4, 僕と君の歌う理由
「いらっしゃいませー!!」
「予約してた西井です」
「はい、お待ちしておりました、こちらへどうぞ」
予約していた焼肉屋は食べ放題のお店で、冷麺やらデザートやらも頼める僕の行きつけである。花本駅と白嶺大学前駅のちょうど中間くらいの駅にあり、チェーン展開している店なだけあってそこそこな広さもある。僕らは店の奥の方にある四人用テーブル席に通された。まず先頭の僕が一番奥に入り、二番目に対面の形で八島、そして最後に……
「えっと」
「あ」
しまった、これは俺と八島が隣になるべきだった。ひかぴーはどこに座るべきか悩んでいる様子。しかし八島はそんなことも気にせず呑気にメニューを見始めていた。くそ、空気の読めない男だ。
「お、おいで!」
「え?あ、はーい」
「ん?あー、航さんずるー!」
八島は不満そうだったが、先手必勝だ。待て、俺は一体何に勝ったというのか。
「何頼んでもいいんですか?」
「あの、あんま高いコースは奢れないからね……」
食べ放題コースには三種類あり、並、上、極の順で食べられる肉の種類が変わってくる。ただ並と極の間には2000円程度の開きがあり、正直極を注文されるとお財布的にかなり厳しい。
「ひかぴー!極にしようぜ!」
「よし、八島の分は一銭も出さないからな」
「ひどい!男女差別だ!」
「いいや、区別だ」
謙虚さとはどんな美徳にも勝ることである。そうあった方が結局いい思いをすることが多いしな。とまぁそんな他愛のないやり取りの末、結局みんな真ん中の上コースを注文することとなった。
「あ、じゃあ俺トイレ行ってくるんで注文お願いします。ついでにドリンクバー寄ってきますけどなんか要りますか?」
「サンキュー。じゃあ僕はオレンジジュースで」
「私はカルピスかな?」
「おっけー」
八島は席を立ち、トイレへと向かう。さて、僕らは言われた通り注文しよう。
「今時の焼肉屋はタッチパネルで注文するんだよな。よし、これとこれとこれと……」
「あの航さん、そんなに食べられないでしょ?」
「いや、ひかぴーが全部食べてくれるよ」
「私これでも女の子ですよ?」
「え?お前が?ここ男しかいないじゃん」
「それは私にあまりにも失礼なんじゃ……ってちょっと、何注文ボタン押してるんですか!?航さんが全部食べてくださいよ!」
「やだよ俺そんなお腹減ってないもん」
「……何しに来たんですか……」
俺の冗談にひかぴーは呆れ気味でため息をつくが、その顔は笑顔だ。するとこちら側に身を乗り出してタッチパネルを操作し出した。
「ちょっと、光ちゃん……?」
「ほら、やっぱり肉ばっか。私は野菜も食べるんですからね。えーっと、キャベツとコーンと……」
近い……具体的にいうと股間に近い。これ、はたから見たらすごくいかがわしいんじゃないか?
「ひかぴー、えっろ」
「はぁ!?」
ほら、ドリンクを手に戻ってきた八島にこんな風に言われてしまうんだ。ようやく今の状況に気がついたひかぴーもさぞ顔を赤くして……
「航さん……気持ちよかったですか?」
「ちょっと何言ってるかわからないかなぁ!?」
「航さん、ひかぴーはそういう奴ですよ?」
「そうですよ、私はそういう奴なんです」
「そう……なのか……」
何がセクハラになるかわからないこのご時世で、こんな子もいるようだ。すると店員さんが肉を持ってきた。制限時間の九十分も始まるようなので、食べるとしよう。
「じゃあソフドリだけど……乾杯!」
「「乾杯」」
プラスチック製のグラスがカツンと音を立て、俺たちの杯は交わされた。肉が焼かれる音が食欲を掻き立てる。
「あ、それ俺の育てた肉だぞ八島!」
「はぁ、お腹いっぱい」
「ひかぴー、食い過ぎ」
「うるさいなぁ、航さんが私の皿に乗せすぎなんですよ!」
「ねぇ2人、ちょっとイチャイチャしないでくれる?」
「してないわ!」
「そうだよ。航さんには美羽っていう、あまりにも勿体無い彼女がいるんだから!」
「もったいないとか言わんでええわ!」
「実際あんなに可愛いのにどうして航さんなんですかね?」
「ひかぴー、俺だって傷つくときは傷つくんだぜ?」
「あら、ごめんなさーい」
「お前……これでも食ってろ!」
「わ、なんですかその黒んぐ!?苦い!焦げすぎですよこの肉!」
「ちゃっかりあーんしてるよこの先輩……」
小さく八島が何か言っている気はするがどうせろくなことではないだろう。するとひかぴーは携帯を取り出してインカメを起動した。
「はい、ちーず」
「お、おう?」
とりあえずピース。パシャりという音がして、一枚の写真が取られた。もちろんツーショット。距離は肩が触れ合うくらい近かった。
「後で送れよ」
「はーい」
「これでイチャついてないとか本気ですか航さん……」
うん、今のは流石に聞こえたわ。
「しかし、すごいよな俺たち。偶然駅前で会った関係がサークルの先輩後輩になって、今じゃ一緒に焼肉を食べに来てるなんて」
「確かにそうですね〜」
「あれ、俺置いてきぼり?」
でも、本当にすごい奇跡だ。ふと最初に出会った花本駅での路上ライブを思い出し、一つの疑問が湧いた。
「……ひかぴーはさ、どうして歌うんだ?」
「え?」
「いや、なんでもない」
俺は何を言っているんだろう。なんとなく、口をついて出てしまったのだ。
食事もほぼ終わり……というか、先に俺たちの胃袋が限界を迎えてしまい最後は焦げた肉を店員さんの目を気にしながら炭火の中に放り込んで誤魔化したりしていた。本当にごめんなさい店員さん。そして牛さん豚さん。
その後会計を済ませ、俺たちは外に出た。空は完全に黒に染まり、明かりの強い星の光だけが目に映る。
「やっぱ少し寒いですね」
「そだな。あれ、ひかぴーは?」
「トイレです」
「……なんだよ、そんないじっと見て」
ひかぴーにあの質問をしてからなんとなく沈んでしまった俺を八島はなんだか神妙な面持ちで俺を見つめてくる。なにか言いたさそうだが、言うべきか悩んでいる。そんな様子だ。
「航さん、俺……方面が2人と逆なんですよね」
「ん?ああ、そうだな」
確かに、こいつは実家暮らし。しかも最寄りが大学前駅という好立地だ。俺たちとは逆方向の電車になる。
「だから……言っておきます。手を出しちゃダメですよ」
「え?」
八島が言った言葉の意味が理解できず、首をかしげる。
「俺、その……光のこと、好きなんで」
「っ……そ、そっか、ひかぴーの事か」
あれ、なんで今、俺詰まったんだ?いいや、急すぎて、驚いただけだ。
「いい、ですよね?」
「いいってなんだよ」
「航さんは光のこと、どうなんですか?」
「どうって……そう言う目で見たことないし、俺には美羽ちゃんがいる」
答えた後、八島は少し目を閉じた。数秒の沈黙。
「お待たせです」
「お、おう……」
「ん?どうしたんですか?疲れました?お腹いっぱい?」
「そうだよ。食い過ぎて吐きそうだ」
「そんな食べてましたっけ〜?」
変わらないさっきと同じノリで話しかけてはくるが、薄々空気が変わったことに気づいているのだろう。表情が少しだけぎこちない。
「寒いっすね〜、帰りましょう!」
「そう、だな。帰るか」
逆に、本当にさっきまでと同じ様子に戻った八島は先頭に立って駅への道を歩き出した。あいつが言っていた、光が好きだという言葉は本当なのだろうか。さっきまでのひかぴーとのやりとりが彼にとっては気に障るものだった、と言うことだろうか。
わからない。俺は一体なぜ、こんな心に靄がかかったような気持ちになっているのだろう。
八島の想いを知ったから?先輩後輩として良い関係だったのに、少し亀裂が入ったように感じるから?
結局今、答えは出せそうにない。俺はただ2人と同じように"さっきと同じ"を演じながら、八島の後ろをついていくことしかできなかった。
その後俺とひかぴーは八島と別れ、2人きりとなった。電車はすぐに来た。少しだけ暖かい風を足元に感じる。空いている席はない。ドアの前を陣取って、2人して軽く寄りかかる。彼女が口を開いたのは、無言の時間が三分ほど続いた後だった。
「先輩、何かあったんですか?」
「いいや、ちょっと学祭について話してただけだよ」
用意されていた質問に対する、用意していた回答。なんだ、サークルの方向性って。俺はそもそも学祭に出すらしないのに。これは拒絶だ。わかりやすい嘘を見せつけて、相手の干渉を牽制する、ずるい手。ひかぴーは空気が読める。読めてしまうから、踏み込めない。
それからなんとか当たり障りのない会話をしつつ、電車は俺の最寄駅を通り越した。隣で笑いながら他愛のない話を続ける彼女は表示される駅名に気付きながらもそれに触れない。まるで、俺が話したいことがあって、それを見抜いているかのようだ。
『次は花本、花本、終点でございます』
アナウンスがそう告げる。同じ車両には、疲れた顔のサラリーマンが三人座っているだけだった。
「あの、さすがにここまででいいですよ?」
改札前に来て、ひかぴーは笑った。改札を通ってしまえば、交通費も発生する。しかし夜道に女の子を1人で帰すと言うのは男としてどうなんだ。かと言ってここで無理に送っても、相手としては迷惑かもしれない。
「じゃあ、行きますね。今日はありがとうございました。楽しかったです」
屈託のない笑みでそう告げて、彼女は改札に向かう。これでいいのだろう。俺も帰ろう。
「ねぇ、先輩」
改札に背を向け、再びホームに戻ろうとした時、ひかぴーの声が聞こえた。振り向くと、彼女はすぐそばまで駆け寄ってきていた。
「私、まだ航さんに話したいことあった」
「……え?」
「だからその……勝手なんですけど、少し話せませんか!?」
彼女の緊張が息遣いから、ほんのりと紅潮した頬から、潤んだ上目遣いの瞳から伝わってきた。
「私、今日を……このまま終わらせたくないんです」
呟くように放たれた言葉に、胸が締め付けられるのを感じた。彼女にこんな顔をさせているのは、俺のせいだ。答えようと口を開くのと同時に、携帯電話が鳴り響く。
見なくては。でも、なぜだか見たくない。
「美羽……ですよね?」
「……わからないよ」
「出ないんですか?」
「出るさ」
右ポケットからスマホを取り出す。案の定、美羽ちゃんからだった。
「すみませんでした、変なこと言って。忘れてください」
ひかぴーは振り返り、もう一度改札に向かって歩いていく。
電話に出よう。それが正しいという結論に誰しもが至る。それに今から帰らないでひかぴーと話をしていたら終電を逃しかねない。答えは決まっていた。
「………………」
「おい、待てよ」
「……先輩……」
「女の子を1人で帰せないよ。先輩として」
「航さんにそんな男らしさが!?」
追いつくとひかぴーはふざけたように驚いた顔をしてみせるが、内心動揺していることが握りしめた拳から察せられた。
「……美羽に、なんて言ったんですか?」
「ひかぴーを送るって言ったよ」
ノータイムで返した返事に、ひかぴーは懐疑の目を向けてくる。嘘だ。電話には出ていない。でもうまい言い訳が思いつかず、無視をしてしまった。無駄な心配はかけたくない。俺がここにいる理由は、そういうんじゃないのだから。
「立ち話もなんだし、どこか入ろうぜ。カフェとか……」
「なら……私行きたいところがあるんです!」
「地元民のおすすめか……よし、そこ行こう!」
俺がここにいる理由はひかぴーと一緒。今日を、このまま終わらせたくない。楽しかったという思い出で終わらせたい。ただ、それだけなのだ。
「って、お前ここ……」
目的地への到着は、想像の何倍も早かった。
「航さん、そこにあるスピーカー、マイクに繋げてください!」
大きめのカバンから何を取り出すかと思えば、出てきたのはマイクとスピーカーと、ギター。駅前ロータリー広場で、ひかぴーは今から路上ライブをしようとしているのだ。
最初はもちろん反対したのだが、気分が乗ってしまったからどうしてもやりたい、という意味不明な理論で押し込まれてしまった。いや、受け入れてしまったのだ。聴きたかったから。もう一度彼女の歌を、この場所で。
準備を進めていると、ひかぴーはスーツを着た中年男性やいかにもOLといった装いの女性たちに声をかけられた。この場所では軽く人気者なのだろう。それもそうか、俺だってその場でCDを買ってしまうくらいに感動したのだから。
「あーあー、テステス。うん、大丈夫かな」
かがんでいた体を起こし、集まった6人の聴衆に向かって笑顔を咲かせる。
「こんばんは、今日は来てくれてありがとうございます。今日はお休みするって言ってたのに来てくれて本当に嬉しいです!
じゃあ早速ですが始めて行きますね!で、今日は特別にこの人も一緒に歌ってくれます!」
「は?」
観客もクエスチョンマークを頭上に浮かべている。
「航さん、サークルの時弾けてましたよね?あのバンド、私が一番好きなバンドなんです。だからその曲を航さんと一緒に歌いたいんです!」
「なんでだよ。そもそもこれはお前のライブで……」
「そうだけど、これは航さんにやってほしい。航さんと一緒がいいんです」
「意味わかんないよ。それに俺はもう人前じゃ歌わない。決めてるんだ」
あの時、あの瞬間に、俺はもう歌わないって決めた。人前で演奏だって、本当はもうしないつもりだったんだ。けれど、こんなに拒絶の意思を示しているのに、彼女は折れずにはっきりとした口調で言う。
「お願い。私……航さんの歌が大好きなんです!」
「っ……それって」
「………………」
ひかぴーは。暮野光は答えない。だがその沈黙は肯定に等しいものだった。
「……お前は、どうして歌うんだ?」
何を言えばいいのか、もうわからなかった。純粋に脳裏に浮かんだ疑問をそのまま口に写しただけ。
「好きだから」
反射のように、即答だった。
「私は歌が好き。悩みに答えてくれる歌が好き。喜びを分かち合える歌が好き。悲しみを叫んでくれる歌が好き。そんな大好きな歌を、私は届けたい。
私の喉から出る音を、聴いてくれる人に好きだって思ってもらいたい。承認欲求の塊だって言われたら何も言い返せないけど、それでもこうして聴いてくれて、認めてくれる人がいるってすごく嬉しいの。だから……っ」
そこまで言って、目の前で何が起こっているんかよくわかっていない様子の客を見た。
「私は歌う。そしていつかプロになってデビューして、もっと多くの人に私を、私の歌を好きになってもらいたい!他の誰よりも、一番人を感動させたい!」
――――あなたはそうじゃなかった?
暮野光はギターを掻き鳴らす。聴こえたのは……
「聴いてください。FEETEC、『NEXT』」
昔、とある高校生4人が軽音楽部で出会い、偶然できたバンドがオーディションを受けたらうっかり通ってしまい、インディーズとしてだが、そこそこの人気を持った後、メンバーの高校卒業を以って活動を終えた話がある。
ギターボーカルが俺で、ベースが美羽ちゃん。ギターの雄二にドラムの浩子。あの頃の俺たちがみんなでアイデアを出し合って作った、オーディションでも使った最初のオリジナル曲にしてデビュー曲。
Feet echoを繋げてFEETEC。頭の良くなかった俺たちは好きな海外アーティストの歌詞にあった言葉から足音という熟語を錬成していた。でもそれが逆にオリジナリティがあるように思えて、俺は好きだった。
そんな俺たちの、始まりの歌が、今、暮野光を通して俺に問いかけてくる。
お前は何がしたいのか。
どうして歌を歌っていたのか。
どうして解散し、歌をやめる決意をしたのに、未練がましく音楽に関わるサークルに入っているのか。
俺は、俺は……っ!
「先輩っ!」
マイクを手渡される。
歌が大好きだった。舞台の上で自分を表現し、それでいて受け入れられるアーティストに憧れた。
その始まりはきっとみんな同じで。
だからこそ差もついて。
腐ってしまった俺だけど、まだ。
まだ、歌いたい。
理由は、好きだから。
それだけで、十分なんだ。
誰もが言葉を失っていた。気づけば10人ほどだった聴衆は100人に迫るんじゃないかというほどに増え、俺たちに拍手を浴びせている。
隣で息を切らせているひかぴーは、恍惚とした顔で余韻を噛み締めていた。
楽しかった。こんなに楽しいと感じたことが、今までにあっただろうか。
確かに現役で歌っていた時、これくらい心が高ぶったことはある。いや、こんなたかが100名やそこらの前じゃない。数千人の前で歌ったんだ。興奮も緊張もしていた。
でも、今この瞬間に比べたらどうだろうか。だって今、俺は音楽してた。歌いたい歌を歌いたいように歌えた。自由だった。そして……隣に、一緒に歌ってくれる人がいた。
歌うこと自体がトラウマだった。思い出して、泣いてしまうのが嫌だった。それなのに、マイクを持った瞬間、そんなのどこか飛んで行って、ひたすらに夢中だった。
夢って忘れられない。どんなに頭の片隅に追いやっても決して消えないで、離れれば離れるほど大きな声で、駄々っ子のように泣き叫ぶ。
「航さん、私と一緒に、歌ってくれませんか?」
ついさっき聞いたようなセリフ。
でも、その熱は、彼女の夢を知って、音楽を知って、一緒に奏でた今の方がずっと強く感じられる。
『航さんごめん……みんな、止められなかった……っ!』
でも……警鐘のように、いつかの泣き声が脳裏を過ぎった。これは俺だけの問題じゃない。目を閉じたら、あの4人で楽しんだ最高のライブの光景が蘇る。ステージの上には俺と光の二人。FEETECを求めていた観客はブーイングを飛ばしてくる。
全ての記憶が、思い出が、何より俺自身が、俺の裏切りを許さない。
「ご……」
『嫌だ!!』
ごめん。そう言って断ろうとした。けど、誰かがそれを嫌だと言った。
光?聴衆?違う。その誰でもない。すると聴衆の中に……いつかの駄々っ子が、不安げな涙目で、俺を見つめているのを見つけた。
なんだ、結局、そういうことなんじゃないか。
何年もお前から目を背けていたけれど。情けなくても、見苦しくても、もう一度立ち上がりたいって、思っちゃってるんだ。
「一番に、なろう」
「っ……はい!!」
目の前の彼女との未来に、賭けてみたい、って。
「うん、そっか……」
「ううん、怒ってないよ。むしろ逆。私はやっぱ、歌ってる時の航さんが一番好きだから」
「え、私も?でも、それは……」
「ごめん、ちょっとだけ時間ちょうだい。うん、じゃあ、また明日ね」
「……………………………」
「……………………はぁ……っ……」
「……ずるいよ。航さんは、ずるいよぉ……っ!!」
「ぅ……ぅぁ……ぁぁああああっ!!!!」




