巨柱11本で街を支えた
最後のピリオドを打ち、いよいよ巨大コマンドが完成する。
スロー状態でもかなりの時間がかかってしまったし、文字酔いでクラクラする。
と、最後のマーカーの信号が起動し、コマンド欄にメッセージが現れる。
”It can be performed“
マーカー周辺の状況を確認して、エンターキーを入力する。
「よし…」
マーカーを角にした巨大な四角形の結界が街を包み、僕の用意した土台に転送される。
上空に作った、11本の空飛ぶ巨柱で出来た土台だ。気圧や酸素濃度の調整に手こずったけど、僕ながらなかなか良く出来てる。
「うお!此処に戻るのか。」
最初に此処に転送されたのはナイベさんだ。
「わあ!凄い眺め!天国みたい!」
ファコラさんも戻ってくる。僕も、はじめ此処があの世じゃ無いかって思った。
「へへ。手こずっちまった。」
「…さてはあのヒルボを倒したな。ギロマ。」
ギロマさんとギルドマスターも戻ってくる。
ギロマさんは何故か金銀財宝を持ってるけど。
「最後の大仕事。街に入り込んで、一緒に送られたアムムトたちを一掃して欲しいの。ごめん…僕はこれ以上能力は使えない…」
ギロマさんがたんかをきる。
「任せとけ。ガキはガキらしく寝てろ!」
本当なら僕も戦いたいんだけど、身体が疲労でほとんど動かなかった。
他の三人も僕の乗ってる柱から飛び降りて、天空都市と化した場所に繰り出した。
寝そべると、満点の星空が見えた。此処は雲よりも高いし、光も殆ど無い。綺麗だ…
「やっぱり、元の世界の星座は無いね…」
地上に残ったマーカーはアムムトの本隊に踏み潰され、当然機能はしなかった。
この街を地面に戻すには、また大規模なコマンドが必要らしい。
次第に減っていくアムムト達の唸り声を子守唄に、僕は眠りについた。
ーー ギロマ ーー
「シャドウジェット!」
闇の魔弾が、アムムトどもを貫いていく。
やっぱり空気が澄んでいな。心なしか魔弾の出も良い。
「こっちは終わったよ!叔父貴!」
「ああファコラ。じゃあ南側を頼む。あそこに集中してるルーキー手伝ってやれ。」
ヴァイオレントナイトよりゃ倒しやすいのが救いだな。
何しろ最初の一体を超えた奴らにゃ、経験値の掻き入れどきだ。
十字路の真ん中にいる俺を、アムムトが四方から現れる。
『バンバン!』
双杖で四体撃退し、敵の前線の広場に歩いて行った。




