魔術師と世界≒1
私はひさしぶりに人の国………夜の国を歩いていた
もちろん朝だ
が…
「もし、そこの方!」
私では無いだろう
ここは、人が沢山いる
なんせスクランブル交差点なのだから
普通
スクランブル交差点を渡っている時に誰かに話しかけるだろうか?
おかしいだろう?
もう渡りきった
さて、さっきの人は探し人を見つけられただろうか………
まあ、知ったこっちゃな………
トンッ
と肩を叩かれた
背筋が凍る
怖い、動けない
この私がここまで…やられるのだ………
一体…なんだ……
他人(人)が歩いていく…
……私は動けない
肩を叩いた奴も動いてないだろう…
スクランブル交差点だぞ!
邪魔になるだろ?!
早く動けよわたし…の
いや!、俺の身体!!
「もしもしー?聞こえてますか?そこの方!」
ドンッ
と背中を押された
見えるぞ
完全なる悪意
でも押されたおかげやっと動ける様になった…
さあ、帰ろう!
歩き出そうとすると
目の前に人(奴)が出てきた
その男は灰色のボロボロの布を被っていてこの時代には似合わない服装をしていた
して髪は紫、目は薄紫と濃い紫、セミロングの青年
そして俺の道を塞いだ
「お主の行く場所はだいたい予想がつく、緑豊かな場所だろう?」
言い当てやがっっった!?
神地って言葉を使ってないって事は…知らない?
※神地とは
そこに由来した物の刀が刺さっている神域の事
また、色々な神地がある
「言い当てたのだ、なにか返してくれても良かろう?」
「………お前、怖い」
返してしまった…
返事をしてしまった…
嗚呼……
「ハハハ!お主、なかなか面白いなあ!俺を怖いと言うか!ハハハ!」
何故笑うのだ………
「まあ、確かに怖いものなのかもな」
嗚呼!お前は怖い!
「まあ、そう怖がらずに聞いてくれ」
「…………」
「神の紛い物のお主に聞く、問題を解決すると言われている神はどこにいる?」
紛い物だと?
まあ………いいや………
問題を解決する神…?
そんなのいた?
「………知らない」
「紛い物でも神だ、お主なら知ってるはず、ここの者が言っていた「緑の神地には問題を解決する神がいる」と神地とは分からんが…まあ、探しているのだ」
「……ほう?」
「「問題を解決した対価には腕一本取られるとか?」と言っていたな」
「酷いなその神、腕一本はキツイ」
「だが…今はそやつを頼るしかない……でその神はどこにいる?」
「だから、知らない」
「嘘を吐くな、予言ではお主が知っていると出た、さあ、教えてくれ」
「予言?てかお前と遊んでる暇無いの!帰らなきゃ!」
そう!帰らねば、らきく(私の息子)が待っている!
「そうか!わかった!お主だな、紛い物!問題を解決する神とは!」
え?え?ちょっとえ?
無理やり過ぎない?
「やめろ違う!てか帰らせて……」
「そうだろう?紛い物!」
「…………………まずはさあー…その服なんとかしようよ、あと紛い物ってやめて」
「服のことなど考えていなかった!こんなになっていたとはな、ハッハッハ!」
良く笑う奴………
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