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[外伝] ゲームリベリオン1

かなりエグい表現を含むので、この外伝をR15指定とさせて頂きます。

そのため本編と符合しない可能性がありますが、ご了承ください。

ーー 化仏達の記憶 ヅェイオ ーー


「佐々木会長!こちら、最後の令状が取れました。」

「よくやった。これで実験を開始できる。」


科学者達が、六枚の書類を持って研究室に入る。

この施設は、地上ではオンラインゲームの運営、地下では国家黙認の法外実験が行われていた。

佐々木と呼ばれた男は、幾人もの科学者を連れて地下に向かっていった。


『ゴォォォォ…』


通気システムの音が妙に響く部屋。

仕切られた六つの部屋には少女が一人ずつ閉じ込められていた。

佐々木はその様子をガラス越しに、一人ずつ眺めながら歩いていった。

恐れ、怒り、絶望、狂気、諦め、様々な感情が佐々木に向けられた。

しかし一人、自分の運命を受け入れる少女がいた。


「おかえり、ササキさん。」

「…………」


佐々木は、その少女が全く理解できなかった。

平穏な日常を、愛すべき家族を突如奪ったはずなのに、帰って来るのが好意だからだ。


「…君は、どうしてこの悪魔を前にして平気でいられるのかい?」


髪の毛の一部を青色に着色された少女は答える。


「ササキさんは悪魔じゃなくって、ササキさん。知ってるよ?毎日デスクで自問自答してるでしょ。」

「…理解できない。」

「しなくていーよ。だってササキさん、嫌になったら私達全員殺すことだって出来るでしょ?そんな存在に、わざわざ愛着持つ必要なんて無いからさ。」


佐々木自身、こんな事は絶対に間違っていると確信していた。

佐々木とガラス越しに背中合わせになった少女はもう一つ言葉を紡ぐ。


「お姉さん、元気?」

「ああ…国からの資金援助のおかげでな。」

「そっか。私ね、ここに来る前家族からいじめられてたんだ。だから、ササキさんがいい人に見えるの。可笑しいよね。ホント。」


少女は壁にもたれかかりながら、地面に座り込んだ。

それと同時に、佐々木はある決断を下した。


「明日、君を一番に実験台にする。」

「そっか。じゃあ、今の内に走馬灯見とかないと。」

「君の魂を、完全な形で電子空間に保存するんだ。」

「?あれ、ササキさんは前にいた子達みたいに、私を切り開いたりしないの?」


少女は、半開きになったドアから覗く瓶詰めの臓器を指差しながら質問した。


「ああ、もうその必要は無くなった。今この瞬間に。」

「なーんだ、こう見えても、色んなこと覚悟したんだよ?」


少女は握りしめていた拳を解き、ほっとため息をついた。

死の恐怖から解放され、少女は三日振りの眠りについた。



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