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【書籍化】ダンジョンだらけの異世界に転生したけど僕の恩恵が最難関ダンジョンだった件【コミカライズ】  作者: まるせい


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土のダンジョンランクⅣ①

「よし、そっちは任せたぞ!」


 トーマスさんが左右のパーティーメンバーに指示をだすと、両側から向かってくるゴーレムに前衛の男女が一人ずつ立ち道を阻む。


「後衛の1人は魔法でバックアップをしてくれ。もう1人は弓で援護。最後の1人はエリクを守れ」


「「「はいっ!」」」


 トーマスさんの指示に返事をすると即座に動き出す。

 

 魔法使いの女の人は杖を掲げて水の魔法をゴーレムへと打ちだすと右腕に当たった。

 トーマスさんが飛び出し、ゴーレムの濡れた腕部分をメイスで叩くとゴーレムの右腕がぽろりと落ちる。

 土属性であるゴーレムに対して鈍器は有効な攻撃だ。


 更には後衛の弓使いの男の人が前衛の女戦士さんに襲い掛ろうとしているゴーレムの胸部に矢を連射する。

 そこで一瞬ゴーレムに隙ができる。

 女戦士さんはバトルアックスを振り上げるとそのまま勢いに任せて振り下ろした。

 ゴーレムの巨体の脳天から振り下ろされた攻撃は身体に食い込み、胸のあたりで止まる。

 そして、女戦士さんがその場から離れると、魔法使いさんが再び水の魔法を唱え、半壊状態になったゴーレムを攻撃すると、それが限界だったのかゴーレムは魔核を残して朽ちて行く。


 戦況が完全に有利になったところで魔法使いさんは前衛の男戦士さんを援護し、女戦士さんはトーマスさんの元へ駆け寄った。


 それからはあっという間だった。彼らは怪我一つ負う事無くゴーレム3体を倒してのけたのだ。



「ふぅ。終わったな」


「お疲れ様です」


 汗をぬぐいながら戻ってきたトーマスさんに僕は声を掛ける。


「エリク君こそ、怖くはなかったのか?」


「ええ、皆さんがあっという間に倒してしまったので怖がる暇がなかったです。ランクⅣのダンジョンなのに凄いですね」


 僕は現在『銀の盾』に雇われた形でランクⅣのダンジョンに潜っている。

 なぜそんなことをしているのかというと、もちろんダンジョンコアを入手するためだ。


 通常。駆け出しの探索者や、学校に在学している人間は卒業するまでの間高ランクのダンジョンに挑めない。

 だが、そうなると恩恵を活かせずに学費が払えなかったり、訓練を積む事すらできない人間も出てくる。


 なので、探索資格が足りていない人間も【荷物持ち】という身分で仕事をすることが許されている。


 僕はあらかじめイブにザ・ワールドの入口にそこそこ広い空間を作るように言い、ルーム内が見えない様に壁を張り巡らせるように指示をした。


 おかげで今の僕は恩恵がアイテムボックスということになり、こうしてトーマスさんから依頼をうけることができた。


『でもマスター。このままこの人達がダンジョンを攻略したらコアはこの人達の物になりますよね?』


 もちろんその通り。僕はあくまでも荷物持ち。戦闘をしなくて良いかわりに報酬もそこまで高くはない。

 そもそも【荷物持ち】の始まりは、先輩探索者が初心者を同行させ、目の前で戦闘を見せることで経験を積ませるために編み出されたのだ。

 初心者は先輩たちのやり方をみて学習をし、低ランクダンジョンを攻略する時の参考にする。


 なので、報酬はおまけみたいなもので、向上心がある探索者はまず【荷物持ち】から始めることが多い。


(そこはちゃんと考えてあるから)


 僕の返事にイブは訝しむと…………。


『もしかして……コアが手に入ったところで奪うんですね?』


(んなわけないでしょうが……)


 イブの冗談に僕は内心で突っ込みを入れる。

 そしてふと思う。


 以前に比べるとイブが感情をだすようになってきたのだ。

 恩恵を発現した時は冗談を言うような性格では無かった。もしかすると日が経つことで成長しているのかもしれない。


 そうこうしているうちにトーマスさん達が歩きだす。

 戦闘後の点検を終えたのだ。


『じゃあマスターはどうやってコアを手に入れるつもりなんですか?』


 イブが聞いてくる。その問いに僕は……。


(手に入れたところで店に売る値段よりも高値を提示して買い取るんだよ)


 至極まっとうな答えを返すのだった。

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