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【書籍化】ダンジョンだらけの異世界に転生したけど僕の恩恵が最難関ダンジョンだった件【コミカライズ】  作者: まるせい


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あらたなスキル

「あっ、駄目ですよカイザー」


 何かが飛ぶ音とイブの声が聞こえる。


「クエエー」


 カイザーの鳴き声がすると頬が何かに突かれる。


「マスターはお疲れなんですから休ませてあげないと」


「クエッ?」


 目を開けるとカイザーが覗き込んでいた。


「よしよし、一緒に寝ような」


「クエックエッ」


 突いてきたのはカイザーだった。

 これ以上くちばしを使わせないように抱きかかえると、羽毛の柔らかさと共に暖かさが伝わってくる。


「クエ~~」


 目を瞑りながらもアゴを撫でてやるとカイザーは気持ちよさそうにしながら身体を預けてきた。

 僕はその声を聞きながら二度寝するのだった。




「ふぁ~あ。おはよう」


 どれだけ経ったかわからないが、カイザーの抱き心地が良かったのでスッキリと目が覚めた。


「もうお昼を完全に過ぎてますよマスター」


 そう言ってイブは僕にクリスタルバードのゆで卵を運んでくる。

 僕が起きるのに合わせて料理したようだ。


 いつものように殻をむいて食べる。

 トーマスさん達とダンジョンに潜っていたので実に数日ぶりだ。

 食べたことで確かな力の上昇を感じるのだが……。


「せっかくだからたまには違う料理を食べてみたいよな……」


 これだけ広い空間があるのだ、用意しようと思えばキッチンとかも作れるだろう。

 そうすればいつでも料理を出来るのではないか。そう考えついた僕はのちほどルーム内を改造する計画を考えるのだった。


「それよりもマスター。新しいコアなんですけど……」


 イブは相変わらずの美少女具合を幻惑魔法で見せると僕に話し掛けてくる。

 何故か無駄に髪型や服装をかえてくるのはサービスだろうか?


「ああ、寝る前に解析を頼んでおいたやつね。結局どうだった?」


 盗賊達のアジトで特殊コアを3つ入手していたのだ。

 眠気が限界という事もあり、イブに解析だけ指示して起きてから効果を聞こうと思っていたのだが……。


「じゃあ、説明を投影しますね」


 イブがそう言うと目の前に効果が表示される。


【錬金術】……薬や毒物などの調合が可能になる【スキル】。熟練度が上がれば調合品の効果を高めることができる。


【鍛冶】……武器や防具の修理・作成が可能になる【スキル】。熟練度が上がれば高品質の武器防具を作成することができる。


【付与】……様々なアイテムに触媒を用いて属性や魔法を付与することができる【恩恵】。


「ふーん。錬金術と鍛冶はスキルで、付与は恩恵か……」


 それぞれの言葉の意味は大体理解した。


「早速使ってみますか?」


 イブはそう言うのだが、手元にあるのは盗賊達の使っていた武器防具だ。

 なんというか悪人が使っていた物をそのまま使うのは気分的に遠慮したい。


「いや、取り敢えず後回しだな。まずは材料を集めたりして自分で作ってみたいし」


「では今日はどうします?」


 イブの質問に元々考えていた予定を話す。


「取り敢えず、イザベラさんのところに行こうか。依頼が終わってるかもしれないし」




 ルームから出ると、時刻は昼と夕方の丁度中間だった。

 僕はイザベラさんの毛皮骨肉店を目指して歩いていたのだが……。


(なんか凄い人だかりができてるな)


『本当ですね、何かあったんでしょうかね?』


 人だかりの先に掲示板が見える。掲示板には何かが貼られていて皆はそれを読んでいるようだ。


『寄っていきますか?』


(いや、イザベラさんが待ってると思うし後でいいよ)


 人混みに入ってまで知らなくてもそのうちわかるだろう。そう考えるとその場をあとにした。


「こんにちはー」


 毛皮骨肉店に到着すると僕は店の奥に呼びかける。


「あっ! エリク君待ってたよ」


 イザベラさんがエプロン姿で出てきた。


「すいません、お待たせしましたか?」


 僕が聞くと……。


「さっき終わったところだから丁度良かったよ」


「そう言えばさっき大通りを歩いてたんですけど、人が集まってましたね。何かあったんですかね?」


 軽い雑談のつもりで話を振ってみると……。


「なんでも、有名な盗賊団が捕まったらしいよ。冒険者のお客さんが嬉しそうに言ってた」


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