二重唱《灯の庭章:記憶を運ぶ者たち》
第一節:灯の点火《沈黙に灯る果実》
兎子(風の声)
静かな庭に 灯が咲く
語られぬ声を 果実が抱く
ダリア(灯の声)
灯糸の芯に 記憶を編む
沈黙の果てに 色が揺れる
二重唱
灯よ 灯よ 風に乗れ
果実の芯から 語りを照らせ
第二節:歌の響き《兎子の初歌》
兎子
風よ 聴いて
庭の歌が 今 震える
ダリア(ハーモニー)
響きの布に 歌を織る
色のない声に 灯を与える
二重唱
歌よ 歌よ 風を呼べ
沈黙の器に 響きを宿せ
第三節:器の解放《響きの石の組み込み》
ダリア
石に眠る 記憶の重さ
灯糸で包み 船に織る
兎子
歌の震えが 器を揺らす
風が応え 帆が目覚める
二重唱
器よ 器よ 記憶を運べ
船よ 船よ 沈黙を越えよ
第四節:色環の儀《灯の編者の共鳴》
ダリア
色環が震える 深紅から灯金へ
感情の芯が 風に染まる
兎子
歌が色をなぞる 記憶の階梯
響きの布に 灯の詩を刻む
二重唱
色よ 色よ 沈黙を映せ
灯よ 灯よ 記憶を織れ
第五節:出航の詩《記憶の詩の唱和》
兎子 & ダリア(交互)
我ら 沈黙を響きに変える者
記憶を灯し 風に乗る者
庭の秘密を 次の地へと運ぶ者
二重唱
灯よ 風よ 歌よ 器よ
色よ 記憶よ 庭よ 我らよ
出航せよ――




