ダンジョンの主のバケモノ告白
ここ数日FGO奏章Ⅲ、月姫やってました
たのしい
2匹の狼と戦ってる最中爆発音が聞こえた。カラットの魔法だ、これで1匹は片付いただろう。
戦闘中だけど他人を気遣うことができるのは私も成長しているってことだ。
ロサの大丈夫という言葉は嘘偽りのないものだったのだろう。
しかし少し意識をそらしてしまったのがまずかった、狼が左右からの挟撃に対処が遅れてしまった。
回避不能、1秒後の私は狼のための肉餌となり果てるだろう
目をつむって体をこわばらせる
数瞬の後、襲い掛かったのは狼の牙による痛みではなく何かに突き飛ばされた衝撃だった
目を開けて状況を確認する
そこには私をかばったために2匹の狼から右腕と左足を食われたカラットの姿があった
「ぁ、ぁ……」
目の前の光景に声が出ない
カラットがかばわなければああなった私だったからか
私のような人も友達と言ってくれた人が私なんかのために犠牲になったからか
動かなきゃ 動かなきゃ──
足を奮い立たせ剣を握りしめる
よく聞くと痛みでうわ言つぶやいているのが聞こえてくる
彼女のためにも私が動かなければ
一歩踏みだす、声を上げて2匹の狼に切りかかる
その瞬間に目の前が爆ぜた
熱 音 光
どれも今の私の心を折るには十分だった
足から力が抜ける、もう立ち上がる気力がわかない
カラットは自爆した
爆発でまった砂埃が晴れる
そこには何事もなかったようにスカートについた砂を払ってるカラットがいた
「え。どういうこと?」
あちらの戦闘が終わったのかロサが駆け寄ってくる
「カラットさんどうしたの?」
「あはは、えーとなんといいますか。」
「わたしがバケモノだってバレちゃいました。」
何を言ってるんだろうそれにロサも知ってるみたいだし
「別に誰も隠せとは言ってないけど、カラットさん一応説明してあげたら?何したか知らないけどレードさんも混乱してるみたいだし。」
「それもそうですね。レードちゃん、わたしは先ほどの通り絶対に傷がつかない呪いのようなものを受けておりまして……一応それ以外は人間と大して変わりませんよ?」
「いや。カラットみたいなのは人間とは言わないよ!というかあなたもバケモノの自覚はあるんでしょ!?」
「それもそうなんですが……ロサちゃんなにか助け船とかありません?」
「私だってカラットさんのことよく知らないし、擁護するならレードさんには絶対に危害は加えさせないことは保障できるかな。」
「そ、そうなのね。というかあなたもまさかカラットと同じ不死身のバケモノとかいうんじゃないでしょうね?」
「私は人間ですよ、こんな規格外と一緒に生活しているから疑われるのも無理ないけど。」
「あのー、わたしが今こうして探索者として活動する経緯は道中で話すので一旦地上に戻りませんか?」
「それもそうね。じゃあレードさん今日は一旦引き上げましょうか。とりあえず安全確認のためにカラットさんを前衛にしますから。」
「わたしの扱いひどすぎませんか!?」
「それが一番合理的でしょ?レードさんがこの状態なら死んじゃいそうだし、どうせ傷つかないならしっかり前衛こなしなさい。まぁ今日の夕飯とかなら一品好きなもの増やすとかならいいけど……」
「ロサちゃんのちゃんと報酬用意してくれるところ結構好きです!」
「はいはいありがとう。レードさん一人で動けそう?背負ってこうか?」
「いや、自分で歩けるから大丈夫よ。」
いつも通りのやり取りを見てるとなんだか先ほどまでの二人に関する緊張もばからしくなってきた
あとカラットよりロサが冷静すぎて怖い




