑談する余裕もできるくらい私たちの探索は順調に進み無事帰還することができた。

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