第33話 『布面積が、恋の領土──ヒロインたちのパンツ闘争会議』
夜、女子部屋──
ロッジの奥、畳敷きの一室にて。
「……これはもう、戦争でしょ」
みずきが枕を抱えながら、沈んだ声で言った。
「そ、そんな……戦争って……///」
ことりが顔を真っ赤にしながら目を伏せる。
全ての発端は、赤い紐パン。
朝の干し場で悠真とヒロインたちに強烈なインパクトを残し、
その主・セシリア=絢辻=ローズマリーは、言ったのだ。
「恋とは布。布とは自由。そして自由には、面積の制限なんて要らないわ。」
その言葉は、ヒロインたちの中に――
「自分のパンツで勝負する覚悟」
という名の火種を、落としていった。
レナ:「あんなの、パンツじゃねぇ。ただの“トラップ”だ」
みずき:「布面積だけで負けたとか言われたくないんですけどォ!?」
つばさ:「私のは“機能性重視”なので……でも、布が少ない方が恋の“布接触率”は高い……?」
しおり:「……私も、観察だけじゃ、ダメかもしれない」
ことり:「…………(小声)……わたしも、変えてみたい……」
沈黙が落ちた部屋に、
ことりが震える声で続ける。
「わ、私も……し……紐に、してみようかなって……」
「……え?」
「ちょ、ちょっとだけ……紐の部分、こう……細く……///」
ギャルみずき:「ことりぃぃ!? 爆弾発言!!」
レナ:「お前がその布路線突っ込むとは思わなかったわ!!」
セシリアは、部屋の隅で紅茶を飲みながら静かに笑う。
「それぞれの布には、それぞれの恋があるの。
干すかどうかじゃない――“どれを干すか”が大事なのよ。」
こうして、夜会議は**“勝負パンツ決定戦”**へと流れ込む。
「明日の夜、干し場に並べよう。
各自、**“本気の一枚”**を持ち寄って――風に揺らすんだ」
「つまり、布面積=恋の本気度……」
「これぞ、恋布決戦──“ナイトパンツコレクション”!!」
◆ヒロインたちの《勝負パンツ戦略》が決定!
レナ:黒+金ステッチの“闘う女パンツ”
→「透けはしねぇ、でも密着度で勝負だ」
みずき:ブルー×星柄“ギャルスパーク系透け速乾”
→「干した瞬間、星が光る布……わかる?」
つばさ:銀ナノ抗菌×立体吸水構造(完全ガチ勢)
→「恋に科学を。清潔は愛の証です」
しおり:黒レース・ハイレグ“黙って干しても目立つタイプ”
→「……誰かに見てほしかった。それだけ」
ことり:白地+リボンの**“紐パン風味”清楚布**
→「これが……わたしの、勇気……」
セシリア:赤×シースルー×ゴールド刺繍の**“布じゃない何か”**
→「この揺れが、あなたの心を濡らすのよ」
その夜、誰もが寝付けなかった。
それぞれの枕元には、明日を待つパンツたち。
布は、揺れる準備をしていた。




