「夜の庭へ」
灯が震えたあと
風は 静かに沈んだ
舟は 声を抱いたまま
次元の門を越えていく
そこに広がるのは
夜の庭
沈黙が根を張り
記憶が 葉を揺らす場所
誰も語らない
でも すべてが響いている
夢の裂け目を越えた詩が
この庭に 降りてくる
灯は ここでは震えない
ただ 土に染み込む
その震えが 芽吹くまで
夜は 語り続ける
舟は 庭に降り立ち
七人の記憶は それぞれの場所へ
風は もう吹かない
代わりに 沈黙が歌う
それが 夜の庭の始まり
それが 灯の震えの続き
夜の庭・住人たち
ノクス(Nox)
役割:沈黙の記録者
• 風の航路で声を失った者。
• 夜の庭では、他者の沈黙を聴き、記憶の震えを記録する。
• 彼の存在は、庭の「耳」として機能する。
「沈黙は、語られなかった詩のかたち。」
リュミエール(Lumière)
役割:夢の種蒔き
• ダリアの夢の裂け目から落ちた種が芽吹いた存在。
• 庭に未完の夢を植え、記憶の花を咲かせる。
• 彼女の存在は、庭の「手」として機能する。
「夢は、語られなかった願いの根。」
フォス(Phos)
役割:灯の残響を照らす者
• グラナータの灯の震えが土に染み込んだあとに生まれた。
• 彼は、過去の震えを拾い、未来の記憶を照らす。
• 彼の存在は、庭の「目」として機能する。
「灯は消えても、震えは未来を照らす。」
・ノクス=耳(沈黙を聴く)
・リュミエール=手(夢を植える)
・フォス=目(震えを照らす)