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ダブルヒーロー

「おい、ファコラの様子はどうだ?」

「眠ってるよ。スチュウが見てるから、ギロマおじさんは悪い人をやっつけてきて。」


ギロマさんとスチュウが、ギルド本部の医療院でそんな事を話していた。


「ねえヅェイオ、本当に上手くいくの?」

「うん。コマンドの力は君も知ってるでしょ?」


ヅェイオは水晶のキーボードをひたすら叩いていた。

僕は再びモニターに目を落とす。


Gーどうやらササキってのは、ギルド本部の書架の塔に向かったらしい。賢いな。あそこは魔力の力点になってるからな。

Uーそろそろ僕もそっちに行けるらしいですけど…


僕は後ろで作業をするヅェイオを見た。

冷や汗を垂らしながら、必死にコマンドを打っている。


『ドン!』

『カタン』


扉が蹴破られる音と、ヅェイオのエンターキーの音が同時に響く。


「…どーやら、僕はもうちょっとここに残んないといけないらしい。瑠衣、時間は稼ぐから、頼んだよ。」

「え?ヅェイオ?」


僕の体は光りだす。

視界がだんだんと白に沈んでいき、最後にヅェイオのグーサインが見えた気がした。



ーー ヅェイオ ーー


警察さんが瑠衣を捕まえようとした時、瑠衣の方が先に転生に成功した。

抜け殻になった瑠衣の体は、白くなって灰になって消えた。


「鶴見 京子、国家極秘建造物侵入罪で逮捕する。お前には黙秘権が…」

「ヅェイオで良いよ。その方がしっくりくる。」


手錠の音がする。

ふふふ、多分死刑だろうけど…すぐに会えるね。瑠衣。



ーー スチュウ ーー


「ん…うーん…」

「あれ?ルー?」


さっきまでずっと寝てたルーが、ゴソゴソと身を起こした。

スチュウはね、嬉しくなって抱き付いたよ。


「ルー!心配したんだよ!」

「す…スチュウ?てことは…」


するとルーは、反対のベッドで眠ってたファコラお姉ちゃんをじっと見る。


「不安定なノイズ…?」


ルーはファコラお姉ちゃんに手を触れると、ファコラお姉ちゃんは…消えちゃった。


「!」

「偽物…そうだ、本物のファコラさんは剣なんて使わない。」


ルーは、スチュウの手を握ってくれた。


「ギロマさんは?」

「えっと、うーんと…書架の塔!」

「案内して!」



ーー ギロマ ーー


「よお。異界ってのはどんなとこだ?ルーには聞きそびれちまったからな。」

「…まさか、エコーとは言えこの世界の原生人類が、アップグレートアーマーにサシで勝つとはな。」


魔力水晶の上に偉そうに立っている奴は指を鳴らす。

ん?さっき倒したファコラもどきが、あっちこっちから沢山出てきた。


「なら、数で押すまでだろ?」

「ほう…随分と雑な手だな。」


とは言え、流石にあのファコラもどきをこの数相手にするのは骨が折れるな…

次の瞬間、さっきまであんなにいたファコラもどきがパッて消えた。


「ギロマさん!」

「よおルー。寝起きの調子はどうだ?」


息を切らしながら、スチュウに手を引かれてそいつが現れた。

明らかに、あの偉そうなササキに動揺が見え始める。


「今度は、お前が英雄らしいな。ルー。」

「いえ…強いて言うなら、僕達二人が英雄です。ギロマさん。」


ルーと並んで、俺はササキに向かう。


「…まさか化仏の誰かが…?良いだろう。ストーリーには想定外があった方が面白い!」



ーー ナイベ ーー


「おい…ファコラ…お前なんだろ?」


何も言わねえけど、確かにそいつはファコラだった。

怪しい男が目撃されたって言うこの場所。エドクラウ山の山頂だ。


「………誰………?」

「ナイベだ!お前の相棒だよ…!」


くそ、あのファコラが、精神魔法なんかにやられるなんて…

治療にゃかなりの時間がかかると思うが、まずは止めねえと。


「私ワ………弱クナイ……?」

「!」


ファコラは、自分にくっ付いてた水晶を振り払うと、そのバトルチェーンを構えた。

木っ端と錆だらけの、ファコラだけのバトルチェーンだ。


「私ワ………強イ!」

「すぐに、そっから連れ出してやるからな!ファコラぁ!」

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