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馬鹿兄貴

最近我が家の二郎がおかしい、ちょっと前までは、お兄ちゃんお兄ちゃんと何処へ行くにも付いて来ようとしていたのに、今じゃ・・・


「二郎、今から三郎達を連れて、魚釣りに行くけど一緒に行かんか?」

「これから狩に行くから止めとく。」


はい!ここ!狩りって?お兄ちゃんと行けばいいんじゃない?


「そっか、でも子供一人で行くのはどうかと思うぞ?」

「ううん、アレクさんと行くから、大丈夫。」


はい出た!

"アレク"、何がさんだよ!あのチャラ男!ナニ人の弟騙くらかしてアゴで使ってんだよ!

弟使って良いのはお兄ちゃんの特権でしょ!

何より最も気になるのは・・・


「二郎って最近身長計った?背伸びたんじゃない?」

「さぁ〜計ってないからわかんない。」


判るわ!マル分かりじゃ!確かに戦や狩に行った後、急に背の伸びる奴はいる。

二郎の奴はそこまでじゃない。しかし着実に伸びてキテる!

弟の分際で兄を抜こうとは片腹痛い。と言うか、羨ましい!

俺の身長が160㎝、二郎の奴はこの春初陣の時に計った時は150㎝だったはずだ。

しかし見る限り155㎝はあると見た!

オノレ〜二郎め〜やっていい事と悪い事の区別も付かんか!

しかし今は二郎を罵しっても何も変わらん。

問題は俺の身長が一年で1㎝しか伸びてない事だ!

特に来年は15才、我が氏族では15才からは大人だ!

そして、成人と言えばなんと云っても族長の街での集団お見合い通称街コンだ!

ここで嫁取りに失くじれば大変な事になる。

ガチで村出てく事になる。

洒落にならん!

村中の者に舐められるくらいなら、いっそ村に火を放って皆殺しに・・・ハッ!

いかんいかん危ない方に行ってしまった。

とにかくお見合いを成功させるには大きくなるしかない。

母ちゃんも言ってた、父ちゃんのはおっきいって・・・?

父ちゃんの身長は178㎝だったはずだが・・・村の皆と比べてもあんまり大きくは無いのに?・・・

そんな事はどうでも良い!

やっぱり俺も狩しかないかな〜?

でもただの狩じゃ今更な〜?

う〜ん、考える〜考える・・・頭痛〜い、

!閃いた!

でもコレやばくない?・・・ まぁ細かい事は考えない!だって頭が痛くなっちゃうもの!

となれば狩の仲間集めるか?

う〜ん、アイツらとは行きたくないが、やむを得ないか・・・

「二郎〜二郎ちゃ〜ん、どこ行ったの〜?アレ〜?二郎ちゃんいませんか〜?」

「太郎兄ちゃん。」

おっ!なんだ三郎か、

「二郎見なかったか?」

「二郎兄ちゃんなら狩に行ったよ。」

"アッ!"そう言えばそんな事言ってた用な・・・・オノレ〜俺を置いてきぼりにするとは汚い奴等め!

もういい!奴等には頼まん!

え〜いこうなったら益々持って気に入らんがチビ太同盟に声を掛けるか。


「本日は集まってくれてありがとう、同士諸君。 本日お集まりいただいた件は他でもない。

我が愚弟の事デアル。あろう事かあの者は我々に憚る事なく身長を5㎝も伸ばした模様だ。」


!、!、!、!


「貴様は何をやっていたのだ!」

「そうだ!弟の管理は兄である貴様の責任だ!」

「待てっ!今は言い争いをしている時ではない!」

「早急に対策を講じねばならん!・・殺るか?」


「落ち着きたまえ、同士諸君。今は伸びた弟よりも我々のコレからを論じようではないか!」


"グッ!"


「しかしどうしろと言うのだ!」

「我々とて伸びる為の努力はしてきた!」

「そうだ!我々に他に何か方法があるとでも言うのか?」

「待てっ!ゴンザレスの太郎の意見も聞こう。」


「ありがとう。桃の太郎。皆も聞いてくれ。二郎は狩によってその身を伸ばした。」


「そんな事なら我々とてとっくにやってる!」


「落ち着け、サジタリウスの太郎。分かっている!我々は並の狩ではでかくはならない。」


"ウグッ!"

「なら一体どうすると言うのだ!」


「決まっているよ。ジョニ男の太郎。並みではない狩だ。」


並みではない・・・それって


「亜人狩りだ!川を渡っての。」


!!!!


「無茶だ!越境しての亜人狩りだなんて!いくらなんでも大人共が許しはしない。」


「言えばそうなるだろう。プリンスの太郎。」


「詰まり内密にこの5人で殺ると言うことか?」


「クックックッそうだ!我々が大きくなるにはそこまでやるしかない!他により良い意見があるなら聞こう。」


「殺るしかないか。」

「ああ、我々には時間がない。」

「殺るとして何処まで殺る?亜人の集落も襲うのか?」

「戦争になるぞ!」


「クックックッそれがどうした?戦争は何時でも起こる、早いか遅いかの違いだけだ!」


「ふ〜、目的の為には手段は選ばんか。」

「そうだな。我々には選ぶ余裕は無い!」

「座して死を待つよりはましか?」

「よし!殺ろう。」


「結構!では諸君楽しい狩の時間だ!ぞん分に楽しもうじゃないか!」


"オウ!"





最近太郎兄ちゃんがへんだ。

昔から変だったが、最近特に変だ。

今まで狩なんて殆んど行った事がなかったのに、ここ数週間ず〜と出かけてる。

そして帰って来ると、僕を見つめてニヤニヤしてる。

正直気持ち悪い!

それに狩場でまったく見かけない。

狩場が被らない様に離れるのは解るがそれにしてもまったく居場所が分からないってのも珍しい。

アレクさんも最初は穴場でも見付けたんじゃナイって言ってたけど、最近はチョット心配し始めてる。

何より丘の中腹で、薬草を採ってる最中に見ちゃったんだ!

兄ちゃん達が川の向こう側から帰って来るの。

多分兄ちゃん達は掟やぶりの方法で狩をやってるんだ。

何も悪い事がなければいいけど・・・



「二郎ちゃん、お久し振り〜最近どう調子は?」

「兄ちゃん、お帰りなさい。」

「太郎兄ちゃんお帰り〜」

「はい、ただいま〜二人とも、んで二郎は最近は背伸びたの?う〜ん何かあんまり伸びてなさそうだね〜。良いよ〜凄〜く良いよ。」


「そんな良い子の二人にはお見上げをあげよう。三郎には大型のナイフだ、二郎にはこの真っ赤な槍をあげよう。」

「わ〜太郎兄ちゃんありがとう!」

「・・・・・・・・・・・・・・」

ん?

「二郎はどうした?嬉しく無いのかい?」

「兄ちゃん、これどうしたの?・・・・」

「あぁん!なんだ二郎テメエ何が言いたいんだ!」

「兄ちゃん掟やぶりしてない?俺見ちゃったんだ川向こうから歩いてくる兄ちゃん達。」

「クックックッ、だったらどうだって言うんだ!」

「兄ちゃん掟は守らなきゃ!」

「黙れ!こっちにゃやむにやまれぬ事情があるんだ解りもしない奴は黙ってろ!」

「それとも父ちゃんや母ちゃんに、チクって見るか?どうすんだ?コラッ!」


"ポカ〜ン"


「アアン、ビビって無いで何か言ったらどうなんだオラ!」

「兄ちゃん・・・ここ家の居間ダヨ・・・分かってる?」

「太郎兄ちゃん後ろ・・・・」

「なぁ二人とも俺って馬鹿かな〜?」

"多分"

"太〜郎〜!"

「兄ちゃん振り返って見てみ?」


"ギッギッギッギイ〜"

「ヒィッ父ちゃん!」


「この馬鹿垂れが〜!」

"ボコッン!"

"メコッ!"


ウワッ兄ちゃんの頭が首にめり込んだ!


こうして兄達五人による越境攻撃は思いっ切り村中にばれ、チビ太同盟の同士は皆少しずつ身長が縮みました。

しかしこの事件は此だけでは終わりませんでした。





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