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第一話~第三話

お題は『傭兵な四十路×人外な6〜9歳、同居モノ』とか。 ひまつぶし程度に読んで頂ければ幸い。取り敢えず、第3話まで。あ、自分軍事関係とか全く一切知りませんので、悪しからず。

○第一話

ガチャ 

元傭兵(以下元傭)「ただい」


幼女「とりっくおあとりいと!!お兄ちゃん♪」


元傭兵「・・・あ?」


幼女「油揚げをくれないと悪戯するぞ♪」


元傭「何このBBA怖い。」


幼女?「BBA言うなっ!!」




元傭「何言ってんの?御年ろk、げふぁ!!」


人外幼女(以下人幼)「ふんっ!!れでえの年を引合いに出すとは、ぜんとるまんの風上にも置けぬ奴め。」




元傭「で、何でそんなマネしたんだ?」


人幼「いや、てらびで南蛮の地では子供達はこの呪文を唱えるとお菓子がもらえると言うとった。ワシならこれを応用して今日の夕餉の油揚げを二枚から三枚に増やすことなど造作も無いと思ってのぅ。」


元傭「今三月だぞ?あと『テレビ』な。」


人幼「・・・ぐぬぬ。」




人幼「かくなる上は、この“ないすばでえ”で篭絡するしかあるまいか。」


元傭「うっせぇ。鯉のぼり体系で何言ってやがる。」


人幼「まぁ、ともかく。」


元傭「?」

                      ニコッ 


人幼「・・・お帰り、元傭。」 


元傭「・・・ただいま、人幼。」

                      

                      ニヤッ




元傭「で、だ。」

人幼「?」

元傭「今日は1枚多く油揚げを買ってしまったわけだが。」

人幼「・・・元傭♪」




◎設定

〈人外幼女〉・・・「大妖狐」。外見9歳。実年齢6(ピー)歳。街で見かけた元傭兵に一目でシンパシーを感じ、その家に転がり込む。まぁ、一生分は付き合ってもいい程度には好き。「絶対死なない」為時の流れに取り残された「孤独な存在」。本人曰く「魅惑の“ないすばでえ”」だが、実際は鯉のぼり体系。好物は油揚げとかテンプレな模様。なお、元傭以外には幻術で20代に見えるようにしている。横文字に弱い。


〈元傭兵〉・・・「伝説の傭兵」であり「疫病神」かつ「死神」。年齢、外見共に四十路。どのようなミッションも成功させてきた反面、「常に所属する部隊が全滅する」という過酷な経験を経ている。その経験がトラウマとなり、「自分と親しくなった者は死んでしまうのではないか?」と言う恐怖から他者と深い関係になる事を恐れる。傭兵を引退した今でも、定期的に住む土地を変える程。必然的に「絶対死なない」人外幼女しか愛せない。現在は傭兵時代の金で悠々自適と暮らしている。寂しがりや。自称「noロリコン」。実態は「yesロリコン」。








○第二話

人幼「“殺し愛”、じゃな。」


元傭「は?いきなり何?」


人幼「いや、わしと元傭との関係じゃよ。」


元傭「だから、どういう意味だよ?“殺し合い”?」


人幼「ふむ、『殺す』に『愛』で『殺し愛』じゃ。殺しあう関係故に、恋人のような繋がりを持つことを言うらしい。」


元傭「ふーん。」






人幼「思ったより淡白じゃな。」


元傭「いや、だって殺しあって無いだろ?俺達。」


人幼「散々ワシを殺したくせに。」


元傭「アー・・・。」





人幼「よいよ。あれ位せんと、元傭は納得できんかったのじゃろう?ワシが『死なぬ』と。」


元傭「我ながら逃げというか、最悪だよなぁ。『死ぬ存在を愛するのが怖いから死なない存在を愛す。』とか。」


人幼「良いではないか。逃げ?結構。少なくとも、今は心の底からワシを愛してくれてるじゃろう?」


元傭「恥ずかしい事言わそうとするなよ。」


人幼「加えて、ワシが元傭を愛するのは元傭とワシは似た者同士だからじゃ。どちらも『自分一人が残る孤独』を経験しておる。それが時の流れか戦場(いくさば)かは別としてのぅ。ワシは元傭のその孤独に惹かれた故に、元傭と今共にいるのじゃ。故にそう卑屈になる事はないよ。」


元傭「そうか・・・(俺が死んだらまたお前は孤独になるんだぞ!それでもいいのか!?)。」





人幼「・・・先の事は先の事じゃよ。それに、今を楽しめずして、将来楽しめるはずが無いからの。」


元傭「・・・。」


人幼「まぁ、そんな後ろ向きな事を考えられない位、愛しつくしてやろうぞ。何せ時間は一生分じゃからな。」


元傭「頼もしい限りだねぇ。・・・ありがとう。風呂、入るか。」


人幼「・・・ん。」





○第三話

元傭「なぁ。」


人幼「何じゃ?」


元傭「服・・・着ろよ。」


人幼「着とるではないか。」


元傭「裸ワイシャツは服を着ているとは言わん。」




人幼「えー、めんどくさいしー。」


元傭「そのままで外出られたら、死ぬんだよ。俺が。社会的に。」


人幼「幻術使うからこのまま外出ても、問題は無いぞ。」


元傭「お前は俺に対しては幻術使わないから、俺にとっては裸ワイシャツの外見九歳が街中で隣を歩いてるんだぞ!!色々死にたくなるわ!」




人幼「むぅ、愛する者には自分のありのままをさらけ出したいと言う乙女のいじらしさが分からぬのか。それにワシは『人にして人に非ず。獣にして獣に非ず。』じゃ。服を着る必要はあるまい。」


元傭「・・・そう言うと思ったよ。だからホレ。手作りだ。」


人幼「お?“まふらあ”というやつじゃな。“ぷれぜんと”と言う事かの。赤いマフラーとは流石は元傭。ワシの趣味をわかっておる。ありがとう。嬉しいぞ。」ニコニコ


元傭「ああ。だから人幼には・・・そのマフラーに似合う服を着てみて欲しいな。絶対似合うから。」


人幼「くっ。」




人幼「・・・負けた。」ガックリ


元傭「勝った。」ニヤリ


人幼「だが、手作りとは愛しいものだな。」


元傭「当たり前だ。心が篭っているからな。」


人幼「よし、ならこれを『愛しい元傭がワシへの愛しさで作った愛しいまふらあ』と名付けよう。」


元傭「なげぇよ!!てか恥ずし過ぎるだろ、それ!」







人幼「しかし、本当は手ぬぐいが良かったが、これで『神田川ごっこ』が出来るな!!」


元傭「しねぇよ!!」




○それから・・・風呂壊れて銭湯に行った日。


人幼「~~♪~~~♪」


元傭「いや、だから神田川歌うなよ。」


人幼「私の事冷たいって言うんでしょう!?」


元傭「言わねぇよ。というか、俺が先に出たぞ。」ダキッ


人幼「あ・・・。」


元傭「暖かいな。」


人幼「このまふらあのおかげじゃ」プイッ


元傭「いや、人幼のお陰だな。」


人幼「~~~ッ///」


元傭「な、何てな。」プイッ


人幼「・・・何じゃ、騙したのか。」ニコッ


そんな感じで。暇が潰せたなら幸い。

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