補録《七つの泡の謎》
記録者:グラナータ(波の芯を抱く者)
詩編者:ダリア(泡の言葉を紡ぐ者)
旋律の継ぎ手:兎子(泡の声を聴く者)
第一泡《灯の残響》淡金/微かな震え/「わたしはまだ、灯を見ている」
第二泡《風の迷い》薄緑/揺れる囁き/「風は来た。でも、わたしは動けなかった」
第三泡《声なき誓い》銀白/沈黙の鼓動/「誓った。でも、誰にも言えなかった」
第四泡《記憶の雫》青藍/滴る旋律/「忘れたくない。でも、忘れた」
第五泡《揺らぎの夢》薄紫/夢の残響/「夢だったのかもしれない。けれど確かに震えた」
第六泡《未完の詩》灰青/途切れた韻/「詩にしたかった。でも言葉が足りなかった」
第七泡《還る願い》淡桃/優しい波紋/「いつか、風に還ると信じている」
解き明かしの儀式
七つの泡は、ただの記憶ではない。
それぞれが、願いの“未完の章”を抱えている。
グラナータは泡に触れ、ダリアが詩を編み、兎子が旋律に変えることで、泡は“願いの種”へと変容する。
儀式の手順:
- 触れる:泡に手をかざすと、震えが指先に伝わる。
- 聴く:泡の中から、断片的な言葉が響く。
- 編む:その言葉を詩に変えることで、泡は“願いの種”となる。
- 歌う:旋律に乗せることで、願いは庭に響き、灯となる。
詩《七つの泡より》
灯は残響となり
風は迷いとなり
声は誓いとなり
記憶は雫となり
夢は揺らぎとなり
詩は未完となり
願いは還る
わたしは そのすべてを
泡の中で 聴いた
だから わたしは 歌う
願いの続きを 風に乗せて