5話 これだっ!
先程まで演奏を行っていた吹奏楽部、マーチングバンド部とは違う、規律正しく!という感じではない
和やかな、和気あいあいとした挨拶だった
ギターと、、、、、あれは、何を持っているんだ?
遠くから見えた、右半分はギターを持つ集団
左半分は、、、丸い、、、、なんかウクレレみたいだ
あれがマンドリン?というものなのだろうか
初めて見た楽器に段々と興味が湧いた
静まり返った体育館に2回何かを叩く音が響いた
ギターを、叩いた?
呆気に取られたのも束の間、次の瞬間には激しい情熱の渦が体育館を揺るがしていた。
──弾けるような、情熱的なメロディ。
テレビで誰もが一度は耳にしたことがある、あの曲だ。ギターのボディをパーカッションのように打ち鳴らす乾いた音と、それに重なるマンドリンの鋭くも鮮やかな音色。和やかだったさっきまでの空気は一変し、会場の温度が一気に跳ね上がる。
初めて見る、初めて聴くその音楽に、私は完全に目を奪われていた。
始まったのは、あの有名な『情熱大陸』。
ギターがボディを叩いて刻む強烈なリズムに乗せて、あのウクレレに似た丸い楽器
──マンドリンが一斉に歌い出す。
マレットやスティックで叩く打楽器とも、
息を吹き込む吹奏楽とも違う。
細かく、激しく弦を震わせるその音は、
体育館の壁を震わせるほどの圧倒的な音圧となって
押し寄せてきた。
なんだ、あの楽器。あんなに小さいのにっ、、、、、、
なんて激しい音がするんだっっっっ、、!!!??
湧き上がる興奮が、最高潮に達したそのとき。
激しいメロディが一気に一点へと収束し、
最後の一音が体育館の壁を劈いた。
──ジャァァァンッ!!
かき鳴らされた残響が消えるか消えないかのうちに、一瞬の静寂。
そして、
──!!!!
割れんばかりの歓声と、地鳴りのような拍手が体育館を包み込んだ。鳥肌が止まらない。拍手をする私の両手は、いつの間にかじっとりと汗をかいていた。
「これだっ、、、、!!!!!!」




