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異世界転生術師  作者: 青山春彦
第14章 日常?3
135/176

135話 同盟会議

 アルマー城第2会議室に各同盟国の国王が揃っていた。集まっているのは、月一の同盟会議だからである。そして今回の会議は、その同盟会議の記念すべき第1回目なのである。

 国王の他には、トワも私の隣の席に座っている。


「それではこれより、第1回西方諸国同盟会議の開催を宣言します」

「春人殿。その前に1つ聞いても良いだろうか?」

「どうしましたか?」

「何故、この会議にトワ殿が各国王に混じって参加しているのか聞いても良いだろうか?」

「今回の会議でトワが関わるので参加させました。トワが関わるのは最後なのであまり気にしないでください」

「あ、ああ。分かった」


 改めて再開する。そして、進行役であるリースが進める。


「それでは、各国の近況報告をお願いします。では、始めにベルンガ王国から」

「臣下の者達がアルマー王国の話で話題になっていて、春人殿に関して興味を持つ者がかなり多くなっている。貴族に関しては、我が国の暗部が貴族による犯罪数が減っているとの報告がある。これには、スターズの公表が大きく影響しているようで、スターズが公に捜査が出来ることによって、貴族達も下手に悪事を働けないようだ。あとは、妻のお腹が大きくなっているということだな。あの調子だと──」


 私は、ベルンガ王の話が妊娠中の子供の話になりそうだったので、リースに合図を送った。


「ベルンガ王。ありがとうございます。続いて、ヴァース帝国からお願いします」

「現在我が国では、反乱事件の事後処理および、復旧作業が終了しようとしている。そして今回の反乱によって、今後の軍の採用基準や採用方法などを見直すこととなった。他には、最近反乱の影響で治安組織があまり機能していないせいで、帝都内の治安が以前に比べて悪化しているな。余からは以上だ」


 リースに小さく首を縦に振って合図を送る。


「ありがとうございます。続いて、バルハラン王国からお願いします」

「バルハラン王国は、特に問題は起こっていないな。事件が起こっていたとしても、騎士団で問題なく対処できる状態だ」

「バルハラン王。そちらでの人間差別派はどうなっていますか?」


 私は、バルハラン王にそう尋ねた。


「そっちはまだ完全になくなったわけではないが、ベルンガ王国と同盟を結んだことをきっかけに徐々には減ってきておるな」

「ベルンガ王国では、獣人差別派はどうなっていますか?」


 バルハラン王に聞いた後に、今度はベルンガ王に差別派のことを聞いた。


「こちらも、バルハラン王国と同盟を結んだことによって、獣人差別派の動きは以前に比べて少なくなっているが、完全になくなったわけではないな。だが、大きく動くということはないはずだ」

「そうですか。ですが、両国ともスターズに引き続きその差別派の監視は行わせますがよろしいですね?」

「構わん」

「同じく」


 バルハラン王国からの報告が終わって、次に移る。


「続いて、アース王国からお願いします」

「アース王国しては、特にこの場を借りて報告することはないな。何かあったらその時に連絡する」

「ありがとうございました。最後にアルマー王国からお願いします」

 

 私が合図しなくても進めることが出来たようだな。

 

「現在、我がアルマー王国では、軍事と内政に力を入れており、特に軍事面では、私が戦わなくても国防省の国防軍だけでも、仮に他国から戦争を仕掛けられだとしても対処が可能です。また、治安組織である警察省でも、拳銃を含むた武器も標準装備としており、また、特殊部隊としている部隊には、このような銃器も追加で装備しています」


 私は【ストレージ】からMP5Fを取り出して見せた。


「また、内政面でも国が安定するところまで進んでおり、既に他国に災害支援や財務支援などの多国間援助を行うことさえ可能です」

「やはり春人殿は凄いな。建国してから数ヶ月で、この世界でトップレベルの技術力や軍事力などを手にするとはな」

「何も不思議なことではあるまい。ベルンガ王」

「そうだな、アース王」


 そろそろ定期報告会議を終わらせて次の議題に移るか。私は、リースに視線を向けて伝える。大体はこれで理解する。


「これにて、定期報告会議を終了させていただきます。それでは、次の議題に移らせていただきます」

「次の議題とな?」

「春人殿、次の議題とはなんなんだ?ワシらは、そのようなことは一切聞いてないのだが?」


 ヴァース皇帝が不思議にそう言い、その後にバルハラン王が私に質問をした。


「議題は、この場にトワがあることに関係があります。そしてその議題とは…国際警察の設置についてです」

「国際警察?」

「はい。国際警察を我が国と同盟関係にある国に国際警察というものを設置しようと思っています。その目的は、各国での犯罪者が他国に逃走した際には、同盟国の国際警察支部に迅速に報告が行き、その犯罪者を確保するという目的があります」

「なるほど。その国際警察というのは、確かに魅力的なものだが、そうなるとそこに所属する人員はどうなるんだ?春人殿のことだから、その国の者に所属させるということではあるまい」


 ベルンガ王がそのように言う。まあ、それは当然の疑問と言えるな。


「そうですね。人員は、各スターズ支部の者や私の方で用意する予定です。まあ、試験に合格さえすれば、所属できますけど、その試験は難しいのでそれ相応の試験勉強は必要ですがね」

「ところでその国際警察支部を建てる敷地はどうするのだ?帝都に建てるとしても今は、そのような建物を建てる敷地なんてないぞ」

「ヴァース皇帝。以前にクラディール・オリナから没収した屋敷はどうなっていますか?」

「誰も使っていない。そうか、そこに支部の建設を行うつもりか」

「その通りです。その土地をアルマー王国が購入した後、屋敷を取り壊した後に支部を建設したいと思っています。同様にベルンガ王国の支部は、ブランの屋敷を購入したいと考えています」

 

 ベルンガ王が答える。


「あの事件からブランの屋敷を欲しがる者は誰一人としていないから丁度良い。我が国からアルマー王国にその土地を寄贈しよう」

「よろしいのですか?」

「なんの問題もない。あの屋敷は貴族街の中でも端の方にあるからな」

「そういうことでしたらありがたくいただきます」

「建造期間はどれぐらいの予定なんか教えてもらえるか?」

「はっきりとは言えませんが、作業を開始してから3〜5日ぐらいあれば完成しますね」

「そんなにも早くできるのか!?」

「この城下にある高度な建築物は、私が主導で建築したものですが、作業工程は国家機密としていますので残念ながらお見せすることが出来ませんので、作業期間中は、関係者以外は入れないように結界を張るようにします。そうすれば、作業の邪魔も入りませんしね」


 ま、実際は【創造】で建てるから1日も掛かるか怪しいんだがな。だが、流石に1日だけだと色々と問題がありそうだから完成作業開始日から5日後に結界を解除して完成したということにすれば良いか。

 地球の国際警察(国際刑事警察機構(ICPO))では捜査権や逮捕権だったりがないがこっちでは、その権限を使えるようにしたうえで、拳銃も装備できるようにしておこう。

 そして、国際警察の警察車両については考えがあり、まず一般警察車両として、クラウン 220系 4WD 、スカイライン V37、フェアレディZ (Z34)、エクストレイル T32、デミオ DJ系、エブリイ DA17V。

 鑑識車両として、NV350キャラバン、サンバー、ハイエース DX。

 覆面車両として、マークX 130系後期型、クラウン 220系、ハイエース 200系後期型、Sクラス、ハイラックサーフ、アルファード 30系。

 災害活動車両として、ランドクルーザー、パジェロ 4代目。

 災害用重機として、ジェネオ フォークリフト、キャリアダンプ 、トラックローダー(T66)、キャタピラー303E CR、アーゴ・アベンジャー8x8、LX80、ザクシス125W。

 重機運搬車として、セフテーローダ、ユニックキャリア、スーパーグレート。

 水難救助車両として、ファイター、ギガ、ザ・グレード。

 遊撃放水車両として、8t級シャーシFJ。

 投光車両として、デュトロ、キャラバン ES後期型。

 レスキュー車両として、4代目レンジャー。

 遊撃車として、シベリアン、キャラバン E26後期型。

 白バイとして、ゴールドウイング GL1800、Cエボリューション。

 誘導標識車両として、NV350キャラバン、ランドクルーザー100。

 サインカーとして、フォワード 5代目・FSR系。

 爆発物処理筒車・爆発物処理用具運搬車両として、爆発物処理筒車 エルフ・6代目中期型/18型・後期型、コンドル。

 発物処理用具I型は、短腕タイプと双腕タイプ。

 護送車両としては、ハイエース200系、シビリアン W41後期型、メルファ・ガーラミオ。

 警察犬搬送車両として、サファリ。

 バス型指揮車両として、ブルーリボンII、エアロミディMJ、ローザ。

 NBCテロ対策車両として、フォワード、エルフ。

 このような車両を各国際警察に配備しようと思っているが、流石に土地的に無理だろうと思うだろうが、そこら辺もちゃんと考えている。まず、地下駐車場に庭の部分には、立体駐車場を面積的に無理な場合には、空間魔法を利用して、その土地だけを広くしてから駐車場を建てるつもりなので、全車両収まるはずだ。

 また、屋上などにはヘリポートも設置して、ヘリも離着陸できるようにする。

 私が考えているへりとしては、JA14MP、JA03KP、JA110Uの予定だ。

 車両やヘリなどを解説文とそれぞれの写真付きの冊子を人数分シエラに即座に使ってもらい、それを【ストレージ】取り出して全員に配った。


「それには、各国際警察で用いる予定の車両や航空機、武器などを詳しく説明してあります」

「ところで、国際警察のトップは春人殿がやるのか?」

「今回は違いますよバルハラン王。今回は、このトワを国際警察本部の本部長に任命する予定です。また、その国際警察本部は、我が国に設置しようと考えていますが、それに異論のある方はいますか?」


 異論がある者は…いないようだ。


「では、各国の国際警察の支部は、本部の設置が終わり次第、ベルンガ王国、ヴァース帝国、バルハラン王国、アース王国の順番に支部を建設しますので、国際警察について国民には、申し訳ありませんが、そちら側から伝えて下さい」

「ああ、分かった」

「では、これで会議を終わりましょうか」

「これにて、第1回西方諸国同盟会議を終了と致します」


 会議が終わり、各国王を先日作っておいた、【ゲート】を利用して作った転移門のある部屋(転移の間と命名)にて、こっちに来たとき同様、帰るかと思っていたが、ベルンガ王が次のようなことを聞いてきた。


「春人殿。遊戯室は、今使えるか?」

「ええ、使えますが……もしかして、会議が予定よりも長引いたとかいって遊戯室で遊ぼうとか考えているんですか?」

「そ、そそ、そんなわけなかろう。な!?」

「あ、ああ。そうだとも」

「これは、同盟国の国王の親睦を深めるという目的があって、そのために遊戯室を使おうと思い、春人殿に聞いたのだ。決してただ遊びたいわけではないぞ」


 私は、そんな動揺顔を見せる各国国王の顔をジト目で見る。そして、ひとつ小さくため息を吐いた後に言う。


「ものは言いようですね。まあ、ご自由にどうぞ」


 私がそう言った瞬間に各国の王達は、遊戯室へと向かってしまった。


「大変そうですね、旦那様」

「多分そう言ってくれるのはお前ぐらいだろうな、リース」

「そうでしょうか?」

「ああ。あの子達ならば言ってくれるかもしれないが、その他で言ってくれるのは、多分リースぐらいだぞ」

「私も春人様がお疲れならば、労いの言葉ぐらいかけますよ!」

「分かってるよ。だからそう怒らないでくれ」


 各国王には伝えてはいないが、国際警察を組織した本当の目的は、その国で発生した事案を速やかに対処することと、ドランクが発生した際に対処をしやすくするためだ。国際警察にも特殊部隊を設置してあるし、車両も多数保有していて迅速にその現場まで駆けつけられるようにするためだ。

 だが、各王達にはまだ、ドランクについては頃合いを見てから伝えることにしよう。

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