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DARKSPHERE〜戦士たちの鎮魂歌〜  作者: 高見 燈
第2章 戦士たちの咆哮
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第8話 海の守護神アプラス

高見 燈です。


今日は雨ですね。更新が遅れて申し訳ありません。体調を崩しておりました。


この時期です。皆さんもお気をつけ下さい。心労など溜まり、大変な状況だと思います。


また更新していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。

 ーー聖国アスタリア。


 オルファウス大陸の端に位置する国は、神殿を中心に聳えていた。


 だが、その姿は崩壊が目立つ。


 それでも大陸の端に白き街並みは拡がっていた。崩壊はしていても、大陸の中では大きな国の一つ。


 それがわかるほど、大きな街並みだ。


「国境の砦に行くには……私らの様な船は、ここを通るしかないのだ。国境の砦付近の海流が荒れる。こんな船は一溜りもない。」


 アクセルは隣でため息交じりに、そう言ったのだ。


「ああ。だから迂回か。あれが“国境の砦”ってヤツか。」


 アクセルの声に答えたのは、愁弥(しゅうや)だ。


 ここからでも見える。


 大陸の中心。そこに大きな海門が見える。門壁に囲われた物々しい砦。


 あれが国境の砦なのだろう。


 確かにあの位置ならば、聖国アスタリアに近づく事なく行けそうに見える。


 今、通ってるのはわざわざ遠回りする海路だ。


「この時期は特に荒れる。高波と突風に煽られる。暖流と寒流がぶつかる位置に、国境の砦がある。」


 アクセルは国境の砦を眺めながら、そう声をもらした。


 その横顔は何とも恨めしそうに見えた。


「寒流と暖流……。なるほどな。だからわざわざこの海路を。」


 私はそう聞いた。


「激しいうねりと高波。更に強風。貴族の船……“天国の船(ヘブンシップ)”。それに“軍船(バトルシップ)”クラスじゃないと、越えられないんですよ。」


 アクセルの隣にいる船員。若い男はそう言った。


「あー。そうゆうことか。」


 愁弥は海を見つめる。


 船は大陸に近づくと少しスピードを、緩め始めた。


海の守護神(アプラス)が、現れだしたのはつい最近だ。この海路を断たれると、非常に不便だ。大陸中心の砦付近には、港町が集まってる。私らはそこで商売をしている。」


 アクセルは手摺に捕まり、近づく大陸を見つめていた。


「そこに魔物も現れて……海の安全は崩壊ですよ。アプラスに関しては“海国の騎士団”も、手が出せないんです。」


 まるで、お手上げ。とでも言いたげな船員の声だ。


「なんかまた……ややこしそうだな。」


 少し苦い顔をしたのは、愁弥だった。


 つい最近。ミントス王国のいざこざを、垣間見たからだろう。


 私もそれは思った。


 “海国の騎士団”と“お国事情”が脳裏に浮かんだのだ。


「聖国アスタリアと“協定”があってな。特にオルファウス帝国は、この前の戦争で“和解”をしている。帝国の“海上騎士団”は手が出せない。他の騎士団も同じだ。」


 アクセルはそう言うと、私達に視線を向けた。


「戦争をする事になるからな。」


 そう言ったのだ。


 愁弥はふぅ。と、息を吐くと


「つまりだ。他の国の海上騎士団とやらも、手が出せねーから、“冒険者”に護衛を依頼してるってことか?」


 そう聞いた。


 愁弥はやっぱり苦い表情だ。


「そう言う事だ。本当なら退治を願いたいところだが、“報酬”が出ない。魔物退治となると、海上騎士団率いる海国から授与されるが、“アプラス退治”は認められていない。」


 アクセルはとても深いため息をついた。


 するとそばにいる女性冒険者が、口を開いた。


「商人達からは“護衛”ってことで、報酬を貰う契約をしてるの。退治をするとなると、聖国アスタリアが絡んでくるのよ。」


 アイスグリーン……白碧。不思議な色合いをした髪だ。


 女性は腰に手を充ててそう言った。


 小柄ではあるが、長い剣を二本。腰に挿している。この船に乗っている冒険者。その中では、一番“光る人”だ。


「またそりゃ……面倒だな。」

「……こんなのばっかりだぞ。愁弥」


 愁弥とルシエルの愚痴である。


 同感だ。


「船賃を取らない代わりに、あわよくば……“退治”して欲しい。そう言う事だったんだな。アクセル。」


 私はそう聞いた。


 アクセルはとても気まずそうな顔をした。


「いや。騙すつもりは無かったんだ。それに腕が立ちそうに見えたしな。あわよくばだ。」


 気まずそうではあるが……困っているのは、本当の様だ。


 アクセルの後ろにいる船員も、とても懇願する様な眼差しを向けている。


 ふぅ。


 私の口からは息が零れた。これはため息だ。


「通りすがりの“旅人”なら、お国事情とも縁が無い。それにどうも“シラークタイト王国”と繋がりがありそうだ。面倒事になったとしても……コッチで何とかするだろう。」


 私がそう言うとアクセルの表情は、固まった。


「お嬢さん。心が読めるのか?」


 と、すっとぼけた声が返ってきた。


 固まったのは……驚いていたのか。全く。困った人だな。


「読めない。だが、何となくわかる。そう言う事なんだな?」


 悪気の無いのがわかるので、私は逆に呆れてしまった。


「頼むよ! このとーり!」


 ぱんっ!


 アクセルは両手併せると拝みだした。


「さっきも言いましたけど、海路断たれると厄介なんですよ。時間も掛かるし……船に乗り込む船員も、減る一方。商売になんないんですよ。」


 そう言ったのは船員だ。


 商人お付きの船員も、これが仕事なのだろう。船を出すとなると人手がいる。


 それはこの船に乗り込む船員達を見たので、何となくわかる。


 操縦士から積荷運びの者たち。更には船の動力。それらを動かす者たち。


 一隻の商船でも多くの船員達が、乗船している。彼等がいて船は動き、安全な海旅が成り立つのだろう。


「近づいて来たぞ」


 海を眺めていた商人の声だ。


 船は大陸の手前。聖国アスタリア付近に差し掛かった。


 停止するのか……減速していた。


 やがて……その者は姿を現す。


 商人……アクセルの言う通り。アスタリアに近づくと、現れたのだ。


 大きな水飛沫をあげながら、蒼き海の守護神は現れたのだ。


 まるで、聖国アスタリアに近づく者を拒む様に。


 立ち入る者……全てを許す気配がない。


 堂々と海の上に浮かぶその姿は、その名の通り……守護神そのもの。


 蒼い身体からは海水が流れ落ちる。この商船など、叩き割ってしまいそうな程の大きな尾。


 くるり。と先が丸まり“せっかい型”だ。


 尾は分かれてはいない。台形そのままにぴしゃん。と、海水を叩く。


 水飛沫が飛ぶ。


 船の前に立ちはだかるアプラスは、ゆらゆらと揺れる海面を尾で何度も叩く。


 それだけで波が起きる。


 船は波の波紋で揺れる。


「デケーな。やっぱ。」


 隣で愁弥がそう言った。


 高さがあるからか、ルシエルよりも大きく見える。


 蒼き守護神は神々しく見えた。


「見て! 何か近づいて来てる!」


 女性冒険者の声だった。


 アプラスの方を指差したのだ。


 それは海面に浮かぶ黒き影たち。商船に向かって泳いできていた。


 それも何体も。

 うようよとうねる様な泳ぎ方だが、速い。


「何だ?」


 そう海面を覗きこんだのは、アクセルだ。

 この様子だと知らない存在なのだろう。


 商船に近づくとそれらは、飛び上がった。


「あ? アザラシか??」


 声をあげたのは愁弥だ。


 船に飛び乗って来たのは、数体の怪魚だ。アプラス同様の蒼い身体に、黒い腹。


 尾もくるりと丸まっている。


 甲板にその者たちは飛び乗ると、尾で器用に立った。


 身体はアプラスより小さいが、男たちと同じ程度の体長だ。


 私よりはデカい。


 ペンギンの様なヒレのついた怪魚だった。まるで、アプラスの小型版だ。よく似ている。


「アザラシにしては……顔がクジラだな。」


 愁弥は甲板に並ぶ彼等を見て一言。


 どうにも緊張感がない。目新しい物を見て、好奇心が勝ってしまうのか。


「アプラスの“お憑き”だ。」


 ルシエルがため息交じりに、そう言った。


 甲板は歯を剥き出しにして吠える様に、口を開く怪魚たちに、船員も商人も逃げ惑っていた。


 喰い付かれそうな歯だ。


「お憑き?」

「子供か?」


 子供? その発想はまた斬新だな。愁弥。


「手下だ。瑠火。コッチは何とかしろ。俺様はアプラスをどうにかしてやる。」


 ルシエルはそうは言っているが、何だか乗り気ではなさそうだ。


 さっきは牙むきだしで、唸っていたんだが。


「ルシエル。もしかして……“知り合い”か?」


 私は檻篭に手を掛けながら聞いた。檻を開ける。


「別に」


 途端に飛び出す幻獣。何だか不貞腐れた様な声だった。


 黒き大きな狼犬は船の上で巨体を晒す。アクセルがとても驚いていた。


「あれま。デカいな。随分と……」


 だが、すっとぼけた声だ。


 ルシエルは飛び出すと海の上に向かった。海面を走るが、まるで浮かんでいた。


 水に触れる事なく駆けて行ったのだ。



 ✣


 対峙する。


 紺碧の海の上で幻獣は。


 黒く流れる様な毛に覆われた幻獣ルシエル。赤き炎に似た毛が混じる。


 更に紫色の煌めく宝石の様な眼。その鋭い眼差しは、蒼き幻獣アプラスに向けられた。


 トサカの様に突き立つ赤い毛混じりのたてがみ。海風に揺られ頭を低くする。


 海面にまるで浮かぶ様に立ち、身を屈めアプラスを睨みつけていた。


「堕ちたな。海の守護神。」


 ルシエルの口から吐かれた言葉。その声は低く響く。獣独特の唸る低い声だ。


 ルシエルを見据える蒼き宝玉に似た眼。細く小さな眼だが、目の前の幻獣を強く見据える。


「緊縛された幻獣に言われたくない」


 聡明そうな声ではあるが、その口調は強い。青年男性の声に似ている。


「神の国の使者のつもりか? それとも人間に飼われる召喚獣に、成り下がったか?」


 ルシエルの前足。長く鋭い爪が海面で煌めく。


「召喚獣を“神の遣い手”。召喚士を“神の申し子”。そう云われているのを知らんのか?」


 少し角張った頭。滑らかな肌は光輝く。アプラスは、長い羽の様なヒレをバタつかせた。鳥が羽ばたく前の様に。


「そんな事を思ってるのがまだいるとはな。遠い昔の話だ。」


 ルシエルは馬鹿にした様に、鼻を鳴らした。まるで笑う様に。


「封印されし哀れな幻獣。禁忌の島で生き残りの“厄災者”と、傷の舐め合い。その果てが“お供”か。笑えるな。」


 アプラスもまた馬鹿にする様な物言いであった。蒼い眼が硝子の様に煌めく。


 大きな口元はにたり。と、上がる。


「傷? そんなものはない。俺様も瑠火も傷などついていない。あるのは“生きること”。それだけだ。」


 ルシエルは嘲笑う様なアプラスを睨みつけていた。一時も視線を反らさない。


「目的は違えど生きている。それは私も同じだ。お前にどう思われようと、私も生きている。」

「人間に飼われる事が生きているだと? 意志の無い存在は、“生かされている”。そんな事も忘れたか?」


 お互いの言葉は強い。それは睨み合いをも、強くさせていた。


 相容れない。それがわかった瞬間でもあった。


 アプラスは両翼の様なヒレを広げた。その背には大きな波が、湧き上がる。


 高波が彼の背に飛沫を上げて立ち昇る。


 ルシエルはアプラスの体長を雄に越える高波に、身構えた。


「“海の怒り(タイダルウェーブ)”」


 それは大津波であった。


 アプラスの背に湧き上がった高波は、強大な津波となりルシエルに迫ったのだ。


 蠢く波は襲いかかる。


 ルシエルは頭を上げると、


「“破滅の呼応(ネメシスクライ)”」


 ひと吠え。


 大きな黒い円球がルシエルの頭上に、出現する。


 大津波と円球の衝突。


 津波は割れる。衝突した円球で海面に、散らばる。


 大きな水飛沫が上がる中で、紫色の眼と蒼い眼はぶつかる。


「“海の灯火(アクアリウム)”」


 海水の光線。それはまるで灯台の光の様だ。ルシエルに向かって突き抜ける。


「“破滅の波動(ネメシスコード)”」


 ルシエルは口を開き黒き波動を放つ。エネルギー波は、一線の海水を打ち砕く。


 衝突するお互いの力に、幻獣たちは顔を渋めかした。


 互いに一筋縄ではいかない。そう思っている様な顔であった。



 ✣


 甲板ではアプラスによく似た怪魚たち。


 私も愁弥もそれを前にしていた。

 更に女性冒険者。


 彼女は剣を抜いた。双剣使いの様だ。

 長い剣ではあるが…レイピアの様に細い。


「とにかく。コイツらを倒さなきゃダメってことね。」


 長い髪ーー、美しく煌めくアイスグリーン。腰元まであるその髪は、風に揺れる。


 美しい女性だ。


「退く気は無さそうだ。」


 私は腰元から剣を抜いた。短剣より少し長めの双剣。


 アプラスの使い。と言う事になるのだろうか? 彼等は長いヒレをばたつかせ、まるで威嚇している様だった。


 と、一勢に鳴いたのだ。


 獰猛そうな歯を見せ大口開けて、鳴き始めた。不思議な事に鳥の鳴き声に似ていた。


「なんだ? カラスの合唱か?」


 と、愁弥がそう言った。


 ああ。カラス。似ている。確かに。


 とても納得してしまった。


 何かを呼んでいるのか? それとも……。


 私がそんな事を考えている時だった。目の前の怪魚達の口が光り始めたのだ。


 これは“波動”か?


 私は煌めく蒼き光。

 それを前に一歩前に出た。


「“海鳥の泣き声(ベイビースクリーム)”」


 それらは一勢に解き放った。


 光線だった。


「“守護の壁画”」


 私が放ったのは守護の囲いだ。


 白い光に覆われた壁だ。私だけではない。女性冒険者、愁弥、更に他の冒険者たち。


 それらをぐるっと囲む壁を出したのだ。


 光線は壁に阻まれ遮られる。


「瑠火……。こんな事もできんのか?」


 驚いていたのは愁弥だった。


「ああ。守護の発動の二段階だ。私の術は五段階ある。」


 誰にも話をした事はない。


 自身の術は己の弱点。語るな。と、言われてきたからだ。


「まじか……。瑠火ってすげーんだな。」


 愁弥は光線を防ぎ、消えてなくなる壁を前にそう言った。


 凄くはない。けして。


 呪われた力だ。特異と言うのはそうゆう事だ。


 クェェッ……と、怒りに満ちた鳴き声が響く。怪魚たちは怒りを露わにしたのか……、顔が赤い。


 心做しか。


「何か来そうね。」


 女性冒険者はそう言った。

 風に靡くアイスグリーンの髪から覗く右耳。そこには、ローズピンクの珠石がきらりと光る。


 美しい色で思わず見てしまった。


 けたたましく鳴く怪魚たち。


 ばたばたと羽の様なヒレを動かし、並ぶ彼等は何故か小躍りの様に、丸いお尻を振った。


 横揺れする身体にお尻。


 なんだ? これは……ふざけてるのか?


 私はペンギンのよちよち歩きを、思い出してしまった。


 尾で立ってるのだが……動きがそれに、似ている。


「何する気だ?」


 どうやら愁弥も不可思議らしい。


 奇妙なダンスだ。


 キェェッ!


 と、一勢に大鳴きしたのだ。一声のその叫び声。


「“海鳥の咆哮(ベイビーストーム)”」


 怪魚たちは私達めがけ一気に、水の噴射を放った。


「“旋硫”!!」


 放水の様な噴射。

 私は地に手を当てた。


 風は巻き起こる。

 無数の竜巻が地から放水めがけ、噴泉の様に湧く。


 竜巻が噴射を貫く。


「え? スゴいんだけど……」


 女性冒険者の声が聞こえた。


 凄くはない。


 水飛沫をあげて噴射は封殺される。風の発動は、その為の術でもある。


 敵の攻撃を封殺するのが目的だ。彼等を攻撃する訳ではない。


 守りの術だ。


「“雷光(らいごう)”!」


 雷の稲妻。無数に落ちるその閃光。怪魚たちの頭上から降り注ぐ。


 怪魚たちの身体はまるで、水のヴェールの様なものに包まれていた。


「シールドか?」


 蒼い水のヴェール。それに包まれた怪魚たちは、どうやら雷の発動を、受け流してしまったらしい。


「一気に行けそうね。」


 そう言って駆け出したのは、女性冒険者だった。更に愁弥もだ。


 怪魚たちの動きは止まったからだ。


「俺たちも続け!」


 他の冒険者もだった。皆、剣を片手に怪魚たちに突っ込んだ。


 甲板にいる怪魚たちと、私達の戦い。それにまるで釘を刺すかの様に、大きな波が船に降り掛かった。


「え?」


 女性冒険者も他の冒険者も……そして、私も愁弥も海水を被った。


 振り返ったのは女性冒険者だった。


 船が揺れる程では無いが、まるで上から水を落とされた。


 そんな感じだったのだ。


「もう良い。子らに手は出すな」


 声が響く。


「子供なのか。やっぱ。」


 愁弥の声が聞こえた。


 拘っていたんだな。そこに。


「瑠火。話は終わった。」


 甲板に戻ってきたのは、ルシエルだった。その横にはアプラス。


「クェェッ! クェェッ!」


 アプラスの姿を見ると怪魚たちは、一気に鳴きだした。


 それもまるで雛鳥の様に。ヒレをばたつかせながら。


 甲高い声は嬉しそうに聞こえたが、直ぐに彼等は海に飛び込んだ。


「ルシエル」


 ルシエルは少し表情が暗い。


 だが、


「行けばわかる。聖国アスタリア。」


 そう言うと甲板に座り込んだ。


 大きな身体が横たわる。フセをしてしまった。


「通ればいい。」


 アプラスはそう言うと、海に潜ってしまった。


「なにがあったんだ? なんかおかしくねー? ルシエル。」


 愁弥の心配そうな声が聞こえる。


 確かに。


「わからない。」


 アプラスと怪魚たちがいなくなった船は、動きだす。


 オルファウス大陸へ。


 私達は聖国アスタリアに向かう。そこに行けば、アプラスの言動もわかるであろう。


 封鎖された国ーー、そこで何が起きているのか。


 それもわかるだろう。


 ルシエルは目を閉じていた。

























































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