はじめに
初投稿の作品ですが暇つぶし程度に見ていただけたらと思います。
モンスターとは、空想上における生き物の総称である。
化け物、魔物、魔獣、モンスター、妖怪、怪物・・・様々な形で呼ばれ、古来より想像力のある人々によって語られてきた。
それらの定義は人それぞれ違うものである。この名前のモンスターならこういう生き物、というおおまかな認識はあるものの、ではそれはどこに住んでいるのか?何を食べるのか?どういう特徴を持ち、どの様に生きているのか?そう質問すれば、十人が十人全て違う内容になるだろう。
つまり、彼らは人それぞれの想像する数だけその種類があるということだ。
ここではある程度の世界観の中においての彼らの生態を定義し、曖昧な存在から説得力のある存在へと昇華させるための、ある意味設定資料集である。
※以下、この作品は剣と魔法のファンタジーの世界における魔物の生態について書いていくよ。作者の想像におけるモンスターだから他の作品に登場するモンスターとごっちゃにしちゃだめだよ!
本作品を読むにあたって、まず必要なことをいくつか書いておきたいと思う。
・この作品について
彼らは現実には存在しない。つまり、我々の生きているこの世界の理に合わせて彼らを定義しよう、というものではない事を先に理解していただきたい。
この作品は「もし現実にモンスターがいたらこういう生態で生きているはずだ」と書きたいわけではない。
あくまでファンタジーの中においての彼らの生態を、無理の無い範囲で説得力を持たせて生きている存在へと昇華させるべく紹介していく物だ。
つまり、ノンフィクションにおけるリアルではなく、フィクションにおけるリアルであることを理解していただきたい。
もう一つ。この作品に書かれているモンスターは筆者の想像によるものであり、他作品における彼らの存在を否定するものではない。
人の想像の数だけ彼らはその姿かたちを変えるだろうし、定義や設定は人それぞれであるからだ。
こういうもんだ!と決め付けるのではなく、こういう考え方もあるのか、という目線で理解していただきたい。
書き手としては、現実サイドからファンタジーサイドへのアプローチ、といった視点で書いているため、物理法則、化学反応、質量、エネルギーといった観点からの疑問も含めて書いている。
・リアリティについて
例えば、「アメーバ状の生き物が付着した部分の服だけ溶ける」としよう。
ではここで質問だ。どうやって溶かしているのか?、なぜ服が溶けるのに皮膚は溶けないのか?、金属製や動物の皮の場合は?、そもそもなぜ服だけ溶かすのか?
・・・この様に、疑問が大量にあればあるほど不自然であり、リアリティが薄れていく。
全ての疑問に回答がなければいけないのかと言われればNOであるが、ある程度納得できなければそれは骨董無形に見えてしまう。「そういうもんだ」と言われればその通りだと思う。しかしその世界観に深く入り込ませたいなら止めたほうがいいだろう。
いいじゃねぇかそんな細かいところは!と思うならそれでいいんだと思う。
タックルしたときに角でかち上げればきりもみ回転しながら上に飛ぶし、技名叫ぶだけで威力も上がる。一振りで二度斬れる剣もあれば、ゲーセンのコインはレールガンの弾になっても無傷だし、一人でダブルスも出来る。
それでいいならいいんだろう。そういうもんだ!と言うならそうだろう。
それで楽しめる作品ならばの話だが。
前述のスライムは「そうであること」に意味があるのであり、その存在自体は疑問に思う必要のない部分でしか使われないから成立している。そのスライムをメインとした話だったら疑問だらけだろう。逆に、その手の疑問だらけの作品なら気にならないのだが。
脱線してしまったが、本作品は、色々な作品に登場する彼らの「そういうもんだ」を極力避けて、または追求して、できる限り説得力を持たせることによって彼らの生態、生きている彼らを紹介していこう、というものである。
・世界観の定義
彼らが空想に生きる存在であるならば、その世界に合わせて姿かたちを変えるのも道理である。
例えば、我々が生きているこの世界に動く死体がいるとしよう。
そうであるならば、そのゾンビは我々の知っている医学や生物学に合わせ、説得力のある見解をもってその生態を語るべきであり、存在しないはずの魔法等で語るのはナンセンスだ。
しかし剣と魔法の世界が舞台ならば、死霊魔法によって死んだ肉体に仮初の命を吹き込まれた、とか、本人の強い怨念により死した後も動き続けている存在、とも解釈ができる。
つまり、彼らを強い説得力のある形で表現したいなら世界観に合わせてその存在を定義しなければならない。
そうしなかった場合、骨董無形なトンデモ理論で解釈する他ないからだ。
この作品では剣と魔法のいわゆる王道ファンタジーの世界観で語っていく。
魔法があるならなんでもありじゃん!と言い出さないように。
そんな事言い出したらモンスターもなんでもありになってしまうじゃないか!
・魔法について
モンスターを語る上でこれほど重要な要素はないと思われる。
恐ろしく硬い鱗や外殻を持ち、身を守る → 防御魔法でよくね?
大きな翼で空を飛び、上空から襲い掛かる → 飛行魔法あるなら翼いらんやろ。
体内に水を貯蓄し、砂漠での活動を可能にする → 魔法で水出して飲めよ。
と、ファンタジーにおいては魔法使えばいいじゃん。な場面が非常に多い。
しかし、彼らが魔法を多用する場面は少ない。つまり魔法とはとても効率の悪い行為であると考えられる。
多くの作品の中では人間ですらも魔法を多用することはできないし、もし自由自在に魔法を操れるのであれば剣など無意味である。つまり、ある程度エネルギー保存の法則が成り立つということでもある。
よって、魔法は補助で使うことが常であると考えられる。もちろん例外も存在するだろうが、その場合はそれ相応にデメリットや欠点を持っているだろう。
そして、このことを念頭に置いた形で各モンスターを紹介、解説していこうと思っているので、お付き合い頂ければ幸いだ。
なんかこのモンスターについて書いて!って要望がありましたら感想欄にでも書いて頂ければ書いていきたいと思います。