ダンジョンの主の酒耐性
飲酒の描写などが入ってしまったため今後のことも考えR15指定しました。
しっかり意識してなかった私が悪かったのだろうか……いや、してても止めることは当時の私は絶対しなかっただろう。隣で綺麗な寝相をしているカラットの顔を眺め、二度と行わないために二日酔いで頭痛がひどいが昨晩の出来事を思い出す。
丁寧に思い出していこう。
注文した料理が全てテーブルの前に並んだ後カラットが乾杯の音頭を取った
「それではパーティー結成初めて探索成功を祝いましてかんぱーい!」
「「乾杯。」」
「ンクンク……はぁ!おいしいですこれ。柑橘系の皮の苦味があっておもしろい味ですねぇ。」
「私のはブドウの味がして飲みやすいわ。」
「お酒って初めて飲みますけど基本はジュースの味にアルコール?の味がくる感じなんですね。」
「そうね。私も初めてだけど楽しめそうで何よりだわ。」
じゃがバターを夢中で堪能していた私はすぐに気づかなかったのだ、カラットとレードどちらも初飲酒だということに
「フライドポテトも揚げたてでおいしいです。塩味が弱めなおかげかお酒とも合いますね。」
「カラット。フライドポテト私にもわけなさい。」
「いいですよ~シェアくらいは全然気にしませんよ。」
「そう。なら遠慮なくもらうわ。」
そんなことを二人で会話してたと思う。このあたりまでは問題はなかったのだ。問題はじゃがバターを5皿目、みんなはお酒がまわり始めたころにおきた。
「わたしばっかりフライドポテト食べられて損した気分です。レードちゃんのお酒飲ませてください。」
「レードちゃん?」
「嫌ですか?嫌ならやめますけど。」
「いいえ。続けてちょうだい。ちゃんづけ呼びとかめったにされないし。友達みたいでうれしいわ。」
「ん?もう友達じゃないですか~。」
「そ、そうなの?」
「一緒に探索して、一緒に打ち上げしたんですよ友達と呼ぶには十分ですよ。」
「ありがとう。友達って呼ばれたこと全然なくて嬉しいわ。」
「もちろんロサちゃんもですよね?」
「え?何の話?それより二人ともじゃがバター食べた?」
そうあの和やかな雰囲気をぶち壊したのはたった一杯のそれも度数も低いお酒で酔っぱらっていた私だったのだ
レードは泣き上戸だったようでそれはもう大泣きした。まさか知り合って一日も立たない人間に友達じゃないとか言われて泣くわけではあるまい。
その後お酒が気に入ったのか二杯、三杯と飲んでいった。私は止めようとしたのだけどカラットがそれを静止した。
「ロサちゃん。流石に元凶が止めにかかるのはどうかと思いますよ。ここはレードちゃんの友人であるわたしに任せてください。」
酒と満腹感からか私は店で寝てしまったようでその後のことはあまり思い出せない……いや帰るときはカラットにもたれかかりながら歩いた、と思う。
ここまで思い出してきたがレードはどうしたんだろうか、私と背丈の変わらない子だ前衛を務めるようだから腕っぷしには自信があると思うが心配だな……
そう思ってベッドから出ようとカラットとは反対の方向に手をかける。すると手に柔らかな感触が伝わってきた。
驚いて振り向くとそこにはなぜか全裸のレードが穏やかな寝息を立てていた。




