アラタ・サピエンス
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アラタ・サピエンス
作: 新
人間は大昔、何種類も存在した。イヌと一概に言ってもトイプードルやチワワ、ダックスフンドなどたくさんの種類がいるのと同じように、ヒトと言ってもサヘラントロプス属、アウストラロピテクス属などと数種類存在し、さらにその属内でも数種類存在する。例えばアウストラロピテクス属だと、アウストラロピテクス・アファレンシスとアウストラロピテクス・アフリカヌスなどそれぞれ異なった種類が存在した。ややこしくて理解に苦しむという方に朗報。実は私もよく分かってない。よく分かっていないがこの物語を記す。そして良いニュースだ。もうずっと前から今に至るまで、人間は我々1種類しか存在していない。ヒトはサルから進化し、さらに進化を繰り返し、種類が増え、それぞれ進化し、何種類も存在した人類だが、みな絶滅し、いまも残るのは我々1種類のみだ。名をホモ・サピエンスと申す。
では、もし他の人類が絶滅していなかったら?その世界の様子を少し覗いてみよう。
俺の名前はサーペント。人間だ。この世界は科学技術が発達している。車は空を飛んでいる。食べ物にも困らない。エネルギー問題も解決している。非常に快適な世界だ。さぁ今日も楽しく大学へ通う。拙い文章能力だが俺がこの世界の様子をお伝えしよう。
今日は人類学の授業がある。試験が難しいらしい。単位がやばい。「最近の研究では、サヘラントロプス・チャデンシスが最古の人類ということにされています。サヘラントロプスはまだチンパンジーですが、人間の要素が出てきた最初の種です。」教授は言う。教授はこの大学唯一のオロリン・トゥゲネンシスだ。なかなか楽しい授業だ。たださっきも言った通り試験が怖い。待った、友達が来た。アルディピテクス・カダバの友達のカーズだ。「へーい。アイスエイジのライブ当たったから行こーぜ!」おおマジか行く行く。アイスエイジっていえば最近流行りのロックバンド。アウストラロピテクス・アファレンシスのスーパースター、ルーシーがリーダーを務めている。
ライブ会場にて、ルーシーの挨拶「今日は来てくれてありがとー!」大歓声があがる。さっそく演奏が始まる。大ヒットソング『絶滅』だ!ドラマーがドラム代わりの石器を叩く。ギタリストがギター代わりの石器を奏でている。ベーシストもベース代わりの石器を奏でている。ボーカルのルーシーはマイク代わりの石器に向かって歌を歌っているがマイクじゃないから声が聞こえない。会場に観客の歓声と石器の音だけが響き渡る。シュールだ。
次の日。サーペントは昨晩のライブの疲れで昼まで寝ていた。起きてみるとリビングにて両親がニュースを見ている。アナウンサーが言う「良いニュースと悪いニュースがありまーす。どちらから聞きたいですかー?じゃあ良いニュースから行きますねー。なんと!この度新たな人類種が誕生したとの報告がありました!学名はホモ・ネアンデルタレンシスと正式に決定しました。まだ世界で数名しか確認されていませんが今後人数が増えてくることでしょう。ネアンデルタール人と呼ぶことにするそうです。続きまして悪いニュースですが、残念ながらこの度ホモ属のホモ・フロレシエンシスが絶滅してしまいました。数年前から絶滅が危惧されておりましたが、この度絶滅という形になってしまいました。新たな人類が誕生する中で仲間を失いました。」
ホモ・フロレシエンシスの友達がいたサーペントにとっては他人事ではないニュースだった。その友達はハイスクールが一緒だったが、ハイスクール最後の年にその友達は行方不明となった。あれから2年。絶滅したということはその友達は、、、。昨晩のライブはあれだけ楽しかったのに今日は朝から最悪の気分だ。新しい人類が誕生したのは嬉しいニュースだが、友達の死はサーペントを悲しみの谷へ突き落とした。
大学へ。大学ではホモ・フロレシエンシスの話で持ちきりだ。そんな中さっそく1人のネアンデルタール人が入学してきた。高身長のスラッとした女性だ。この世界では新しい人類種が誕生したといっても何も赤ちゃんの姿で誕生するわけではない。成人男性の姿で誕生したり、成人女性の姿で誕生したり、赤ちゃんの姿で誕生したりする。姿は決められていない。誰が決めているのだろう。どうやって誕生しているのだろう。どこで誕生しているのだろう。誰もその瞬間を見たヒトはいない。誰も誕生について知らない。サーペントは親から生まれ、親もその親から生まれたが、必ず自分の人類種の最初の個体が存在する。その人はどこでどのように、また誰によって、誕生するのだろうか。神なのか。これは長年問われてきた問いだ。人はこれを進化という。
ネアンデルタール人の新入学生の女性と友達になった。後輩だ。名をマツカズというらしい。マツカズ(※女性です)とは趣味が合う。映画の話をたくさんした。一緒に映画を観に行ったりもした。お互い恋に落ちた。どこにいてもお互いつながっているという指輪を2人で買った。お互いの場所がわかるという。「赤い糸」という指輪だ。
中略
サーペントは大学3年となった。マツカズは2年になった。最近は、数を増やしたネアンデルタール人が世界各地で争いを起こしていることがよくニュースになる。ネアンデルタール人は野蛮だと言われることがマツカズは気に食わないようで最近はいつもイライラしている。サーペントはそんなマツカズに笑ってもらいたくて、最近行っていなかった映画に久しぶりに誘おうとマツカズにメールを送ったが何日経っても返信が来ない。というか大学にも顔を出さず、誰も彼女の行方を知る者はいなかった。ネアンデルタール人が悪く言われていることで家に引きこもっているのだろうと家に向かうが、誰も家から出てこない。何度呼んでも出てこない。家族全員どこへ行ったのだろう。過去に友達が行方不明になった経験を持つサーペントにとっては気が気ではなかった。
そんな中、世界各地で行方不明者が続出しているとのニュースが報じられた。全世界が震える。また新たな人類種が誕生するのかもしれない。だがそれは1つ人類種が絶滅することを意味していた。過去の記録を見れば明らかだ。1つ人類種が増えれば1つ人類種が減る。そういうメカニズムらしい。次は自分の番なのではないかとみんな震える。当然の流れだ。サーペントも怖かった。だが今回はいつもと少し違った。なぜなら、行方不明になっているひとが1種類ではないからだ!!
サークルの先輩が1人行方不明になったが、彼はホモ・ジョルジクスだ。しかしニュースではアウストラロピテクス・アフリカヌスの高齢の女性も行方不明となったらしい。
前代未聞だ。アウストラロピテクス・アフリカヌスのおかげで人類がアフリカで誕生したことが判明したのに、そんなアフリカヌスを神は絶滅させるというのか。アフリカヌスやホモ・ジョルジクスだけでなく、ホモ・エルガスターや、アウディピテクス・ラミダスやその他の種類の人が大勢行方不明となっている。
こんなこと前代未聞だ。次は自分の種の人間が行方不明となるのではないか。行方不明となった種は絶滅する。これまでもそうだ。だからみんな怯え、自分の種の人間が行方不明となった者は絶望する。
サーペントはマツカズのホモ・ネアンデルタレンシスも行方不明となっていることを知る。どこへ行ったのだろう。探さねば。彼女を失いたくはなかった。サーペントは「赤い糸」で彼女の居場所を探した。そして、見つけた。その場所はエデンだった。楽園と呼ばれる場所だ。
中略
道中で仲間を失い、残るはサーペントとカーズとルーシーの3人のみとなったが、ついにマツカズのいる場所へたどり着いた。人類の楽園、「エデン」。世界で最も進んだ科学技術を持つ都市。世界で最も人口の多い都市。「善悪の知恵の実のなる木」という不思議なパワーを得られると有名な木もあるため、世界中から人が訪れる人気ナンバーワンの観光地。世界一華やかな都市だ。この広大な都市の中を指輪が示すマツカズのいる場所へと歩く。たくさんの人が行き交っている。皆それぞれ笑顔に溢れている。さすが楽園というだけある。みな幸せそうだ。そして指輪はこの楽園の中心にそびえ立つ天まで続くかのような高い塔を指していた。塔からなんとも言えぬ不穏なオーラが漂っていた。この幸せな都市で唯一この塔までが呪われているかのようだった。
塔の前には屈強な門番が大勢いて、中には誰も入れなかった。するとルーシーが演奏を始め門番の気をそらしてくれたので、その隙にサーペントとカーズは塔の中へ入った。塔の中に入ると、なぜかエレベーターがないので最上階まで階段で登るサーペントとカーズ。登る途中、各階にたくさんの人が倒れているのが見えた。それぞれの階を埋め尽くすように何種類もの人類種が倒れていた。大勢だ。行方不明となった人達だろうか。ここが行方不明事件の元凶のいる場所なのだろうか。ここは、まるで地獄絵図のようだった。サーペントは表現しようのない恐怖に襲われたが進まなければならなかった。マツカズ、待っていろ今行くからな。
倒れている死体の中を上へ上へ、塔の最上階へと歩を進めるサーペントとカーズ。最上階へ到達した。長時間かけて物凄い高さに及ぶ階段を登ってきた疲労よりも、途中存在する全ての階に埋め尽くすように倒れていた大量の死体に心がやられていた。カーズは死体から目をそらしていたが、サーペントは死体の中にマツカズがいるのではないかと、くまなく探していたため、悲惨な姿と化した死体を目の当たりにしていたためカーズの倍以上沈んでいた。サーペントは神が許せなかった。こんなひどいことをするなんて、たとえ神だとしても許すわけにはいかない。神だからといって何をしてもいいわけではない。サーペントは怒りに震えた。
さて最上階に着いたわけだが、地獄を抜け出した2人の目の前に神殿の祭壇ような最上階の光景が広がっていた。まるで天国のような綺麗な場所だった。この最上階にもたくさんの人が円を描くように倒れていた。みな生気を奪われたように死んでいた。そして最上階の中心にある祭壇の上に、神がいた。
だが、サーペントの想像していた神ではなかった。それは、チンパンジーだった。宇宙服のようなパワードスーツのようなアーマーを着ていた。そのチンパンジーは喋った。
「ここを見つけるとはなかなかやるな。」その声は神聖で洗礼されていた。
「名乗りたまえ」
「俺はサーペント、こっちはカーズだ。お前がこの大量行方不明の、いや、大量大虐殺の犯人か!!」サーペントは怒りをぶちまけた。飛びかかりそうになったがカーズに身体を止められた。
「落ち着けサーペント!あっちが何者かもわからないのに飛びかかるのは危険だ!こっちは武器は持ってない!あっちはアーマーを着ている!勝ち目はない!」
サーペントは反論した。
「あんな猿に俺たち人間が負けるわけがないだろ!2人で倒してマツカズを見つけて一緒に帰る!それで終わりだ!俺たちで終わらせるんだ!この進化という大虐殺を!」
すると、チンパンジーが口を開いた。
「・・・猿だと?」場の空気が変わった。
「猿だと?この私を猿だと?私は猿ではない。我が名はトゥーマイ。最古の人類、サヘラントロプス・チャデンシスの最後の生き残りだ。」
サヘラントロプス・チャデンシス!?最古の人類?生き残りがいたのか!
「お前ら人類は皆、私から始まったんだ。お前たちにとって私はまさに神のようなものさ。全ての始まりなんだからな。」
「神ではないのか」サーペントは尋ねる。
「言ったろう。君たちにとっては神のような存在だ。私が、この私が、人類種を次々を生み出していっているのだからな。この機械で。」
その祭壇の天井が開き、巨大な装置が出てきた。周りの壁からも巨大な装置が出てきて、祭壇を囲った。
「この機械は人類の科学技術の全てが詰まっている。私にしか扱えないように作った。私の姿は人類の中で最も猿に近いが、知能は誰よりも高いぞ。私の作ったこの機械は新たな人類種を創り出すことができる。」
なんだと・・・!サーペントとカーズは言葉を失った。この場所で新たな人類が誕生していた。ということは、、、
トゥーマイは2人の言わんとしていることを悟ったようにこう続けた。「そう、その通り、この機械は新たな人類を創り出すことができる。ただそれに必要な材料として元いる種を1つ絶滅させなければならないのだ。簡単な原理さ。ポンポンポンポン新たな人類種を大量生産することなどできない。新たな人類を創り出すと必ずすぐ絶滅してしまうという問題に悩んでいた私は、元いる種を1種類絶滅させその生命エネルギーをこの機械で集約し、そのエネルギーを用いて新たな人類を創り出すと、その新たな人類は後世に渡って何年も何年も生き続けることを発見した。そのため新たな人類を創り出す際には元いる種に絶滅してもらっていたのだよ。行方不明ではない。死ではない。この機械に吸収され、生命エネルギーを集約し、新たな人類を生み出す。これは進化なのだ!」
こいつが元凶だ!こいつのせいだった!ハイスクールの友達の死も!世界各地の行方不明事件も!世界を恐怖に陥れたのも!この塔の大量の死体も!マツカズのことも!こいつのせいだ!
サーペントは怒りが限界に達した。カーズの制止を振り切りトゥーマイに襲いかかる。しかしトゥーマイの周りにはバリアが貼ってあり触れることすらできない。バリアを何度も叩くサーペント。
悔しかった。絶対許さない。行方不明になったということは、機械に吸収されたということ。マツカズはもう死んだということ。あの死体の中に埋もれているということ。あの死体は、機械に吸収され生命エネルギーを吸い取られた抜け殻だ。
「邪魔をするな青年。私は優しくはない。次はないぞ。だが怒る気持ちもわかるぞ青年よ。しかし、だがな、私は人を殺したいわけではない。サイコパスではない。私は、私の種から続く人類を存続させたいだけなのだ。」トゥーマイが言う。
「すまぬ、青年よ。だが、もう終わりだ。これで最後だ。最高傑作がこれより誕生する。もう絶滅の心配はない。人類種関係なく、この世の全ての人類の生命エネルギーを集約し創り出すこの最高傑作の人類種は、死ぬことは決してない!つまり、これから先永遠に不滅なのだ。人類は存続される。私の願いは叶う」
そう言い、トゥーマイは空中に浮かぶ機械のボタンを押した。鼓膜が破れるほどの爆音と共に、機械から光の輪が発せられ地球を包み込む。そして世界中の至る所から人が機械に吸い込まれていく。
塔からその様子が見える。サーペントは家族が、友達が、世界中の人が、機械に吸収され、生命エネルギーを吸い取られていくのを、バリアを叩くだけで止められない自分が嫌で嫌で仕方がなかった。そしてカーズの番が来た。カーズが機械に吸収される。
「カァァァズ!!!」
涙で前が見えない。この強大なパワーにより、エデンの街も吸い取られる。エデンだけでなく、世界中から建物や車、人類の存在した証拠が機械に吸い取られる。
「ふはははは!全て創り直す!最初から!完璧にな!」トゥーマイはそう叫んだ。機械の爆音で、その叫びはサーペントには聞こえなかった。
機械の強大なパワーで、トゥーマイのバリアも吸い取られた。サーペントはこの機を逃さなかった。飛んできた建物のガラスの破片を掴み、すかさずアーマーに守られていないトゥーマイの顔に破片を突き刺した。
が、トゥーマイは素早くそれを交わした。
交わされた、、、。倒せなかった、、、。最大のチャンスを逃した、、、。
トゥーマイの左の頬から血が滴っていた。
「貴様、、、。よくもやったな、、、この私に!神に刃向かうとどうなるか分からせてやる!」トゥーマイはアーマーの手からビームを出した。そのビームがサーペントに当たる。痛みは無かった。だが、服が溶けて無くなった。さらに、身体が縮んでいく、、、。サーペントは倒れた。いや正確には立てなくなった。足を見ると、足が無かった、、、。
サーペントは自分が蛇になっていることに気がついた。このままでは全身が蛇になってしまう。
「言ったろ?科学技術の全てが詰まっていると。人を人で無くす装置も作り出した。ふふふ。お似合いだ。貴様は黙って横たわっておれ。お前は吸収しないでやる。蛇に用はないからな。そこで大人しく家族や友達が吸収されていく様を見ていろ!そして新たな人類種の誕生の瞬間を!指をくわえて見ているがいい。ふはははは」
腹の部分まで蛇と化している。涙が止まらない。自分の無力さが情けない。
「おや?お前、毛深いな。見たところホモ・ハビリスか?最初のホモ属だな。」トゥーマイが話しかけてくる。
そして遂に全人類を吸収し終えた。サーペントは自分とこのトゥーマイ以外の人類が全員、1人残らず絶滅したという事実を受け入れられない。塔から世界を見渡すと、あんなに高層ビルや車や人で栄えていた世界が跡形もなく無くなり、草木が生い茂り、動物たちで溢れていた。そこに人類の姿は無かった。
機械から光が発せられ祭壇に人の姿が現れる。
トゥーマイが叫ぶ。
「さあ見よ青年よ。これが新人類にして、最後の人類!!ホモ・サピエンスだ!!」
閃光が発せられサーペントの目の前は真っ白になる。目が見えるようになると、祭壇にはトゥーマイと1人の裸の成人男性の姿をした新人類ホモ・サピエンスが立っていた。
トゥーマイはその男にこう告げた。
「お前の名は、アダムだ」
アダムと名付けられたその男はトゥーマイの前で頭を下げた。「神様、どうかお導きください」
「うむ、良かろう良かろうアダムよ。1人では寂しいだろう。もう1人お前の仲間を創っておく。全人類を絶滅させて得たパワーにより生み出されたお前のあばらの骨を与えるだけでも充分人は創れる。だが2度も強大なパワーを扱うためこの機械はこれで最後になりそうだ。あとはお前と、お前のあばらの骨で生まれるホモ・サピエンスと共に仲間を増やしていきたまえ。」
そう言い、アダムのあばらをアーマーで取り出し、それを機械に吸収させ、1人の女性を創り出した。
「お前の名前は、イブだ。」
イブと名付けられた女性はアダムと共に頭を下げた。「神様、お導きください。」
気づけば塔は最上階を残し、跡形もなく消えていた。この階は空に浮いていた。
神様と呼ばれたトゥーマイは新人類にこう告げた。
「アダムとイブよ。お前たち人間には寿命がない。このエデンの園で他の動物たちと幸せに暮らすが良い。そして人間を存続させてくれ。私はこの階から見守ることとする。」
トゥーマイは最後に1つ付け加えた。
「あ、そうだ。最後に1つ。このエデンの園の中央に善悪の知恵の実のなる木というものがあるが、その実は決して食べるなよ?」
こうしてアダムとイブは地上へとテレポートで降り立った。
サーペントは一部始終を見ていた。怒りを通り越し、絶句していた。だがまた怒りがフツフツと込み上げてきた。
全てを済ませたトゥーマイがこちらに向かってきた。全身が蛇と化したサーペントは上手く動くことができず、喋ることしかできない。「許、、、さない、、、。お前を、、、こ、、、」言い終える前にトゥーマイの足によって最上階から蹴落とされた。
宙を舞いながらサーペントはこう心に誓った。
今に見ていろトゥーマイ。この高さでも俺は死なないぞ。死んでたまるか。這ってでも、這ってでもお前に、お前に復讐してやる。必ず後悔させてやるからな。
FIN
※分からないことがあったら聞いてください。後ほど解説ノートを投稿しようと思います。ちなみに、人類種は全部実在していますが、年代や絶滅の順序などはテキトーの部分がありますのでご了承ください。