ダンジョンの主とランチ
体調崩したり忙しかったりして前回投稿から何日経ったのでしょうか短いですがリハビリを兼ねてあげます
無事服を買えた。といっても何着か程度なのだが
うん。普段物を買わない私にしてはよく買った方だろう。
袋の中を見る。現金なものだが私にも新しい服を買ったら着て色んな人に見てもらいたいという欲求が生まれるらしい
レードが満足そうに前を歩いてる
最初はしどろもどろといった様子の彼女だったが途中から興が乗ったのか色んな服を探しては私にあてがって着せ替え人形のようにされた。
思いのほか楽しかったのでまた一緒に買いに来てもいいかもしれない
カラットの方を見てみる
彼女は疲れたりはしないそうだが疲れたような表情をしている
「ねえカラットさん」
「なんでしょうか?」
「もしかして楽しくなかった?」
「いえ、楽しかったですよ?どうしてそんなことを」
「疲れた表情してたし、足取り重そうだったし」
「そうですか?ロサちゃんはよくみてますね」
「いやなことがあったらなんでも言ってね。カラットさん体は強くても心はそんなに強くないっぽいし」
「ロサちゃんは優しいですね……」
そういってカラットが私笑顔を向ける彼女の本心は実際どうなのかはわからない。だけど彼女のために私は努力したい
お昼ごはんは近くの店に入って食べることにした。
注文を済ましてふと疑問が湧いて出た
「そういえばカラットさんは好き嫌いある?」
「今更ですね、わたしの好きな人はロサちゃんですよ?」
「茶化さなくていいから……実際はどうなの?」
「好きな食べものは……おにぎりとかですかね。嫌いな食べ物はないですけど」
「嫌いな食べ物がないのはいいことだね」
「そういうロサちゃんはどうなんですか?」
「私の好きなものはじゃがバターで嫌いなものはないかな」
「質問はしましたけどロサちゃん同じようなものしか食べないので好物はわかりやすいですね」
「そうかな?」
というか私そんなに同じものしか食べていないのか健康のためにもうちょっと色んなもの食べようかな……
「ところでどうして急にそんな質問を?」
「私カラットさんのこと何にも知らないなって思って」
「当たり前じゃないですか出会ってそんなに時間も経ってませんし」
「でもカラットさんは私のことを理解してるみたいだし、私も知りたいと思ったの」
「わたしとしてはその気持ちだけで十分なんですけどね」
「そうかもしれないけど、私のことを好きって言ってくれた人に私が何の行動も起こさないのは不誠実にならない?」
「なりませんよ。というかそこまで真剣に考えてくれたのがとても嬉しいです」
カラットが私の手を両手で包むカラットの手は私の手より一回り大きいようですっぽり入ってしまった
「私はこうしてロサちゃんと一緒に手を握って側にいてくれるだけでも十分なんですよ?」
「本当に?」
「ええ、私はそれだけで幸福なんです。それ以上は求めたら強欲になっちゃいますよ」
そういって柔らかな笑顔を見せた彼女の顔は先ほど違って心から笑ってるように見えた
正面から視線を感じるので振り向くとレードがこちらをじっと見つめてた
「私帰った方がいいかな?」
「いえいえ、今日はレードさんが服を見てくれたので助かりましたよ」
「そうですよ、レードちゃんは今日のリーダーですから。ね、好きなもの食べましょう?」
「二人だけの空間になってさ、私のこと忘れてない?」
「すねないでくださいよ~」
「すねてないけど」
明らかに不機嫌な顔をしてるが私たち二人が原因なので私たちではどうしようもない気がする……
そう考えていると頼んだ料理がやってきた
私とカラットはパスタ、レードはなんだろうこれ……
「レードさんそれなんですか?」
「パスタだけど」
「パスタってこう……細長いもの私の皿にあるようなやつじゃないですか?」
彼女の皿にのってるのは植物の茎のようなものだ、確かに私がパスタだと認識する麺のものと色は近いのだが
「食べればわかるわよ。はい一つどうぞ」
そういってフォークでパスタ?を突き刺して私によこしてくれたので食べてみる、触感はモチモチしてておいしい
「おいしいですねこれ」
「でしょ、パスタだし普通においしいわよ」
「前からたまに見かけてはいたんですけどこれパスタだったんですね」
別に見た目で嫌ってたわけではないが食べる機会がなかっただけでおいしいものは他にもあったのだろう
「幼女……」
レードが小声で何かを言った
「何か言いましたか?」
「いえ、何も、言ってないわ」
「ロ、ロサちゃん私のも一口食べます?」
「ん?一応もらうけどどうしたの」
自分のフォークでカラットさんのパスタお皿から一部を巻いて食べる私の注文したのとは別のやつだがこっちも普通においしい
カラットが何か言いたげな顔を見せるが言葉にしてもらわないとよくわからない
そうして私にしては充実した休日を過ごすことが出来た