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第十三話

ちょっと長めです。最後まで読んでいただけると嬉しいです。

 シエナの見舞いが終わって、取りあえずギルド長に付き添われて家に戻ってから少しだけ片付けをした。シエナが敵と戦ったであろう場所は、壊れている物がほとんどなかったので、物が壊れないように、と気を使わせてしまったのかもしれない。

 他にも、所々壊れている場所があったけれど、どこも修理屋に依頼しなければならないほど壊れている所は無さそうで安心した。

 正直、まだ片付けやら後ろ盾の話やらをしたかったけれど、流石に魔力も体力も限界なので、着替えて身体を拭いた後、休憩することにした。



 …眠い。起きようとして起きられる感じじゃないくらい、眠い。なんか飲まされてたから、そのせいだろうか。正直、すごく二度寝したかったけれど、今の状況に気づいてガバっと(自分的には)起きた。

(いたっ…)

 腕が痛い。切りつけられた時の、あれだろうか。どちらにしろ、現状を把握したい。

 場所は…すっかり見慣れてしまったギルドの治療室。時間は…だいたい午後一時半くらい?日付は分からない。あれからどのくらい経ったんだろう。というか、リッカさんとリキさんは無事なのだろうか。

 ちょっともやもやしていると、お腹がなってしまった。ちらっと横に目をやると、脇にある棚?の上にプルーに似ているリンゴという果物があった。

 …これ、結構好きなんだよね。うれしい。

 お皿を落とさないよう気をつけつつ、手にとって食べていると、ノックの音が聞こえて、ドアが開いた。

「あ。おはよう、調子はどう?」「お、起きてる。リンゴ食ってんじゃん。」

 リッカさんとリキさん、二人だった。

「おはようございます。調子はまぁまぁです。おなかが減っちゃってたので、リンゴいただいてます。」

 元気そうな二人に安心しつつ、会えて嬉しくなり思わず口角があがる。

「ある程度回復して良かったけれど…やっぱり一人にするんじゃなかった。ごめん。」

「いえ!一人で大丈夫と言ったのは私ですし…。それに、こうやってちゃんと助けてくれたじゃないですか」

謝罪に対して、大丈夫と返すと、次はこういうことがないよう気をつける、と言われた。

「そういえば、痛むところはない?回復魔法は一応かけているけど…」

「…腕がちょっと。でも、またかけてもらうほどではないので大丈夫です。」

と返したけれど、結局回復魔法をかけられた。

「どう?大丈夫そう?」

「楽になりました。でも、まだ重いものを持ち上げたりするのは止めたほうがいいのかもしれません。」

「そっか…後遺症みたいなのが残っちゃったのかもしれない。本当にごめん。」

また謝られてしまった。もう謝罪ばっかりだと暗くなってしまうので、お互いに謝罪はもうやめにしようと決めた。



 シエナが目覚めてから二日後、ギルド長に呼び出された。後ろ盾などの話だということだ。ギルド長、僕、リキ、シエナでギルドの接待室に集まり、人払いがされた。

「先日のことを領主様に報告させてもらった。襲って来たやつらについては、情報を吐かせ次第処罰するとのことだ。」

少し気になって、質問をする。

「処罰って、どんなことをするんですか?」

「そうだな。奴隷になるか、拷問の時の体の損傷が激しければ処分されるだろうな。まぁ、領主様によるが。」

「え?精神操作魔術で吐かせるんじゃないんですか?」

シエナだった。

「………………」

思わず沈黙が続いた。

「…その魔法はなんだ?」

そんな沈黙を、ギルド長がやぶった。

「…あっ、そっか…。えーっと、精神を操作して、感情を操ったり、ぼんやりさせて自白させやすくしたりする魔法です。使う側も、かけられる側も消耗が激しく、あまりにも強くかけられると廃人になってしまうこともあるので、私がいたところでは罪人に自白させる以外の使い方は禁止されていましたが。」

「恐ろしい魔法だな。役にも立ちそうだが。そのことも、領主様に報告しておこう。」

「あ、あと私は精神操作魔術に対する防護魔術の研究とかやってたり…」

「そこまでだ。一旦は領主様の話をしよう。その話は領主様に聞かれた時に頼む。」

 楽しそうに魔法について語り始めようとしたシエナを抑えて、ギルド長が話を切り替える。

 大体の内容をまとめると、領主様が何らかの方法で後ろ盾を用意してくれることを確約してくれたこと、光魔法について興味を持っていたなどということだった。そして最後に、こう言われた。

「領主様が、お前達のことを聞いて、ぜひ会いたいと仰って来た。ちょうど来週に城に行くから準備をしておけ。」

 …いきなりすぎない?

ここまで読んでいただきありがとうございました!

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