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3 門番から隊長への連絡

「失礼します」


そう言って部下が入って来た



何かトラブルでもあったのか、と思い身構えたら本当にトラブルだった




なんと隣の町の有名なヒーラーが逃げて来たそうだ


なんでもギルドに搾取されて貧乏だからと逃げ出したと言っているらしい





「いやギルドに文句があるなら問題ないんじゃないか?」


そう言うと


「・・・去年、お嬢様が隣町まで行って治療されていたかと・・・」


部下が済まなそうに言ってきた




そういえば酷い火傷の傷を治して貰っていたことを思い出した


護衛として付いていったからしっかり覚えている





でもそれが何か問題になるのか?


そう思って聞いてみてびっくりした





件のヒーラーの姿はボロボロのローブで、髪もボサボサだったらしい


乗合馬車に乗る金もないのでテクテクと歩いいてきたらしい


野宿で碌に食べていなかったらしい





はて?


結構なお金を渡したと聞いているが?


そう思ったら部下が報告してきた





碌にお金を貰っていないんだとか


日々食べているだけしか貰えなかった


もう少しとお願いしても「規則ですから」と取り合って貰えなかった


ヒーラーが貧乏なのはすべてギルドのせいです


でも立場が弱いから泣き寝入りです


トホホ


と遠い目で言っていたとか




・・・自分で「トホホ」とか言っていたとか部下が報告していたが碌に聞いていなかった




ここで愚痴の内容の「ギルド」が「ここの領主様のお嬢様」に変わってもおかしくないことに気が付いたからだ





本人が言わなくてもお嬢様が治療を受けたことは皆が知っている


噂とは得てして意外な所に行くものである


それに街中には他の貴族の関係者もいるかもしれない


足を引っ張るために噂をばらまくかもしれない可能性がある


いや絶対にするだろう


碌な噂が流れないだろう




部下の懸念を理解した





急いで御領主様に報告せねば!


そう思い立ち上がった

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