53話 反逆者の襲撃
2022年も今日で最後となりましたね。ついこないだ、2022年になったと思ったらもう、2023年に入ろうとしています。前置きはさておき、4月に初投稿してからご愛読いただきありがとうございます。それでは、今年最後の投稿話をどうぞ。
ガタゴトと馬車に揺られながら私達は現在バルハラン王国の王都であるマサラに向かっている。
そして今は、暇つぶしにみんなでリバーシをやっているのだが……。
「うぅ〜、また負けました」
え!また負けたの!?これでもう20連敗だぞ。今信女とエリアがやっていたのだが、ご覧の通り信女が見事なまでに負けている。
「そろそろ対戦相手を入れ替えてやるか。信女はマリィさんとやったら良いよ」
「マリィさんには勝ちます!」
おいおい、いったいどこからくるんだ?その自信は……。
それから数分後、私は無敗のまま勝ってはいるが……。
「また負けました……」
……どうやら信女にはリバーシの才能は無かったみたいだな。そう思っていると、突然スマホが鳴った。
ちなみに、ここにいる全員、私がスターズの人間だという事を知っているので、余計な詮索をしてくることはないが、少しは気になるようで、時々チラチラとこっちを見てくる。
登録名を見ると、ソーラルだった。
「何の用だ?今バルハラン王国の領土に入ったからそう長くは話せないぞ?」
『さっき、バルハラン支部から本部の方に連絡が入ってな。巡回中だった者達がジサラスクと思わし人物と『フェアラート』を複数人目撃したそうだ』
「何だと?それは確かな情報なのか?」
『ああ、間違いない。でだ、その目撃した者達によれば、森の中にいてジサラスクの他にも20人近くの配下がいたらしい。それで、捕えるのは不可能だと思ったので本部に連絡をしたそうだ』
「なるほど。そいつらはおそらく、最近になって行方がわからなくなった諜報員だろう。奴等は皆共通して、元ジサラスクの部下だったりしているから間違いないだろうな」
『一応支部の者もそっちに送るが、あまり人員を回せそうになくてな……』
「何かあったのか?」
『バルハラン王国の精霊の大森林付近の村近くにて、空間の歪みが目撃された。そこで支部の方で調査を行った結果、確かに歪みは存在していたが、出現するのは7日と20時間後、下級ドランク1体だけとの事だ』
「そうか、念のため村人の避難準備を始めてくれ」
『そっちの応援はどうする?』
「支部と本部の何人かはそっちの事案に回して、こっちは私とシールズの第三部隊を頼む」
『了解。すぐに出動準備をさせる。お前の事だから大丈夫だとは思うが、気をつけろよ。ジサラスクは拳銃の他にも銃火器や重火器を武器庫から幾つか持ち出して逃走しているからな』
「ああ、わかった。忠告感謝する」
そして、電話を切る。
重火器を持っているというのはかなり厄介だな。念のため、走行中の全車に結界を張るか。
《シエラ、頼んだぞ》
《結界の発動を完了しました。これにより、重火器による攻撃は15回耐える事が可能となりました》
結構耐えられるようにしたんだな。
「何をしたんですか?」
「走行中の全車に結界魔法を掛けたんだよ」
「さっき本部の方から連絡が入って、この先にスターズでも危険人物として指名手配されている奴らがいるそうで、情報ではかなり危険な武器を持っているらしいから一応他の騎士団が隠れられるように結界を掛けたんだよ」
「それほどまでに強いのですね」
「強さ的に見れば、私の敵ではないんだが、数が多すぎて対処が難しいんだ。その隙を突いて攻撃をされたら少し面倒なんだよ」
「な、なるほど」
その夜、野営の準備をしていた時に森の異変を感じた。
「森の中に何かいます」
これは驚いた。私とほぼ同時に感じ取っていたとは……。
「あの子はラビットマンですか?」
「ええ、ですのであいつは他の者達よりも耳が良いんですよ」
「なるほど。ですが、貴方達両国騎士団は、警護対象が乗る馬車の警備にまわって下さい。もし危険だと判断したら即座に馬車の中に入って下さい。あいつらは私が相手をします」
【ストレージ】から神級魔術師のマントを取り出し、それを羽織る。
「現在をもって、この場の指揮権を神級魔術師であるこの私が取ります。以後、私の指示に従うように!」
『ハッ!』
すると、こちらを待っていたかの様に話が終わった瞬間に木の上から戦闘服である機械戦闘着を着た数十人が降りて来る。そして、暗闇の中からも何人かが姿を現してこちら側に一斉に拳銃を向けて来る。そのほとんどの拳銃がM92だった。作戦局のやつも多いんだな。
そして私も奴らに向けてSFP9を向ける。
「初めまして、ダークロード様。いや、今は27年前に五星使徒と同時に導入されたシャドウナンバーズのコードネーム制度によるコードネームで呼んだ方が良いですかね?あ、でも五星使徒はシャドウナンバーズの上になったみたいだがどっちにしろ、アンタが最高幹部なのは変わりないみたいだがな」
「割と最近の情報も知っているんだな。大方、最近になって組織に反抗した『フェアラート』として指名手配されているお前の元部下からの情報だろうが」
「そこまでご存じでしたか?それで貴方のコードネームは確か……シリアスでしたっけ?」
「シリウスだ。なんでそんな中途半端に間違えるか?ちなみに私は、先程言っていた五大使徒の第二席だ。それはまあいい。とりあえずジサラスク、お前を反逆罪及び殺人未遂の現行犯で逮捕する。大人しく投降しろ!」
「断る。この人数相手にあんた1人で何が出来るんだ?」
「私を舐めるなよ、小僧」
「爺が調子に乗るんじゃあねぇよ!」
やつにイラつきを覚えた途端、やつの部下の一番後ろの何人かが突然前にいた奴らを撃ち始めた。
……まさか!?
「シリウス様お一人ではなく、我々もいます。大人しく投降しなさい!」
「まさか、ネズミが紛れ込んでいようとは、気づかんかった」
「お前たち来ていたのだな。では、お前達は周りの奴らを頼む。私はジサラスクの相手をする」
『ハッ』
「待たせたな。お前が大人しく投降しないというのはよく分かった。なので方針を変え、強制連行する」
そう言った瞬間、ジサラスクは何の躊躇いもなくトリガーを引いた。
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