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ダンジョンの主とモンスター

「さて、今日はこのまま迷宮直行でいいですよね?」


家からいの一番に飛び出したカラットはそういいながら私の方をみる。


「ええ、今日は昨日よりも深いところに行くつもりだけど。」


「なんで昨日と同じ場所ではいけないんです?」


「単純に稼ぎがよくなるのと実力相応の場所より浅い場所で探索を繰り返すと最悪ギルド追放ね。」


「実力相応とはいいますけど数字で表せないものをどうやって判断してるので?」


「単純に限界だと感じるところが実力相応よ。」


「な、なんとも脳筋な測り方ですね……」


「昨日受付嬢さんから説明されてたよね。探索者なら常識なはずだけどね?レードさん。」


「え。ええ。」


急に話を振ったためかちょっとびっくりしたように肯定する。


「そんな話聞いた覚えは……あるんですけど。あの、えっと。」


そう言ってカラットは目を泳がせながらしどろもどろになんとか弁明しようとする姿は面白かった。のでまあいいだろう。


「ま、今後覚えてくれればいいからさ。ただし、帰ってきたらその辺の確認は一緒にしましょ?」


「ロサちゃん、ありがとうございます。」


「ねえ。なんというか家から出て一歩目でいちゃいちゃするのはやめてもらえるかしら。」


「い、いちゃつくって。私とカラットはそんな関係ではいないですから。」


「そういう決まり文句はいいから。さっさと行きましょう?」


レードは怒ったように先に行ってしまった……あれ昨日も同じようなやり取りをしたような。


そうして私たちは迷宮に到着した

今日は第3階層、主なモンスターはネズミのような形をしておりひざ下あたりまで及ぶ大きさである。主な攻撃方法は集団での突進、勢いもそれほどではなく注意すればしっかりとよけられるものだ


「正直なところわたしたちはこのモンスターをなんのために狩ってるんです?」


そう質問したのはカラットだった。今は移動中なため会話を行うことは問題ない


「正直ネズミみたいな形してるし味はそれほどよくないのよね。素材も少し下にいけばもっといいモンスターは多く生息してるし、討伐する価値は0よ。」


「そうですよね。でもわたしたちはこうして狩りに来てますよ?」


「邪魔だからしょうがないでしょ。」


「邪魔?」


「当たり前ことなんだけど全てのモンスターが人間に益をもたらすものではないわ。だけどここより下に行くにはこの階層を避けては通れないし誰かが駆除して道の安全を確保しなければならないの。」


「なんというか命を冒涜するような価値観ですね……邪魔だから殺すって。」


「そうね、倫理的にはダメな行為でも私たちにとっては善行よ。」


「レードちゃんはどう思いますか?」


「あまり殺したくはないけど向かってくるのだからしょうがないという考え。」


「そういうものなんですかね。」


カラットは何か言いたげだったがその後の討伐はつつがなく終え帰宅した

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