表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
逆張れ。  作者: あゆしゃ
6/6

1.お金を儲けよう 1.4.投資には資金力が必要

 投資にはまとまったお金が必要です。

 理由は簡単で、単価が高いからです。


 例えばドラゴンクエストでおなじみの 9684 スクウェア・エニックス・ホールディングスは、株価が約6000円。株は100株単位でしか売買できないので、1回購入するのに約60万円が必要になります。

 さらに、1回買ったら終わりではなく、何度も何度も買わなければいけません。5回買うとして約300万円が必要になります。


 株価がもう少し安い銘柄なら、アイドル商売で有名な 7860 エイベックスや、やりこみゲームで有名な 3851 日本一ソフトウェアあたりだと、株価が1000円~2000円の銘柄になりますので、1回あたり10万円~20万円、5回買うとしても50万円~100万円となります。


 ここで挙げた銘柄はゲーム・エンターテイメント関係の銘柄になりますが、これはあゆしゃの趣味なのであって、銘柄は人それぞれ好きに決める必要があります。銘柄選びの方法は3章で紹介します。なぜ5回も買わなければいけないかは4章で紹介します。


 好きな銘柄でも高額になると選べなくなります。例えばみんな大好きマリオでおなじみの 7974 任天堂の株価は、2022年9月以前は約6万円もしたので、1回あたり約600万円、5回買うとして約3000万円が必要でした。


 好きな銘柄に投資するには、まず結構な金額の現金を用意する必要があります。


 なお、任天堂は2022年9月に株式を分割しました。それまで約6万円だった1個の株を10個の株に分割したので、1株あたりの金額は約6千円になりました。そうなると100株で60万円、5回購入するとして約300万円となりますので、ずいぶんとお手頃な価格になりました。



 「1.お金を儲ける4つの方法」で紹介したとおり、お金を儲ける方法は4つありますが、そのうちの「2.技術」と「3.起業」は人を選ぶので、「4.投資」に使うお金は基本的に「1.労働」で稼ぎます。


 労働はするとして、大事なポイントは出費です。

 労働でどれだけお金を稼いでも、それを湯水のように使ってしまうようでは、お金は貯まりません。

 労働で収入を増やしつつ、出費を抑えることでお金を貯めましょう。


 勘違いしている人が多いと思いますが、出費を抑えるには節約しなければいけないかというと、それは大きな勘違いです。順序が違います。


 安全第一、という標語を聞いたことがありますよね?


 安全第一

 品質第二

 生産第三

 利益第四

 成長第五


 第一から第三までは、アメリカの製鉄会社 USスチール が1900年ごろに定めた社訓です。当時は人権が存在しない時代であり、人の命よりも生産が第一とされていました。それではいけないと考えた当時の人たちがこの標語を作ったところ好評を得て、改良を加えられながら世界中に広がり、日本でも緑十字として定着しています。


 基本的にこの順番の通りに物事を進めないと上手く行かないといわれます。

 安全ではない品質の確保は失敗します。

 安全と品質が確保されていない生産は失敗します。納期も守れません。

 安全と品質と生産が確保されて初めてまっとうな利益を得ます。安全と品質を度外視して納期を全うしたなら、まっとうな利益を得られません。一時的に利益を得られたとしても継続しません。継続できない利益は法律的に事業と呼びません。

 安全であり、安全を確保したうえで得られた品質があり、そのうえで生産され納期を守りかつ利益も得られたならば、初めて企業は成長することができます。


 節約とは利益の効率化であり、利益第四にあたります。

 節約は第四段階なんですよ? 最初に手を付けるべきことではありません。


 まずは安全を確保しましょう。安全とはあなたの命です。

 命を削って出費を抑えたとしても、あまりうまくいかないでしょう。

 命を削ってエアコンを切って電気代を浮かせたり、命を削って食事を止めて食費を浮かせたり、命を削って風呂に入らず水道代やガス代を浮かせたとしても、健康を害しては元も子もありません。そのあたりは節約ではありません。単なる自殺行為です。命の切り売りです。


 安全を確保したうえで、つぎに品質を確保しましょう。品質とは将来性です。

 将来を削って出費を抑えたとしても、あまりうまくいかないでしょう。

 書籍を買わず勉強代を浮かせても将来のチャンスを逃します。家電を買い替えず維持費を浮かせても余計な時間を消費するばかりで将来のチャンスを逃します。将来を削っても節約になりません。単なる先送りです。


 安全と品質を確保したうえで、つぎに生産を確保しましょう。生産とは生活であり行動です。

 行動するのが嫌だから何もしないでは何も得られません。行動するにしても行先が不明であれば辿り着いた先に何もありません。行動して方向性が正しいとしても進む力が無ければ十分な成果が得られません。やってみないと分からないのであればやってみれば良いでしょう。


 安全、品質、生産を確保して、健康的な収入を得られるようになったら、初めて節約を考えていきます。


 節約は利益の効率化ですので、安全と品質と生産の水準を下げることなく出費だけを抑えることを考えます。繰り返しになりますが、安全や品質や生産の水準を下げて出費を抑えるのは、単なる自殺行為であり、チャンスを失い、そして何も得られません。水準を維持しながら出費だけを抑える方法がベストです。


 出費の中で多くの割合を占めるのは、家賃と食費です。人によっては衣類や交際費も大きな負担になります。普通に生活していれば労働で得られるお給料のほとんどが必要な出費によって消えてしまいます。

 出費の中で多くの割合を占めるものを削減またはゼロにすることが、最も効率が良くなります。


 つまり節約とは、不必要な贅沢をしないということです。その程度で構いません。


 一言でいうと、実家です。

 実家最強です。


 実家であれば、気難しい家庭でなければ、家賃と食費はタダです。

 タダ最強です。


 まぁ、多少は、働いているのですから、家にお金を入れるのもいいでしょうが、それでも一人暮らしすることに比べたら圧倒的に安く済みます。


 なにも実家でなければいけないということはありません。実家が勤務先から遠いので通勤時間がロスとなりもったいないから一人暮らしする、浮いた時間は勉強や副業に充てる、というのも十分に理由のある効率化の一例です。

 人それぞれの事情がありますから、自分自身で最も効率的な方法を検討して選択するとよいでしょう。


 あゆしゃは実家で暮らしながら仕事をしていた20年のうち、10年は親の借金で首が回りませんでしたが、そのあとの10年で800万円を貯めました。

 実家最強です。



 お金が手元にあると使ってしまうという人もいるでしょう。

 手元に無いなら使わない、ということなら、自動引き落としを設定して預金から無くしてしまうという手もあります。


 「つみたてNISAにーさ」への自動引き落としを設定すれば、ひと月あたり33333円まで預金から自動的に消えて投資を実施できます。なぜこんなに中途半端な金額なのかというと、金融庁の趣味です。つみたてNISAについては第2章で紹介します。


 つみたてNISAに引き落とされたお金は設定した投資先に回されます。また、回収も自由にできるため、ある程度を積み立てたら個別株の投資に回す、ということもできます。


 「DC」や「iDeCoいでこ」も同様に自動引き落としを設定できます。

 つみたてNISAと違って DC と iDeCo は、60歳になるまで資金の回収ができません。そもそもこれらは「退職金を積み立てる」という扱いなので、解約するという概念が無いのです。ですが中身は投資です。

 DC と iDeCo については第2章で紹介します。



 資金がないからと言って焦ることはありません。

 資金の調達には時間がかかるものなのです。


 お金と時間を4つの要素で説明する考え方があります。


挿絵(By みてみん)


 1.時間

 2.人

 3.組織

 4.お金


 1→2 時間が人を作り、

 2→4 人が時間を使ってお金を作り、

 2→3 人が集まって組織を作り、

 3→4 組織が時間と人を使ってより多くのお金を作り、

 1→4 やがて時間とともにお金そのものが福利の力で大きくなる


 投資は 1→4 ですが、まずは 2→4 や 3→4 の方法でお金をじっくりと貯めていきましょう。



 さて、投資の準備である心構えと資金の調達について長々とお話ししましたが、次からはいよいよ実際に投資を行っていくお話に入ります。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ