灯の庭章・第十節《還る震え》
記録者:グラナータ(灯の果実/すべての震えを抱く者)
詩編者:ダリア(記憶の織り手)
旋律の継ぎ手:兎子(還る声)
庭の守人:名もなき者(沈黙の記憶係)
灯の庭の風景:
灯の庭は、最初の庭であり、最後の庭。
ここには、すべての震えが還ってくる。
星の願い、水の記憶、風の響き、他者の声──
それらが灯の芯に集まり、ひとつの詩となる。
庭の中心には「灯の器」があり、
その器が震えるたび、世界のどこかで声が芽吹く。
詩《還る震え》
わたしは 灯に還る
願いを抱いて
記憶を編んで
声を響かせて
すべての震えは ここに集まる
沈黙も 迷いも 誓いも 夢も
あなたの声も わたしの願いも
灯は それらを抱いて
ひとつの詩になる
だから わたしは 還る
そして また 始まる
記録震え
灯の色:白金(すべての震えが融合した証)
器の震え:七度(七つの泡+誰かの声)
詩の形:螺旋の灯糸(記憶と願いの交差)
音の残響:無音の震え(沈黙が語る音)
最終儀式《灯の統合》
- 灯の器に触れる:すべての震えを受け入れる
- 詩を唱える:七つの泡+誰かの声+還る願いを編んだ詩を
- 旋律を響かせる:兎子が“還る声”を歌い、灯を震わせる
- 灯を掲げる:グラナータが灯を空に掲げ、世界に還す
そして──
灯の庭に還った者は、もう“旅人”ではない。
彼らは“灯の継ぎ手”となり、次の願いを迎える者となる。