始まり
とある高校生の俺、今井裕理はうんざりしていた。
大して冴えないし、勉強も頑張ってもあんま成績上がらず、スポーツもそれなりって感じで、モテてもいなかった。
「今後も、こんな生活が続くのかなぁ…はぁーぁ、いっそのこと、流行りのアニメみたいに異世界転生して、夢想してみてーな。あんな、魔王を倒すとかみたいな目標とかできねーかな。」
と空に向かってあくびをしながら、登校している朝のことだった。
ぶぉぉぉぉぉん!
とトラックが突っ込んできた。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ。」
と俺は叫んだ時には、目の前が真っ暗になっていた。
「はぁう!」
と変な声を出し起き上がる。まるで嫌な夢でも見たかのように。
「ここは?」とあたりを見渡す。そこは、真っ暗闇だった。
俺は、死んだのかとその場で怯えていると。
「目が覚めましたか」と天から声が聞こえてきた。
俺は、おわぁと言いビビりながら警戒する。
すると、「あなたは、死んだのです。その後、女神である私があなたの魂をここに呼びました。」
そして、続ける「理由として、あなたにはとある世界を救ってほしいのです。その世界は、今にも魔王軍とその他の世界連合が大きな大戦が起こりそうなのです。あなたには、その大戦が起こらないよう止めていただきたいのです。」という声が聞こえてきた。
俺は、まじかよほんとにあの異世界転生できるのか。と思ったが、疑り深い俺は、聞く。
「恐れ入りますが、その異世界転生は、強い状態とかで転生できますか?」
と聞いた。すると、
「あなたのいう強い状態かどうかはわかりませんが、私の加護などは付与させていただきます。あなたに死んでもらっては困るので。」
なるほど、よくある展開だ。ただ、俺はこんな展開に会ったら唯一聞いてみたいことがあった。
「ありがとうございます。失礼ですが、なぜ私じゃないとだめなのでしょうか?女神様の力などで簡単にできそうですが。憶測ですいません。」
と質問した。
「私たちは、神の存在だからです。あなたの世界でいう人間のような動物などの生き物のようにその世界を生きる物でなく、私たちはその生き物の生きる世界を監視するものです。そして、私たちはあなたたちでいう生態系を破壊しないようにするような感覚の様に、神が直接、手を下すということは、本来、自然に進む道理を破壊する、いわば環境破壊をすることになってしまいます。ですが、だからと言って何もせず野放しにしておくわけにもいきません。なので、間接的に介入することにしています。そしてその、役目をあなたに頼んでいるわけです。まぁ、死ぬ直前あなたもあんなことを言っていたので。」
「なるほど、回答ありがとうございます。」
と俺は回答しながら心の中で(やべー、ばれてるー、さすが女神様)と冷や汗をかいていた。
「では、うけてくれますか。」
俺の出した答えはもちろん。
「はい。」一択しかなかった。
「分かりました、後、もしかしたら、今後もサポートすることになるかもしれませんが、必ず私のことは人に話さないでくださいね。混乱を呼びますから。
では、あなたの活躍も見ておきますよ。」
その声とともに、俺はまた意識が遠くなっていった。