ダンジョンの主の打ち上げ
「さて、素材を売ったお金も等分しましたしこれにて今日の仕事は終了となります。ありがとうございました。次もよろしくお願いします。」
「ええ。次もよろしくね。」
「はい!よろしくお願いします!」
そういって私たちは解散する空気だったのだがそこでカラットがおずおずと手を挙げた
「あの、この後みんなでご飯に行きませんか?」
「カラットさん。お金を稼ぐために探索者になったんんだよ?どうしてお金を使うことになってるのかなぁ~?」
そういいながらこめかみに筋を立てながらカラットに詰め寄る
「あっロサちゃん顔が近いし怖いです。でもそれもいい……」
「話をそらさないの。カラットさんにも何か考えがあるんだよね?言ってみて。」
「はい、やっぱり初めての探索成功した場合って打ち上げがしたい気分になりません?私はなります。」
「却下。レードさんもカラットさんのこと考えなくていいですからね。」
「行くわ。打ち上げ。」
意外なところから賛成の意見が出た。レードさん騒がしそうなの苦手なのに……
「そうですよね?行きましょう打ち上げ!」
「はぁ……わかりました、レードさんが賛成ならわたしも行きます。ただしカラットさん無駄遣いはだめよ。」
「わかってますよーダイジョウブですって。」
ほんとにわかってるのだろうか?こっちの顔見てないところに若干の不安があるのだが
「それじゃあカラットさんはこの辺りの店知らないし私が決めますね。」
「待って。」
「どうしました?」
「私が選ぶ。」
そう言ってレードさんはギルドを出ると隣接されてる大衆酒場に入っていった。確かにここで打ち上げを行うパーティーは多いので私としては異論は無いが彼女がここを選ぶのは少し以外だった。
「おおー!こういう酒場私初めて入ります。とても賑やかでいい雰囲気ですね!」
「私も初めて。」
「そうなんですかーロサちゃんはこのお店来たことあります?」
「ええ。探索者はここで夕飯とる人も多いし、私も打ち上げ会場なら定番だしここでしようと思ってたのよ。」
「じゃあロサちゃんオススメとかあります?」
「二人ともお酒を飲めるならここの果実酒はとてもおいしいわよ。あと料理もどれを頼んでもハズレはないよ。」
「そうなのね。じゃあ果実酒とポトフを頼もうかしら。」
「いいですねー。じゃあ私はフライドポテトでも頼みますかね。ロサちゃんは?」
「私はじゃがバター。」
「じゃがバター……なんですかそのとても美味しそうな名前?」
「私の大好物の一つだよ。この店に来たからには絶対食べるもの。」
「それで、どんな料理なんですか?」
「蒸かしたジャガイモに切り込みを入れて四等分のようにした後その中心バターをのせた料理だよ。アツアツでほくほくのジャガイモにバターがとろ~り溶ける様を見るのが最高でね。素朴な味のジャガイモにこってりとしたバターの甘さが引き立って味も最高なのよ。それ単体で食べてもいいしお酒に合わせるのにもいいわ。」
「調理肯定が少なくて味も見た目のイメージもしやすいおかげでなんか無性食べたくなりますね。」
「カラットさんも食べてみる?じゃがバターの布教のためなら一個くらい普通におごるよ。あっレードさんも食べますよね?」
「ええ……いただくわ。」
どことなくレードさんが若干引き気味にこちらを見ていた気がするが頭の中がじゃがバターで一杯だった私は気にしないことにして店員にそれぞれの注文を頼むことにした




