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ゲーム通りの進行は二の次

「で、ヴァイオレントナイトに囲まれてたこの子を見つけたと。」

「で、なんだマスター?ナンパで捕まえたとか言った方が聞こえ良かったか?」


雰囲気は少々変わっているが、ここがギルドだ。

チュートリアルが終わって、ギルドに行く。ゲームの流れには一見沿っている様に見えるが、明らかに違う点がある。

まず広場の木、ゲームではあんなに大きくないし、居る人物も若干だが変化が見られる。

もしかしたらここは、LWと世界観を共有しているだけなのかもしれない。


「で、嬢ちゃん。嬢ちゃんは新米冒険者って事で良いのか?」

「そうなりますね…あと、お嬢ちゃんじゃなくて、ゼプト・ルーインって言う名前があります!」


せっかくの機会、ハンドルネームを名乗る事にした。由来は…勢いで付けたため、もうとうの昔に忘れてしまった。


「おっと、済まねえ嬢ちゃん…じゃなくてルー。おっと、俺の名前はギル。ギロマ=レンホップだ。」

「ギルホップ…?ガレーミ=レンホップって人知ってます?」

「知ってるも何も、俺の親父だ。全く…本当に親父の知名度はすげえな。」


…ゲーム内のギルド一番の冒険者はガレーミだ。

つまりは此処は、ゲームよりもかなり未来という事になる。


「なあ、ルーはもうどっかでギルドに入ってるのか?」

「いえ…というか、冒険者には今日なったばかりで…」

「おお!新米とは思ってたが、まさか稲穂から出たてとはな!」


ギロマさんは、僕の頭をくしゃくしゃと豪快に撫でた。

でも此処からなら、帽子のつばに隠れてたギロマさんの顔がよく見える。

20か30歳くらいの、余裕と優しさを感じられる顔立ちをしていた。


僕にお父さんが居たら、こんな感じなんだろうな…


そんな事を思いながら、ゲームと此処の違う所を探してく。

部屋は大きめのドーム型で、受付、壁に貼られた告知、中に居る沢山の冒険者、軽食の売店と、順に目を走らせていく。ゲーム内のギルドとほぼ同じだが、所々ボロくなっていたり、修繕の跡が目立つ部分などがあった。


「なあ、もし良かったらだが、内のギルドに来ないか?初心者に厳しい時代になったが、ルーは将来絶対立派な美少女…もといトップランカーになれるからよ!な?」


そもそもこの世界ではギルドに入らないと始まらない。それにギロマさんは良い人そう。


「喜んで!」

「はっはっは!おいマスター、二年ぶりに新人が入ったぞ!」


ギロマさんが奥の方にそう声をかけると、さっきまでギロマさんと話していた青年が現れる。

青年の付けているバッチから、ギルドマスターだということが一目で理解出来た。

確かゲーム内のギルドマスターは白毛の老婆だ。…深く考えるまでも無い。


「へえ、随分と可愛い子連れてきたね。…なかなかと珍しい装備だ。かなり遠くから来たんだね。えっと、ギルドへの入会手続きだけど…」

「名前を書いた後、能力検査をするんですよね。」

「詳しいねぇ。誰かから教わったのかい?」

「えっと…叔父さんが冒険者なんです。もう死んじゃったけど…」


半分は嘘でも、もう半分は本当だ。叔父さんが居るけど、冒険者じゃなくて僕の唯一の家族。もう死んじゃったのも本当だ。

死といえば…僕も死んでいる筈だ。まさか全ての人間が此処に来るわけでもないし…ちょっとしっかり調べて見ないと。

ギルドマスターがふと口を開く。


「君の叔父さんの時代は、それで済んだから良かったんだけどね。」

「え?」

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