神子(3)裏
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ある日
一「さて今日は九泉との約束の日だなー」
もも「今度こそは私もついていきたく…いえ、いきます!」
一「いいよ一緒に行くか、もも」
すさび「お、行ってくるのか?俺も行きたいんだが?」
きりく「あ、俺も行きたい」
あず「僕も絶対行くー!」
一「じゃあ皆で行くかー!」
もも「いいのですか!?」
一「いいよ、その代わりちゃんと白い服で行くこと」
一同「はい・おう・うん」
と連れてきてしまった
すまん、九泉
と町は案外賑やかだ
九泉「あ、母上…連れてきてしまったんですね…」
一「あ、ははごめん!連れてきちゃった!」
もも「こんにちは、息子さん」
すさび「久しぶりだな、息子さん」
きりく「久しいな、息子さん」
あず「お久しぶり、息子ちゃん」
九泉「あ、あの皆さんそんなに…息子と言わなくても九泉でいいですよ」
とニコリと笑い
もも「なら九泉主様と変なことはしていませんよね?!」
すさび「そうだぞ!」
きりく「してないとはおもうが…」
あず「そうだよ!」
九泉「………みなさん…母上への愛が強すぎますよ…全く…私のほうが大人の様だ」
一「ははは…ごめんね九泉」
九泉「大丈夫ですよ母上、私は母上からの愛を期待します」
一「え、あの、え、」
もも達「………」
一「まあ、みんな平等で良いだろ?」
とニッコリと笑顔
一同「(…愛…)」
とみんなほっこりしていると
一の小指に違和感が
一「なんだこの糸?」
もも「その糸はあの時の!」
一「ああ、あの糸巻き巻きか、てことは何かの異変か、仕方ないな、いくか…悪いな九泉」
九泉「いえ、これでかなり分かってきました、桃銀の人、貴方は一段と一への愛が強いようだ、母上の事…これからも任せましたよ」
もも「!…ふふ…任されましたよ」
一「おーももとは両思いかー」
すさび「ずるいぞもも!」
きりく「俺だって!」
あず「僕だって!」
一「はいはい、さあ、行くぞ」
と糸を辿りながらついた先は中(人ノ国)では無く外(緑の神地)
一「うん…やっぱりここに着くのか、家帰る?」
もも「貴方がそうしたいのなら…仰せのままに…」
すさび「駄目だ駄目だいくぞ」
きりく「そうだ、家に着くなら良いが、家に被害がでては…」
あず「ももここは止めるんだよ!」
一「はは、悪い悪い、て、うお!」
ビュンッ、と糸に体ごと引かれる
一同「一!」
と追いかける
そこにはどでかい蜘蛛がいた
この妖怪、土蜘蛛という
一「うわーん!高いー!楽しー!」
と右足を糸で引っ張られ宙吊りに
土蜘蛛「オレノヨメ、ヨロコンデル」
もも「一!ってえ、蜘蛛ですか!?」
すさび「蜘蛛か、でかくなきゃ潰せるんだがな」
きりく「うわ蜘蛛か…」
あず「うお蜘蛛?!」
一「たーすーけーてーくれたら嫁になる!」
と早口気味に
もも「本当ですか一!」
すさび「よっしゃ、やってやる!」
きりく「よし、やるか…!」
あず「よーし、やっちゃうよー!」
だが糸が切れない
とおもったらももが糸を切った
そのまま蜘蛛に刀を突き刺したー!
もも「貰った!」
土蜘蛛「オレノ…ヨメ…」
土蜘蛛は倒された
一「痛、お疲れ様ー」
と宙吊りから落ちた
もも「一大丈夫ですか?そして先程の話…」
すさび「くっそ…なんで切れなかったんだ」
きりく「……やはり負けたか」
あず「もう!また負けた…!」
一「!、誰かがここに入って来てるな、先生…と…府斬か、え、あ、もも、そうだな、家に帰ったら話そうか」
もも「なら早速家に…」
一「いや、先に帰っててくれ、絶対に帰ってくるから」
すさび「お、延長されたぞ」
きりく「これはまだ…」
あず「チャンスが?!」
一「はぁ、お前ら本当に俺の事好きなんだな、悪いがやらなきゃならない事ができた」
もも「好きですよもちろん、それでなんです?」
すさび「もちろん俺もだ、でどうした?」
きりく「どうした、好きだぞ」
あず「好きだよ、なーに?」
一「府斬との合流…って事でもも、飛ばしてくれ3時の方向!」
もも「分かりましたちゃんと帰ってきてくださいよ」
と一を持ち上げ投げ飛ばす
数時間後
一「ただいま」
もも「おかえりなさいませ」
すさび「おー、おかえり」
きりく「おかえり」
あず「おかえりなさーい」
一「あー、それで嫁の話だけどー」
もも「はい!」
一「結婚ってのはこの歳(12歳)で出来るのか?」
すさび「無理だろ」
一「だよね、ならどうしようか」
きりく「無理やりという手がある」
あず「え、まじで」
一「え、まじか」
もも「無理やりやっても良いのですか?一」
一「え、いやそんな、え?」
と、戸惑う
もも「ふふ、形だけでも夫婦でいいじゃないですか」
一「うん、いいよ、いいけど覚えてるよね?あの風景の事」
もも「ええ、もちろん、あの赤子の風景でしょう?」
すさび「なんだそれ、俺知らないぞ」
きりく「俺もだ」
あず「僕も」
一「え、じゃあ、ももとだけなのか」
もも「と言う事はまさか…」
一「おい、ヒスイ(緑の神地の神)!お前、ここらへんに赤ちゃんいたか?!」
ヒスイ「…何故わかった、だが、人ノ国に返したぞ」
一「人ノ国の者じゃねえよ、ここ緑の神地の者だ!」
ヒスイ「だ、だが」
一「なあ、ヒスイ、神契とかをしたら…子供できるのか…?」
頭を抱え
ヒスイ「出来る、だが確率は10分の1、その9割が神だ」
もも「まさか私達に子供がいると…?」
一「あー…だから魅せられたのか赤ちゃんの風景を…あー…、俺には二人、子供がいるのか、この歳で…」
ヒスイ「悪い、忘れていた、すまん」
一「もも…お前との子供確実にいるらしいぞ…」
すさび「まじかよ主様二人の子持ちか…」
きりく「大変だな」
あず「子供可愛いかな?」
もも「私達の…一との子供…」
妄想し始める
一「ヒスイ、いつ、人ノ国に?」
ヒスイ「ちょうど20年前だ」
一「もう二十歳!俺を超えている!!」
もも「もう二十歳ですか…はやいですね」
一「九泉の1歳年上できょうだいってことに…あーもう!もも!お前とは20年前から夫婦だったって事だな!!」
もも「そうですね!」
すさび「もう結果は決まっていたって事だな」
きりく「流石、もも、手が早いな」
あず「子供、可愛いといいねー」
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