神子(5)
山姥事件が終わり
「不斬組はなんと…?」
瑠璃先生「みんな遅いから僕が調べてきたよ」
「……そうか、で、どうだった」
瑠璃先生「特に何も!ただ喰われかけの死体達があっただけ」
「喰う…妖怪か…?死体は何体あった…」
瑠璃先生「妖怪かはわからないけど、死体は十数体あったよどれも役人だった」
「そうか…役人の数も減ってきておるな」
瑠璃先生「そうだねもうあと何人もいないよ」
「そう…あと何人も…」
瑠璃先生「まさかとは思うけど“また作れ”とは言わないよね」
「もちろん言わないさ、会議はこれで終わりだ、また何かあったら話し合おう」
瑠璃先生「ああ、わかったよ」
数日後
町に妖怪たちが行列をなして進む百鬼夜行が行われた
人ノ国の住人達は怖がりながらも一夜を過ごした…
その数ヶ月後
ある神が復活した、
ヤマタノオロチだ
政府はいち早く気づき府斬組を使い殺そうとしている
九十九「まず…ヤマタノオロチってなんだ」
見集「本来は山神や水神とされたそうですが…」
四「古事記から察するに女を食べる怪物だな」
黄泉「………私…囮になろうか?」
九泉「駄目です!女性は貴重なんですから、それに…」
奉加「そうだぞ!俺様の嫁なんだからな!」
千年「そうよ!可愛いあなたがいなくなったら私達はどうすればいいのよ!」
黄泉「褒められた…」
玉水「とにかく大切な存在なんだからね」
影向「そうだぞ、命を粗末にするな」
九十九「まあ、とにかくその山神だか女を食う怪物だが知らねえが、倒せばいいんだろ!よし、いくぞお前ら!」
とその現場に行くまたそこは広く戦場になるかのような場所
だがそこに居たのは一人の人とヤマタノオロチ
九十九「おい、まさか政府から生贄が出たのか?」
黄泉「出てないはずよ…」
福ノ地「もしかしたら出てるかも…」
千年「そんな!」
奉加「助けなきゃな!」
四「くそ、間に合うか?!」
見集「どうでしょう…?!」
玉水「どうだろうね!?」
影向「間に合わせるしかないだろう!」
「お前らヤマタノオロチを倒しに来たのか?それとも、あそこにいるあいつを助けに来たのか?」
とどこからか人がやってきます
九十九「誰だおま…」
黄泉「両方だよ!おじさん!」
「そうか!両方か!なら手伝ってやろう!」
九泉「あなたは…」
スサノオ「俺はスサノオノミコト!スサノオで良いぞ」
見集「スサノオノミコト!?三貴子の一柱!?」
四「まじかよ、あのスサノオノミコトか!?」
九泉「ついに神までも…」
九十九「とにかくヤマタノオロチを倒してあそこのやつを救うぞ!」
一同「おう!、うん!、はい!」
と生贄とされる人間とヤマタノオロチが近くなった
みんな走る
九泉「間に合え!」
とヤマタノオロチが生贄を食べようとした所を止める
だが首が8つもあっては受けきれません
「大丈夫か九泉」
と生贄とされていた白い服白い頭巾をかぶった子供も応戦
シャンシャンと鈴の音を鳴らします
九泉「あなたは…!」
九十九「っ……」
鈴の音に反応して立ち止まってしまう
見集「生贄ではなかったのですね!」
奉加「よかったぞ!」
福ノ地「よかったー…」
玉水「セーフみたいだね」
影向「お、助太刀か?!」
四「よかった、生贄じゃなかったんだな!」
千年「あら、生贄じゃないのね!」
スサノオ「よお、少しぶりだな一」
一「久しぶり師匠ー」
と戦っているにもかかわらず余裕がある
九泉「母上!」
一「よお!我が息子よー抱きつきたいが我慢だ!」
九十九「息子…?」
黄泉「九泉のお母さんなんだ!」
四「へえ」
見集「ほう」
スサノオ「呆けてる場合じゃないぞ切れ切れ!」
と九十九、黄泉以外がヤマタノオロチの首を切るが何故か復活してしまう
九十九「はっ!悪い!」
と我に返り戦闘に参加する
黄泉「大丈夫?九十九」
見集「心配しましたよ!」
スサノオ「切っても切れないのか…同時に全て切ってみるか!」
とヤマタノオロチが黄泉を狙ってくるそれを一が防ぐ
一「大丈夫か?!」
黄泉「大丈夫よ」
一「そうか…なら良かった…」
と一安心
と一がヤマタノオロチの本体に刀を刺す
するとスキができた
黄泉「今だよみんな!」
一同「おう!、はい!、うん!」
とヤマタノオロチの首を同時に切る
なんとヤマタノオロチが倒れた
一同「よし!、よっしゃ!、やった!」
一「じゃ俺は帰る!」
九泉「行ってしまうのですか…?」
一「お、忘れてた、ほら、ぎゅー!だ」
と九泉にハグをする
九泉「!」
九十九「あ…」
一「じゃあな!」
と帰る
スサノオ「じゃあヤマタノオロチも倒せたし俺も帰るか、あ、そうだほれ!」
とヤマタノオロチの首から取れた刀を黄泉に投げ渡す
黄泉「うわっと」
と刀を受け取る
スサノオ「お前も修行でもしろよ!」
と帰っていく
四「神が帰っていったぞ」
玉水「凄かったね」
影向「ああ、凄かった」
千年「神気の量が半端なかった…」
奉加「ああ、俺様でも驚くほどだ」
福ノ地「うん、凄かった…」
見集「あれが神…ですか…」
九十九「…………神…な…」
ヤマタノオロチ事件は終わった
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