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ファザコン?ブラコン?いえ家族( ファミリー) コンです!

作者: 汐琉

あらすじにも書きましたが、連載の息抜き話です。

ご都合主義なギャグなので、深く考えずに読んでいただけたら、と思います。

 私の最初の記憶は、優しい二つの笑顔だった。

 泥にまみれ、道の端で転がっていた私へ、優しい笑顔と共に差し出された手。

 傷だらけの上、泥で汚れきった私の手では、触れるのを躊躇ってしまう、白い二つの手。

 私が動けずにいると、無理矢理立たせてくれた、優しい二つの笑顔と優しい二つの手。



『今日から、君は私達の愛しい娘だよ』



 それが、私が私になった、最初の瞬間だった。

 それからの数年はとても幸せだったけど、残念ながら私の母となってくれた女性は、病で亡くなってしまった。

 それで、少しだけ復活していた私の表情筋は、また仕事を放棄してしまった。

 父も涙も果てんばかりに悲しんだけど、その分、血の繋がらない娘である私と、実の息子である兄へ愛を注いでくれた。

 亡くなってしまった妻の分もと。

 過剰なぐらい。

 年の離れた兄は、それがウザいらしい。




 ――あと、血の繋がらない妹である私が、疎ましいみたい。

 引き取られた時は、だいたい五歳。自分の年齢も誕生日もわからなかった私。

 父母が決めてくれた。

 二年後に母は亡くなり、父子家庭になった頃から、兄との距離を感じるようになった。

 そして、一年経つけど、距離はさらに開いてしまった気がする。

 父のような過剰な愛じゃなくてもいいから、ほんの欠片でも兄妹したくて、私は兄と接点を持とうとした。

 ……表情筋が死んでいる私では、それは逆効果だったのか、全く距離は縮まらず。

 元来諦めが悪い私は、今日も兄の元へと向かう。

 本日は、餌付け作戦だ。

 何と無く作れてしまったクッキー。

 この時は、不思議だな、ぐらいだったが、すぐに作れた理由はわかった。

 と言うか、しばらくして、思い出したというべきか。

「いらないと言っただろう!」

 ぶん、と振り払われ、弾かれたお盆からカップが宙を舞い、中身は私へと降りかかる。

 幸いにも、私の手際の悪さから、紅茶は冷めてきていたので、熱くはない。

 でも、お茶を被った瞬間、まるで染み込むように、私じゃない私の記憶が流れ込んでくる。

 混乱から、意識せずに涙が溢れ、兄がギョッとした表情をしたのが見える。

 その表情には、ありありと後悔が浮かんでいて、嫌われてはいなかったのか、と場違いな安堵を抱くが、涙は止まらず、兄は逃げ出した。

 自らも泣きそうな表情をして。

 追いたくても、足に力が入らない。

 思い出した記憶の中では、不器用なクッキーを囲んで、『前世の私』と友人が笑って、ゲーム談義に花を咲かせている。

 ただただ懐かしく、涙が溢れて、止まらなかった。




 その日の夜、私の部屋の前には、小さな一輪の花が置かれていた。

 犯人はすぐにわかり、嬉しくなった。

 思い出した記憶は懐かしいけど、今は目の前の家族が大切だから。

 とりあえず、死滅しそうな表情筋を鍛えるため、変顔から始めよう。

 押し花を作りながら、気合を入れる。




 表情筋の変顔体操を、父に目撃され、本気で心配されたので、次回から時と場所は選ぼう。

「でも、何か、既視感です」

 前世らしき記憶が甦ってからというもの、ずっと感じていた違和感を表現する言葉を見つけ、私は思わず口に出していた。

 もちろん、周囲には誰もいないのを、確認してから。

 八歳児の体に成人(たぶん)女性の記憶なんて、頭おかしくなったと思われるだろうし。

 しかも、転生したんであろう世界は、地球じゃないし。

 前世の記憶なんて、ぶっ飛んだことを思い出したせいか、今さっきまで気付いてなかったんだけど、我ながら鈍すぎると思う。

 何で気付いたかというと、父の職業が、城勤めの魔術師だと思い出したから。

 けど、仕方無いよね?

 思い出すまでは、この世界が私の普通だった訳だし。

 今も、前世から見れば異世界なんだな、とは思うけど、特にそれ以外思う所はない。

 前世は、懐かしい思い出でしかないから。

 今の私は、マリノア。

 それ以上でも、以下でもない。




 なんて、格好つけてた私は、数日後、既視感の理由を思い出し、無表情で頭を抱えることになった。

「今日から、この子を預かることになったから。仲良くするんだよ?」

 そう言って父が連れてきたのは、

「は、初めまして、あたしはターニャです」

 緊張した面持ちで笑う、可愛らしい同年代の少女。ふわふわした金髪、青い目のお人形さんみたいで、私とは全然違う。

 ターニャと名乗った少女と、可愛らしい自己紹介の場面を、私は見たことがあった。

 思わず、あり得ない、そう反射的に内心で否定した。

 異世界転生を、すんなりと信じた私が。

 それぐらい、信じられなかった。

 ターニャと名乗った少女が、前世で友人がプレイしていた、恋愛シミュレーションゲームのヒロインそっくりなんて。

 乙女ゲームって、友人は言ってたけど、その方がしっくり来るかもしれない。

 呼び方はどうでも良い。それより、私が信じられなくても、ターニャは友人から聞いてたヒロイン、そのものだ。

 天真爛漫で、無邪気で、素直で、誰にでも優しくて、動物好き。

 ちょっと強引だけど、可愛らしい笑顔で、最後はみんなを虜にする。

 うちに引き取られた理由は、遠縁ということでこちらも、赤の他人な私とは違う。

 引き取られた理由も、友人から聞いていた話通りだし、この世界は、あのゲームと同一、または似た世界だと結論付けて良いと思う。

 だとすると、大きな問題がある。

 まずは、私――マリノアは、悪役令嬢、とかいうやつらしい。

 悪役令嬢とは、ヒロインをいじめ、相手役の男性を取り合い、恋の障害をしてあげる役目だそうだ。

 私のことより、大好きな父と兄の方が大問題だ。

 二人とも、攻略対象だったから。

 いくらゲームに似た世界だからって、その通り進むとは限らないけど、ターニャはそのまんまだから、二人が攻略対象になる可能性は高い。

 まぁ、ゲームに似た世界とは言え、別に父と兄が、ターニャに恋して、想い合うなら邪魔は……。

 そう無表情の下で思ってたけど――。

「ジュード兄様!」

 私とは違い、無邪気に天真爛漫そのものな笑顔で、ターニャは兄へ甘えている。

 兄は、少しだけ戸惑っている感じで、ターニャを避けている。

 ホッとしている自分が、嫌いになりそうだ。

 父の方は、仕事が忙しいらしく、あまり帰って来れてない。帰ってきても遅くて、寝ている私をハグして、お休みのキスをするぐらいだ。

 たぶん、ターニャにもしてるんだろう。そう思うと、胸が痛い。

 前世の記憶があろうとも、割り切れないことはあるんだから。

 ターニャみたいに素直なら、もっと上手く吐き出せるかもしれない。

 表情筋は、相変わらずボイコット中で、使用人達にも人形みたい、とか陰口叩かれているのを知ってる。

 ゲームでは、ターニャはもっと私――マリノアへ接触してきてたような気がするけど、やっぱりゲームとは違うのか、挨拶を交わすぐらいの日々が続く。

 そんなある日、私がターニャを敵と認識する出来事が起きる。

 ま、起きたといっても、いつもより長く会話をしたぐらい。

 内容は、兄の好みに関して。

 意外と甘い物好き、とだけ伝えて、私はターニャへ背を向けて歩き出す。

 ターニャは、確か料理が得意だったはずだし、うちの料理人は、私がキッチンへ入っても怒らないから問題ない、そう思って。

 ふと視線を上げると、目の前にはきちんと磨かれた窓があり、私を見送るターニャが映り込んでいて――。

 その歪んだ笑顔を見た瞬間、私はターニャを初めて怖いと感じる。

 この時ばかりは、無表情な自らの顔が有りがたかった。

 でなければ、私の顔は恐怖が彩っていたかもしれない。

 次の日から、私は行動を開始する。




 ファザコン? ブラコン?




 何でも良い。

 私は大好きな家族を守るだけだから。

 ターニャをそれとなく観察していると、友人のゲーム談義ももれなく思い出せてしまう。

 友人は、ヒロインなターニャがあまり好きではないらしく、何か批評をしていた気がする。

 私はイラストが綺麗だから、隣に座って画面を見ながら、楽しそうに話す友人の声を聞いていた。

 友人の声を思い出していると、ターニャが兄を捕まえて、きらきらとした無邪気な笑顔で話しかけているのが見える。

「ねぇ、ジュード兄様、王子様とご友人なの?」

 王子……?

 友人が何か言ってた気が……あ、それで怒ってたんだ。

 王子きっかけで思い出せた。

 友人がターニャを嫌っていたのは、逆ハーとかいうルートと見せかけ、攻略対象全員に期待を抱かせて争わせ、最後は王子を選ぶらしい。

 エンディングを観た後、絶叫していた友人は、少々きも……怖かった。

 この世界のターニャも、逆ハー狙いなのだとしたら、絶対に許せない。

 私の大切な父と兄を踏み台にしようとするなんて、許してなるものか!

 一晩中考えたけど、ターニャを撃退する良い考えは浮かばなかった。

 冷静に考えれば、この世界はあのゲームに似ているだけで、同じとは決まってない。

 もう少し、私がゲームの内容を覚えていれば、対処は出来たかもしれない。

 残念ながら、私は友人のプレイを眺めていただけだから、イベントとか、事件とか、ほとんど覚えてない。

 この際、私が抱いた危機感は、取り越し苦労であって欲しい。

 私が悩みつつ、階段を下りていると、一階から上がってきたターニャと遭遇した。

 軽く会釈をし、すれ違った瞬間、

「邪魔なのよ」

と、聞こえた低い恨み言。

 同時に、背中を押され、私は階段を転がり落ちる。

 幸いと言うか、過保護な両親のおかげで、一通りの護身術を叩き込まれていたので、体は勝手に受け身をとる。

 それでも、痛いものは痛い。息が詰まり、目の前がチカチカする。

 うずくまる私を、ターニャが笑いながら見ている気配がするけど、確認する余裕もない。

 必死に起きようともがいていると、小さな悲鳴が聞こえ、誰かが駆け寄ってくる。

「マリノア様!?」

 声に聞き覚えがある。

 以前、私を人形みたい、と言っていたメイドだ。

「どうされたんですか!?」

 嫌われてるかと思ってたんだけど、私を抱き起こしてくれる手は優しく、生理的な涙で歪んだ視界の中の表情は、本気で心配してくれている。

 それが嬉しくて、気が緩んだ私は、思わず、

「突き落と……」

 そう告げかけて、目の前でざわっと広がった殺気で固まってしまう。

「私の可愛いマリノア様を、突き落とした? 何処の、どいつです?」

 ニコニコと笑いながら、階段を振り仰いだメイドの目には、たぶんターニャが映ってると……。

「え!? 違う! あの、マリノアがあたしを突き落とそうとしたの! それで、私が避けたから、マリノアは自分で落ちちゃって……」

 弱々しく、けれどハッキリと主張するターニャの説明は淀みなくて、被害者なはずの私まで信じそうだ。

 メイドも信じ……、

「は? マリノア様がそんなことする訳ないでしょう? マリノア様が、お人形みたいに綺麗で愛らしいからって、ヤキモチですか?」

「え? ちが、本当に、あたしは……」

 全く信じてないみたいだね。

 ターニャが、階段を途中まで下りてきた体勢で、慌てて否定してる。

 と言うか、今思い出したけど、これ、イベントであったと思う。

 マリノアが落ちるのは一緒だけど、ゲームでは、マリノアが悪役だから、自分で落ちておいて、ターニャに突き落とされた、って訴えるんだよね。

 友人は2パターン見せてくれたけど、父と兄の好感度で反応は変わるらしい。

 ヒロインなターニャがきちんと好感度上げていたら、父と兄はマリノアの妄言を信じない。

 逆に好感度が一定に達していなければ、マリノアの言葉を信じた父と兄に、嫌われてしまう。

 まぁ、ゲームなんで、嫌われた場合からのハッピーエンドルートもあるらしい。

 って、この場合は、どうなるんだろう。

 落ちたのは、確かに(マリノア)だけど……。

 メイドに抱えられながら、涙を流して否定しているターニャを見つめていると、階段を上がった先に、兄の姿が現れた。

 騒ぎに気付いて、部屋から出てきたのかもしれない。

「あ……「ジュード兄様! 聞いて! マリノアったら、酷いの! あたしを突き落とそうとしたの! それに、あのメイドも、あたしを嘘つき扱いするのよ!?」」

 あはは、私の視線で兄に気付いて、ターニャが女優顔負けな泣き顔で訴えてる。

 あれ、本当に私、突き落とされたんだっけ?

 思わず、そんなことを考えてたら、兄の顔色が変わったのが、階段の下からでもわかってしまう。

 え、もしかして、兄の好感度高かった?

 うろ覚えなイベントの中で、父と兄に罵倒されていたマリノアを思い出す。

「マリノア! 怪我は? しっかりしろ、すぐに医者へ……」

「え? あ、あの……」

「無理に喋らなくて良い」

 メイドの腕から抱き上げられ、私の小さな体は兄の逞しい腕の中で浮遊感に包まれる。

 下から見上げた兄の顔は、焦燥感に染まっていて、あの、とか、その、とか言っているターニャの声は無視されてる。

 兄に運ばれて玄関へ向かう途中、珍しく早く帰ってきた父と遭遇する。

「ジュード、どうしたんだい?」

「マリノアが階段から落ちたんだ!」

「なんだって!?」

「どうかなさいましたか! 旦那様!」

 珍しく声を荒げる兄、大声を出した父に、執事まで駆け込んで来て、どんどん大事になっていく。

 執事には、メイドが耳打ちして何事か説明し、

「旦那様、すぐに玄関へ馬車をご用意します。リラは、ターニャ様を、お部屋へ」

「……はぁい」

 とてもわかりやすく嫌々だ。

「リラ、ありがとう……」

 私はノロノロと歩いていくメイド――リラに、何とかそれだけ告げて、表情筋へ気合を入れてみる。

 少しだけ笑えたんじゃ、と私が思った次の瞬間、ノロノロだったリラの動きが、早送り映像かと思えるぐらい良くなった。

 お礼って大切だな、と痛みに現実逃避しながら、私は父と兄に連れられて、医者へ運ばれた。

 受け身は成功していたらしく、打撲だけで済んだけれど、幼い体には負担だったのか、見事に熱を出した私。

 熱に浮かされながら、ターニャのことを叱らないで、的なことを言った気もするけど、熱が下がった時にはもう、ターニャはいなかった。

 魔術の才能を認められ、兄も通っている全寮制の学園へ通うことになったそうだ。

 そう言えば、ゲームでもそんな展開だった気がする。

 国への重用ルートなため、もう我が家には戻って来ないらしいから、父の貞操(?)は守られそうだ。

 兄には自衛――あれ? 全寮制なのに、なんで兄は自宅から通ってるんだろう。今さらだけど。

 いつから?

 あの夜以降な気が……。

 気のせいかな。

 いくらなんでも、そこまで過保護じゃないよね。

 色々思い出してベッドの上で恥ずかしくなって、無表情で悶えていると、ドアがノックされる。

「はい」

「ただいま、マリノア」

「父様、おかえりなさい」

 仕事が一段落したのか、階段落ちした日から、父の帰りは早くなった。

 父は、ベッドに半身を起こした私を見て、安堵したように柔らかく笑い、ハグから頬へのキス、という愛情溢れる挨拶をくれる。

「ターニャは、寂しく思ってますね、きっと」

 だから、ふと、洩らしてしまった。

 同じように父からの愛情溢れる挨拶をもらっていたターニャは、寮で寂しく思ってるんじゃないか、そう思ったから。

「……どうしてだい?」

 ターニャの名を口にした瞬間、父の表情が強張り、肩をやんわりと掴まれる。

「父様のハグとキスがもらえませんから」

 特に隠すことでもないので、素直に伝えたら、父様は苦虫を十匹ぐらい噛み締めたような表情になる。

「これは、マリノアだけにしかしていないよ」

 もう一度、ハグからキスへの流れを繰り返し、父は幼子に言い聞かせるよう、ゆっくりと言葉を紡ぐ。

「さぁ、私の愛しい子。そろそろ寝る時間だ」

 そのまま、背もたれにしていたクッションを抜かれ、私の体は抱き締められたまま、ベッドへ沈んでいく。

「……もう少し、父様とお話したいです」

「あぁ、構わないよ。マリノアが眠るまで、側にいるから」

 ちょっとだけ甘えてみたら、父は嬉しそうに微笑んでくれた。

 それから、他愛もない話をし、気付いた時には朝だった。

 すっかり仲良くなったリラが迎えに来てくれ、父と兄と食卓を囲む。

 そうそう、あの騒動の中でスルーしてしまってたけど、陰口だと思っていたリラの、

「人形みたい」

と言う発言は、

「もう、マリノア様ったら、お人形みたいで抱き締めたい!」

だったらしい。

 医者から帰ってきた時には、本人からそう伝えられ、実際泣きながら抱き締められた。

 相当心配してくれていたんだとわかり、私は嬉しかったけど、執事に引き剥がされて怒られていた。

 申し訳ない。

 まぁ、堪えていないようだから、問題ないかな。

 噂によると、ターニャは学園でも嵐を巻き起こしているらしい。

 物理的にも、人間関係的にも。

 兄はあまり話してくれないから、あくまでも噂だけど。

 ゲームでは、マリノアも学園へ通うはずだけど、私にはそんな話は来ていない。

 やっぱり、ゲームとは違うんだな、と思っていると、一目惚れしたという王子からのプロポーズがやって来た。




 まぁ、父が笑顔でキレていたから、断ってくれるだろう。

 私も、大好きな父と兄から離れたくない。

 リラに相談したら、鼻を押さえて悶えていた。

 美人だし、仕事も出来るけど、リラは少々残念な部類だったみたいだ。




「うちの子に求婚したいなら、私と息子を、倒してからにしてもらいましょう」




 昭和の頑固親父みたいな父のイケメンボイスを子守唄に、私はゆっくりと目を閉じる。

 あたたかな日溜まりの中、少々変態チックだけど優しいメイドの膝枕でお昼寝。

 もうあの寒くて薄暗い路地の夢は見ない。



 ファザコン? ブラコン?



 家族コンだよ、と遠くなった友人に笑いかけ、私は今日もマリノアとして生きていく。

 とても幸せだ。


家族コンから、思い付いた話です。

兄と呼んでますが、血は繋がってないので、兄エンドもありで書いてます。

短編なんで、全く生きてはきませんが。

そして、ヒロインもたぶん転生者(笑)

まったく出てきませんが。

無表情主人公ですが、笑うと可愛らしい、という鉄板設定です。

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― 新着の感想 ―
[良い点] マリノア嬢がとても可愛く萌えました… [一言] いつか兄様視点のお話も読んでみたいです。 マリノア嬢をどんな風に思い見ていたのか ヒロインの事どう思ってたとか
[気になる点] つまりファミコンってことですねっ(^ ^) レトロゲームバンザイ!
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