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【場違い】

作者: ちなつ。
掲載日:2016/12/30

 理想的に生きてこられた人たちの輪に混ざると、いたたまれない気持ちになることがある。

 部活で良い成績を修めたことがあるだとか、

 生徒会で学校行事を頑張っていただとか、

 勉強頑張って良い学校に進学しただとか、

 友達一杯いるとか、

 家族と仲が良いとか、

 親と何処へ行った、楽しかったとか、

 学生時代から付き合ってる恋人と結婚するつもりとか、

 文化祭の話とか、学祭の話とか、

 思い出たくさんあるとか、

 すべらない話があるとか、

 そんな話題で盛り上がれる人たちの輪に混ざると、とんでもなく場違いな気持ちになって一秒でも早く逃げ出すように帰りたくなるのです。


 だって、言えないじゃないですか。


 学校に行けなかったときがあった、とか。

 親に殴られて痣だらけだったときがあった、とか。


 そんな話しても雰囲気壊しちゃうだけでしょ。


 みんなに合わせて嘘吐こうにも知らないことは知らないんだから、ボロが出てうまくいかない。

 失敗は経験済みです。


 だから、黙って大人しくみんなの話を聞いてます。

 お酒に酔ったフリして大人しくしてます。


 キラキラした話を聞いてるのは胸が痛くなってしまうけれど、

 理想的に生きていくためのヒントにもなるだろうから、

 頑張って聞いているのです。


 場違いな人生を歩いてきたことを悟られないように、

 ニコニコ笑っているのがきっと正解なのです。


 誰も私みたいな人間が本当にいるなんて、きっと信じていないだろうから。

 みんなが作ってきたような日々を誰もが過ごしていると思っているだろうから。


 だから、私が私の傷跡の話をするのはダメなこと。

 キスした相手さえ引かせてしまうのだから、きっと誰にも喋らないほうがいい。


 理想的に生きてこられなかったんだから、場違いで当然なのかもしれません。

 

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