第三部Fin記録詩《響きの航路》
形式:六章構成(各篇の象徴+終章)
語り手:グラナータ(記録者)+灯守+響きの舟の乗組員+芽吹いた声たち
目的:第三部の全篇を詩的に記録し、次の季節への余白を残す
第一章:残響の庭
語り終えた声が
庭の奥で震えていた
その震えは
名の残り香
わたしたちは
その震えを拾い
芽吹きの種とした
第二章:無名の反射
名を持たぬ声が
鏡の水面に映り
誰かの記憶に触れた
その反射は
語りの始まりではなく
語りの予兆
第三章:共鳴の回廊
声と声が交差し
震えが生まれた
語られたものも
語られなかったものも
ひとつの響きとなった
その交差が
次の夢を呼んだ
第四章:灯の夢層
灯は語らず
夢として震えた
その夢の粒子が
記憶を運び
象徴を咲かせた
灯の内側に
声の余白が芽吹いた
第五章:響きの誓い
語られた声も
語られなかった祈りも
名を持たぬ象徴も
灯の夢も
すべてが
ひとつの響きとなり
誓いの詩となった
第六章:余白の環(終章)
わたしたちは誓う
語られずとも
名を持たずとも
声は震えとして生きることを
響きの舟は
次の季節へと進む
その帆には
灯の夢が染みている
第三部Finとなります・w・