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第1話 社畜、飛び立つ。
____もう疲れた_____
晴天。飛び降りるには最適な日なのではないだろうか。
私、齋藤要はこの晴天の下高層ビルの屋上に立っていた。
フェンスを越えた先に…
あと一歩踏み出せば苦しみから開放される。そう信じて。
__来世は猫にでもなりたいな__
静かに呟くと私は踏み出した。この青く広い大空に飛び立つ為に。
___その願い叶えてあげようか?___
どこか近いようで遠い所から声が聞こえた気がした。
そうして私は意識を飛ばした。
さよなら。