神子(8)裏
一方その頃
誰かが走って首相の部屋に押し入ったようだ
バンッと扉を開け
九泉「なんだ…九十九?」
九十九「………死んだ…」
黄泉「誰が?」
九十九「………一だ…」
九泉「!、何故!?」
黄泉「!?、お母さんが…」
九十九「………死因は出血多量、腹を抉られた」
九泉「吸血鬼の国で殺られたんだろう…」
黄泉「………お母さん…」
九十九「………戦うおうとはしなかった…また…まただ…守れなかった…」
九泉「戦うおうとはしなかった…そうか…そういう…」
黄泉「九十九が気に病むことじゃないよ!ね!………」
九十九「……黄泉…お前はそばで守らせてくれ…頼む…もう失いたくない…」
九泉「……(おやおやこれは…)」
黄泉「いいよ、守ってくださいな、付喪神様」
九泉「姉さん?そう軽々しく…まさか気づいてないのか?九十九の気持ち」
黄泉「え?守らせてって話でしょ?」
九泉「九十九すまん、こんな姉でもよろしく頼む…」
九十九「……ああ、頼まれた」
黄泉「え、ちょ勝手に話を…」
九泉「九十九は姉さんに告白したんだ、わかるかい?」
黄泉「…え…まじ?」
九十九「………」
黄泉「ええ、っとね!九十九!いいよ!もちろん!うん!いい!!」
と恥ずかしいのか早口に
九十九「そうか、よかった…」
九泉「…うんうん、よしよし、さて、それなら仕事手伝ってもらうぞ(早く帰ってきてくださいよ…母上…でなければ…父上は……きっと…)」
九十九「任せろ(どこまでも付いて行くぞ一、そして守ってみせる…黄泉)」
黄泉「……よしやるよー!(お母さん早く帰ってくるといいな)」
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