第2話 対リッチ戦
どうするか考えていると、ある事を思いついた、記述を見ると粉々になった部分は再生しないと書かれている、ならば膝や骨盤を破壊し行動不能にする事で無力化する事も可能だと考えたのだ
ということで行動を始めた。
目標はここの中央にある教会だ。
俺はそこに使役者である上位個体がいると考えた。
骸骨には上位種というものがいるらしくそのうちの一つにリッチと言うやつがいるようで、俺はそれではないかと考えていた。
骸骨を使役することができるのは、禁断の魔術とやらを使う人間、『 マミー』『 リッチ』『 アンデットキング』等であるが、人間は使役できる数が良くて10体らしくこれは除外。
マミーに関しても村の規模から考えるに戦力不足で除外。
アンデットキングはどうやら骸骨だけでなく腐乱死体(俗に言うゾンビ)までも操るようだが、それらしき痕跡は見当たらないので除外。
ということで消去法的にリッチとなった、リッチに関しては本来使役できる数より大幅に劣っているように見えるが、恐らく戦闘により数を減らしたと考えた。
しかしそれでもリッチは強力な魔術を放ってくるということで、手駒が減っているとはいえ、警戒すべき相手というのは間違いなく、恐らく町の住民を使って戦力を補充する腹積もりなのだろう。
FALを背負い、ハンドガンに切り替えると建物から出た、骸骨は死体の収集を最優先にしているらしく、骸骨は主に通りに彷徨いていた
最初は出会い頭に骸骨を無力化しつつ進もうと思っていたが、骸骨は骨だけの癖して五感は全てあるようで、隠密しながら倒すのは無理、となるとさっさと使役者であるリッチを倒した方が早いということで、血だけが残る裏路地をそそくさと進んでいく
ある程度歩くと裏路地が行き止まりになっていた
(そろそろ中央のはずだが)
そう思いながらほかの道を進もうと建物から顔だけを出した瞬間
「・・・・・・」
「・・・・・・」
ちょうどそこで死体を運んでいた骸骨と目があった、いや骸骨だから目はないんだけど
骸骨が死体から手を離している間におれはハンドガンを構え、左足付け根の骨盤へ躊躇無く引き金を引いた
パンッ
乾いた銃声が村中に響き渡った
弾丸は狙い通り骸骨の骨盤へと吸い込まれ、関節部を粉々に砕いた
次に右足関節、右腕、左腕と撃っていき4発の銃声が響いた
骸骨は崩れ落ち足や腕をくっつけようとするも関節部が粉々いなっているせいで上手く繋がらず体を左右に揺らしているだけだった
その後すぐさま俺はその道を走った
するとすぐさま開けた場所に出た、恐らく中央にあった教会だろう建物が目の前に佇み、その入口からは黒いモヤが漏れ出ていた
恐らくそこにリッチいると思われる、周りで銃声を聞いたせいか武器を取っている骸骨兵士達の左足の付け根に狙いを定め放ちを繰り返す
そして放った45ACP弾はその威力を示すかのように骨だけの怪物に食いつき、骨を粉々にしていく
そして骸骨兵士はガクンと崩れ落ち、手を使って這ってくる
しかし一々気にしているとリッチに策をうたれる可能性もある為気にせず走り教会へと向かった
(大きい音が鳴ったとはいえ、銃を知らないはずの奴らが武装し始めていた、しかも全員だ、おかしい)
そんな事を思いつつ、教会の入口を見ると黒いモヤが消えていた
慎重に扉を開けながらクリアリングをする
そして教会の礼拝堂らしき場所に入るとそこは正に死屍累々だった、ハエがたかり血は入口までたれ首を切られたものから腹を裂かれたものまで、その地獄絵図のど真ん中には、こちらを見て驚き、そして
恐れているように見えるリッチが居た
リッチは頭蓋骨に銃痕のようなものを残し、黒く少しボロボロなローブに、人骨のついた杖を持っていた、しかしその杖は今亡骸の上に落ち、リッチは恐れるような目でこちらを見ている
俺はすぐさまFALに切り替えリッチを狙うと
「やっ、やめてくれ!降伏だ!」
と言った、俺はその言葉に
「は?」
としか、返すことが出来なかった
お久です
今まではシュラングくんの心情しか書いてなかったんでアレですが、次からは会話パートあると思います、たぶん