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誰も知らない英雄伝  作者: くろこ
1/3

プロローグ

初投稿作品です。

読み辛い箇所が多々あると思いますが、気軽に読んで貰えたら幸いです。

「つ、付き合って下さい!」


この男の名前は咲間ミキト。

そこら辺に居そうなただの平凡な高校2年生だ。


彼女には高校の入学式に一目惚れをした。

1年間の片思いを経て、2年生になった始業式の帰り道で待ち伏せをして告白したのだった。

1年間一言も話したこともないのに…だ…


告白をして何秒、いや何分経ったのかわからない。

ミキトは恥ずかしそうに目をそらす彼女の顔を見ながら、心臓が張り裂けそうな思いで彼女からの返事を待っていた。


そしてゆっくりと目が合う。


「はい」


彼女は恥ずかしそうな笑顔で、小さな声でそう答えた。


次の瞬間、ミキトは、


「うぉぉぉぉおおおお!!」


逃げた。

叫びながら逃げた。


ミキトは恥ずかしくて嬉しくて嬉しくてもう死にそうだったからだ。

生まれて初めて彼女が出来たのだ。


今日からミキトはバラ色の人生を送れると思うと嬉しくて仕方がなかった。


どれだけ何処に向かって走っただろうかわからない。

ふと立ち止まり空を見上げた。

いつの間にか薄暗くなった空を見ると星の様な小さな光がある事に気がついた。


その光をしばらく見ていると、だんだんと大きくなっているように見えた。


そしてその光はミキトを包みこむかのように大きく弾け、昼間のような明るさになった。


「な、なんだ!?」


目の前で起きた非日常的な事にミキトは驚いた。


光の中から突然髪の長い美しい女性が現れたのだった。

その姿は現代の服装とは全く異なっていた。


「助けてください」


女性がそう話しかけてきた。


「は?」


ミキトは当たり前のように困惑した。


「私達の世界を救ってください」


続けて女性はそう言う。


「なに言ってるんですか?」


何が起こっているのか全く理解できないでいるミキトを尻目に女性は話しを続けた。


「世界は今、消滅の危機が迫っています。世界を救うためにあなたの力が必要です」

「私の世界に来てください」


ミキトはできるだけ冷静を装いながら話しを理解しようとした。


「ま、待って下さい。世界消滅ってどういうことですか?あなたの世界って何処なんですか?」


ミキトの冷静?な質問に対して彼女が答えた。


「詳しい話しをしている時間がありません。突然で困惑していると思いますが力を貸して下さい!」


女性の危機迫る緊迫の表情に嘘をついている様子はないと感じた。


「何で俺なんですか?」


ミキトはただの平凡な高校生だ。

当たり前の疑問である。


「こちらの世界にきてすぐに出会ったのがあなたでした。先ほども申し上げたように私には他の方を探している時間がないのです」


女性はそう答えた。


「俺はただの平凡な高校生ですし、特別な力なんてないから、あなたの世界が救えるなんて到底思えませんけどね…」


ミキトは少し皮肉を言うような言い方で言った。


「もしあなたが世界を救えないのなら、私達の世界は消滅し、やがてあなた方の世界も消滅してしまうかもしれません…」


女性は悲しそうな顔で答えた。


「な、なんだよそれ!それって俺に拒否権がないってことじゃんか!!」


ミキトは半ば強制的な女性の言葉に怒りを感じながらそう言った。


「世界が…消える…か」


ミキトはつい数分前に彼女が出来たのばかりだ。

彼女の恥ずかしそうな笑顔を思い出しながら手を強く握りしめた。


「俺が守らなきゃ…」


女性が言ってることが本当かどうかわからないが、初めて出来た彼女の笑顔を守ってやりたいと小さな決意をしたのだった。


「わかった…俺に世界が救えるとかそんなことわからないけど、俺ができることはやってみるよ!」


ミキトがそう言うと女性はとても可愛らしい笑顔で、


「ありがとう!」


と言った。


正直、ドキッとした。


「あなたにお願いしたいのは難しいことではありません。あるものを壊して欲しいのです」


「あるもの?って具体的には?」


ミキトの質問に女性はこう答えた。


「ペンダントです」


てっきり魔王討伐!みたいな事を想像していたミキトにはちょっと拍子抜けだった。


(それって俺がわざわざやらないといけない事なのか?)と聞こうとした。


「私には…もう…できないので…」


涙を浮かべなからそう言った女性を見てミキトは聞く事が出来なくなった。


「…わかりました」


そう言うしかなかった。


「で、でも親とか心配するかもしれないからちょっとだけ時間くれない?」


まだ心の準備が出来ていないミキトはよくわからない言い訳をして時間を稼ごうとした。


「あなたの存在はこの世界ではなくなり始めからいないことになります。みんな忘れてしまうのです…」


女性は今まで以上に悲しい顔でそう答えた。


「はぁ!!?」


もうミキトは正直頭がついていかなかった。


「では行きますね。どうかお願いします」


「ちょっと待って!」


そんなミキトの言葉も虚しく俺は光の中に吸い込まれるような感覚で、眩しくて目を開けてはいられなかった。












読んで頂きありがとうございました。

感想お待ちしています。

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