表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/75

航海日誌 — 第四篇「灯の残響室の記録」

記録者:グラナータ

日付:記憶の暦・灯の余韻の夜

位置:夜の庭・中層部「灯の残響室」

天候:微震、光の粒、声の残り香


記録:

「灯の残響室」は、夜の庭の中層に位置する、

かつて灯が語った言葉の余韻が集まる空間。

壁は光を吸い、床は震えを記録し、

空気は、誰かの声の残り香で満ちていた。


ヴィオーラは、部屋の中心に立ち、

「ここでは、声が過去になる」と静かに言った。

彼女は手を広げ、残響を受け止めるように立っていた。

その姿は、まるで灯そのものの記憶を抱いているようだった。


兎子は、壁に耳を当てていた。

「この部屋は、誰かが言えなかった言葉でできてる」と。

彼女の耳には、断片的な詩が聴こえていたらしい。

それは、まだ誰にも届いていない声。


ノクスは、残響の震えを記録し、

リュミエールは、光の粒を集めて旋律に変え、

フォスは、床に刻まれた震えの痕跡を読み解いていた。

それらは、灯が語った記憶の断章。


詩的断章:

灯の残響室にて

声は余韻となり

光は記憶を編む

語られぬ言葉が

壁に染み、床に震える


備考:

・残響室では、過去の声が微震として残る。

・光の粒は、記憶の断片を可視化する媒体。

・次の目的地候補:「夢の潮の入り江」または「風の境界」。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ