前へ目次 次へ 2/3 黒鳥の旅 幻と現世(うつしよ)の架け橋は夢 溶解剤のように 境界を溶かし 緩衝剤のように 衝撃を和らげる 美しすぎるものは夢 文字にすると きれいな詩になってしまう 哀しすぎるものは夢 永遠を信じられなくて 半眼で眺める 暗い道のりを旅するのは 覚醒しながら見る夢のようだ 夢の途中 闇に埋もれそうな 娼楼の提灯を見た それは 半世紀前の亜細亜の一隅の 村に咲いた幻花 寂寥に潜む歓楽の 緋色だった ~~~~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~~~~~~~~