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ダンジョンの主と体育会系

あの後クエスト受注をした私たちは、受付で騒いでしまったために集まった注目から逃げるようにクエスト場所にやってきていた。

「あーもう……私じゃないとはいえ視線を浴びるの苦手……」

「なんというか……お疲れさまです……カラットさんには後で言っておきますので」

レードが座り込んでうつむきながら愚痴をこぼすのを見ると同情してしまう。カラットは誰の目からみても容姿は完ぺきといっていいくらいいいのだ。内面はともかくとしてその見た目だけならどんな相手にも通用するくらいには、受付嬢さんだって美人さんだ。そんな人の目を引きやすい二人がいい合いしているのだから人の目が集まってしまうのも無理はない。レードもかわいいと言われるブルイクエスト受注をした私たちは、受付で騒いでしまったために集まった注目から逃げるようにクエスト場所にやってきていた。

「あーもう……私じゃないとはいえ視線を浴びるの苦手……」

「なんというか……お疲れさまです……カラットさんには後で言っておきますので」

レードが座り込んでうつむきながら愚痴をこぼすのを見ると同情してしまう。カラットは誰の目からみても容姿は完ぺきといっていいくらいいいのだ。内面はともかくとしてその見た目だけならどんな相手にも通用するくらいには、受付嬢さんだって美人さんだ。そんな人の目を引きやすい二人がいい合いしているのだから人の目が集まってしまうのも無理はない。レードもかわいいと思われる部類だが二人とは方向性が違う。そうパン屋の看板娘として似合う感じなのだ、親しみやすいというかなんというか……

「ロサちゃん何考えているんですか?」

「ああ、ごめん考え事してた。なんの話だっけ?」

「いえ、今回合同でクエストを行う参加者の方たちとあいさつとかした方がいいんじゃないですか?」

私のことをほっといても別にできることだと考えながら思い出すこの子たち私よりも人付き合いが苦手なのだ……自分のふがいなさに頭が痛くなるのを感じる

「そうだね私が先陣を切るから二人はそれに続く感じであいさつしてこよっか」


幾つかのパーティーにあいさつをして回っていると一人の探索者……クエストに参加しているし冒険者が声をかけてきた

「ロサ久しぶり!元気だったか?」

姐様(あねさま)!久しぶりです!」

「その呼び方はよせって様なんて照れくさい」

「えっと……ロサちゃんこちらの女性は?」

「カラットさん姐様は私の恩人でね私が探索者になった切っ掛けの人なんだよ」

「アネサマなんて呼ばれてるがアタシはローザってんだカラットだっけ?よろしくな」

「あ、はい。ヨロシクオネガイシマス」

「声が小さいもっと元気よくだ!」

「よろしくお願いします!」

「いい声だじゃあもう一人も言ってみようか」

「ひ。勘弁してください……」

「勘弁もなにもただ声を大きく出すだけじゃないか。ほらほら!」

そういって姐様はレードの背中を叩く

「よろしくおねがいします!」

「よく通るいい声じゃないかこれからもしっかり声だしてけ」

「はい……」

あまり大きな声を出すことがない二人に大きな声を出させるなんて姐様すごい。そう考えてる姐様が耳打ちをしてきた


「それにしてもロサ、あんたの話を耳にしたんだがどっちの女と付き合ってるんだ?」

「姐様何を言ってるんですか!?」

姐様は普段そんな話をする人ではないから驚いてしまった

「いやなに、さっき久しぶりにクエストを受けようと思ってカウンターにいこうとしてたらな、なんかやけに混んでるんだよ。前にいたやつに事情を聞いてみると痴話げんか悪らしいじゃないかそんでその最中にあんたたちが走り去っていくからこいつらの話かと勘づいたわけよ」

「流石姐様です。でも私以外の方たちで揉めてるとは思わなかったんですか?」

「アタシのかわいい妹分はいいやつだし誰にでも好意を持たれるに決まってるだろ?ならロサを取り合った話だってのは簡単に想像できるもんさ」

「私はどっちとも付き合ってませんてば。一応カラットさんには告白はされましたけど……」

「はーはっは、いいじゃないか!」

姐様は私の話を聞くと大きな声で笑ったそれはもう豪快に

「あ、姐様?」

「いいじゃないか!ロサにも浮ついた話が出るほど大きくなったってだけでアタシは嬉しいのにあんな上玉から迫られてるんだろ?それを喜ばずしてどうしようか!」

姐様になら私の悩みに答えてくれるかもしれない。

「姐様、あの、私は……恋とか愛とかそういうものがよくわからないので告白されてもどうしたらいいかわかりませんどう対応したらいいでしょうか」

「対応なんて堅苦しい言葉をつかうな相手に失礼だ、それとロサの気持ちが重要なんだからさ自分のペースでやっていくべきとしかアタシからは言えないな」

そういって姐様は他の人とも顔合わせにいってしまった

「私のペースで……か」

愛情というものなら私にだって注がれたことはある。姐様が身よりのない私のためを思ってしてくれたことだっていくつもあるが、それを私が他の人にできるかは違ってくる。もし私が姐様とおなじ行動をしてもそこに愛情をもつことはできないだろう。だって私がそうしてもきっと打算で動いているだろうから。

作品設定のハイファンタジーとローファンタジーの違いがいまだにわからない……

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