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無神世界の派遣調査員  作者: カルマ
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第八話 ギルド

コメントまってまーす!!(っ´ω`c)

「ここが冒険者ギルドか」



門番さんの言ってた通り、周りの建物より何倍も大きい。


五階か六階建てっぽいな。この世界にもこれほどの建築技術があったんだな。


隣に立っているのが迷宮ギルドかな?こっちも確実に四階建て以上はあるな。


取り敢えず、入ってみようか。



中は窓口が四つほど並んでいる。左には売店…のような場所。そして、ひらけた場所。右には机と椅子が並んでいる。


なかなか広いな。でも、ほとんど人がいないんだな。


取り敢えず登録してみよう。



「すみません。冒険者登録したいんですけど」



「あ、新人さんですかぁ〜?歓迎ですぅ!ちょっと待っててくださいね〜」



なんだかフワフワした人だな。それにしてもあの二つのメロンは反則だ。


あんなのどうやったら育つんだよ。



「アスカさん」



!?なんだ!殺気が!こんなに凄まじいさっきを出せるなんて、ミーコもやるじゃないか。



「うぅ。私だって大人になれば…」



ミーコも小さいわけではない。俺のス◯ウターによると確実にDはあるだろう。


何か気の利いた言葉をかけねば。



「ミーコはそのままでも十分可愛いよ」



「可愛い!?えへへ…可愛い…ふふふ」



そんなことをしている間にメロンさんが帰ってきた。



「お待たせしましたぁ〜。私の名前はアニカって言います〜。早速ですがこの水晶に触れてください〜。あなたの魔法適性が何にあるかなどが調べられますぅ。もちろんここでの出来事は他言は一切しません〜。幸い今は誰もいないのでもうここでやっちゃいましょう〜」



「分かった」



この水晶に手を触れればいいんだよな?



水晶に触れた途端。真っ白に光り輝いた。



「…………」



「あのー、アニカさん?」



「は!ちょ、ちょっと待っててください!」



「あ、はい」



さっきまでのおっとりの雰囲気がどこかに飛んで言ってしまった様な感じだったな…。何かまずいことでもしてしまったのか…。横でみーこまで固まっている。うーん。



『ゼウス。さっきの水晶の光は何なんだ?』



『はい。先ほどの水晶はアニカ殿がおっしゃったように、魔法適性を調査するための魔道具です。


この世界の生き物は多かれ少なかれ必ず一つは魔法適性を持っています。


火なら赤。水なら青。風なら緑。土なら茶。など、必ず色が現れます。何も反応しなければ固有魔法の使い手という意味になります。


白は本来この色のパターンに存在しない色となります。過去に一度だけ現れたと言われています。その過去に白色を出したのは錬金王と呼ばれていたデウス=カリバーンという最強の錬金術師だけと伝えられています。


そのデウスはこの世に迷宮を作り出した本人。色々な場所に宝を隠している。まだこの世界のどこかに生きている。などと言われていますが、本当のことは私にも分かりません。


しかし、迷宮は実在し、実際デウスの宝を見つけて不老不死になったもの。最強の剣を見つけ王になったもの。が存在するのは事実です。


脱線しましたが、白とは最強の証である。ということです。


驚かれたのはそのせいでしょう。』



『そんなことが…ならまずいことになりそうだな。んー、何て言おうか。』



『隠さずに自分でも何が何だか分からないというのが得策でしょう。』



『そうだな。あともう一つ聞きたいことがある。固有魔法とは何だ?』



『固有魔法とは、固有スキルとも言います。基本的には属性魔法か、固有魔法のどちらかを所持しておりますが、勇者などは大抵固有魔法と属性魔法両方を持っています。


魔法でありスキルでもあります。


マスターの《創造》も分類的には固有魔法です。


その者唯一のスキル。それが固有魔法です。固有魔法使いが死んだ時、新しくその固有魔法使いが生まれます。


しかし、突然変異などで突然固有魔法が生み出されたり消滅したりします。


なので現在いくつの固有魔法存在しているかは分かりません。


マスターの《創造》で生み出されるスキルは全て固有のものとなります。継承されることはなく、マスターの死と同時に消滅します』



『そうか。ありがとうな』



『お役に立てて光栄です。また何かあれば何なりとお聞きください』



…こんなことをしている間にアニカさんが、何かいかついおじ様を連れて戻ってきた。



「お前がアスカか?」



「ああ。そうだが」



「少し上の部屋に来てもらっても構わないか?話したいことがある」



「特に用事はないから構わない。だが、あんたは誰だ?名乗ってもらはないとこっちとしても、ついて行きづらい」



「ははは。それはすまんな。俺の名はガルディロ。ここのギルドのギルドマスターだ。」



「それは申し訳ない。敬語は苦手なんで、このままでも構わないか?」



「もちろんだ。俺も堅苦しいのは嫌いだ」



「ありがたい。ガルディロさん」



「ガルディロでいいぞ。さん付けなんて気持ち悪りぃ」



「わかった。ガルディロ。ついて行くよ。


ミーコ!いつまで固まってるんだー!」



「はっ!え!なんでふか!」



噛んでやがる。



「ほら、行くぞ!」



「あ!待ってくださいー!!」



そして俺たちはギルド長室にきた。なかなか質素なつくりに見えるが、壁にはきめ細かく細工がされていて、わかる人には分かる名部屋になっている。


天井には、電球…?のような魔道具があり、部屋の中央にはソファーと机。奥にはとても大きな机がある。


ギルド長室兼応接室のような役割をしているのだろう。



「アスカ、ミーコ。そこのソファーに腰掛けてくれ。」



俺とミーコは言われた通り腰掛ける。


地球でも味わったことがあるかないかと迷うほどふかふかだ。この世界の方が素材が裕福なのかもしれんな。



「とりあえず、まずアスカ。お前は全属性使いだ。この世界に全属性使いは過去にデウス様という人がいたが、現在はお前しかいないだろう。」



「全属性使い…か。一つお願いがあるんだがいいか?」



「黙っておけ…か?もちろん俺たちは他言は一切しない。だが、見返りを求めないのも怪しい。と思っているか?」



このおっさん。心を読む能力でもあるんじゃねぇか?まあ、確かに不安はあるな。この世界には契約のようなものはあるのか?まあ、考えるのは後だ。



「…ああ。その通りだ。」



「見返りは求める。そして、契約魔法。最上級の血の契約をしよう。」



「!?ガルディロさん!?それは…」



「そこまでせねば、アスカは安心できんだろう。それにここで情報が漏れれば確実に戦争が起こる。アニカ、ナイフと紙を持ってきてくれ」



「わかりました…ガルディロさん…」



「…血の契約?」



「ああ。信用してもらうには手っ取り早い方法だ。契約魔法で最高レベルの魔法。どちらからが契約を破れば、体内から血が暴走して死ぬ。というものだ。


俺からの条件はただ一つ。冒険者ギルドに入って俺が回す推薦依頼を受けて欲しい」



『推薦依頼か…。それよりも、ゼウス。血の契約を破れると思うか?』



『いえ、血の契約はガルディロ殿もおっしゃっていましたが最大レベルの契約魔法です。マスターは簡単に解除できるでしょうが、普通の人間には一生かけても不可能です』



ここまでしてもらっちゃ、断るのも悪いしな。推薦依頼?ってやつを受けるだけで面倒ごとに巻き込まれないと思えば、いい申し出かな。



「推薦依頼とはどんなものなんだ?」



「推薦依頼ってのは基本Sランク以上の依頼だ。普通の冒険者では手に負えないものをギルドマスター権限で、一定以上の強さの冒険者を推薦して受けさせる事ができるってやつだ」



「…Sランク?」



「ああ、そうか。まだ説明の途中だったんだな。よし、じゃあ説明するぞ」



冒険者のランクにはF E D C B A S SS SSS Vとなっている。なりたての冒険者はFランク。Cランクまでいけば一人前の冒険者だそうだ。Sランク以上はほぼ全員、固有魔法使いらしい。


Vランクとは、すべての冒険者のトップのことだ。このVランクは四年に一度Sランク以上の冒険者が招集されて大武闘演舞という大会が開かれる。


そこでの優勝者がVランクとなる。


ちなみに、Sランク以上は全てのギルド関係施設が無料。月に一回金も支給される。国王たちとの優先面会。など様々な特典がつく。


だがその反面、Sランク以上は推薦依頼を必ず受けなければならない。


ちなみに今年、大武闘演舞は学園都市アルカディアで行われるらしい。



「まあ、こんなもんだ。お、アニカやっときたか」



「きましたよ〜これでいいですか〜?」



「おう、これでいい。よし、じゃあ早速契約をしていくぞ。」



「我、汝と地の契約を結びし者なり。この血に誓い、契約を全うする。」


そう言ってガルディロは自分の手の甲にナイフで傷をつけた。その途端血が魔法陣?のような形になった。



「…よし。俺の条件は推薦依頼を受けること。以上だ」



「俺の条件は、俺のことについて一切他言しないこと。紙に書きしるさないこと。以上」



二人ともが言い終えると、手の甲に一瞬だけ赤い魔法陣のようなものが浮かんだ。



「よし、これで契約完了だ。安心したか?」



「まあな。それで?とりあえず今日は帰っていいのか?」



「ああ、また明日適当に依頼を受けてくれ。後お前のスタートランクはBからとする」



「そんなにとばしちまって大丈夫なのか?」



「優秀な冒険者をみすみす下のランクに留めてなんておけねぇよ」



「そうなのか。とりあえずまた明日な」



そう言って俺とミーコは冒険者ギルドをあとにした。

ありがとうございました!

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