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俺はモブがいい  作者: 鳴風 風鈴
6/7

第五話 助けるのが一番いい。

みなの話を簡単にまとめるとこうだった。

誰かにつけまとわれている。


俺は笑いながら「冗談だろ。」と言っても、みなはいつもの明るさがないまま「そうだよね。」とつぶやくだけだった。

何とかしてやりたいのはやまやまなんだが、こんなことは初めての俺にはどう助けていいのかも分かるわけはなく、いつもどうり一緒に帰ってあげることぐらいしか出来そうもない。

これが俺らの学校の生徒だったらまだ幾分かはいいのだが、もし違かったら場合俺はお手上げだ。


「何とかしてはみるけど、何かあったら俺か誠也に連絡よこせよ?」

「うん、ありがと。」

やっぱりいつもの元気はない。いつもみたいに笑ってる、みなが好きなんだけどな〜。

「え!?」

ん、どうしたんだ? そんなに顔を真っ赤にしてうつむいて。

「た、たっくん、今私の事好きって……」

マズイ! 声漏れてたのかよ!

「いや、好きなことは好きだよ! ずっと一緒にいて気づかなかったのかよ。 」

うん、幼なじみとしてね。

「そ、それなら。わ、わ…たしもす」

ブルブルブル。俺の携帯か。だれからだろう?

「お前らイチャつくなら付き合っからにしろよ。」

はい、またまた登場の誠也くんですね。いやーほんとタイミングいいね! 俺盗聴器でも付けられてんのかな、あは!

はぁ〜


「で、何の用だ?」

「いや、実はその話俺もみなから聞いてたんだよ。」

ほんとに盗聴器付けてんのかこいつは!

俺は携帯をみなにも見えるようにビデオ通話にして机の上に立てかけた。

「だからみなのことを守ってあげてくれ。」

「そりゃ守れることなら守りたいけど、どうすればいいかわかんないんだよ。」

「何言ってんだよ。そんなの簡単だろ? ずっと一緒にそばにいてやれ。」

「いや、無理だよ。俺の存在ってクラスだと空気なんだぞ! モブの鏡なんだぞ! 居なくてもいい存在なんだぞ!」

「それを自分で言えるのがすげぇーよ。」

「とにかく、そんな俺がみなと四六時中、一緒にいてみろ? あんなやつがみなちゃんと付き合えるんなら俺もワンチャンあるかもとか言うやつが現れてもっと面倒になるぞ。」

「いや、だからよく自分で言えるな。」

「うん、誠くんもう触れないであげて。」

いや、そんなに憐れむなよ。別に悲しくないからな、別にこれぐらい平気だからな。 あれ? おかしいな。目から汗が出てきたぞ?

「だから、いつも通り一緒に帰って。学校ではみなのことを見張って、なんかあったら助けてやる。それでいいだろ? みな、誠也。」

「う、うん。ありがと! たっくん。」

「ちぇっ! 意気地なしだな〜。」

そうして俺と誠也はみなを守るために頑張ることにした。



「じゃあね、たっくん。また、明日!」

「おう、じゃあな。」

「おやすみのはハグは?」

「ねえよ!」

おっと、ついスタバで牛丼頼まれた時の感じで言ってしまった。

「冗談だよ。おやすみ!」

「はいはい、おやすみおやすみ。」


家まで一応送り届けた俺は自分の家に戻ろうとした。

ん? ふと何かを感じ後ろを振り向いたがそこには普通の坂道と住宅しかない。なにかがいる感じがいたが、空はうす暗く、辺りには街灯が付くくらいの明かりしかない。だが、隠れれそうな場所なんてほとんどなく、あっても電柱の裏ぐらいだ。

そんないかにも王道な隠れ方するやつもいないだろうし、気のせいか。

そんな不思議な気持ちになりながらも俺は自分の家へと戻った。



次の日の朝

俺は部屋中に鳴り響く目覚まし時計を止め、重い体を起こし服を着替えた。

ん? 下の階がやけに騒がしいな。今日は父さんも母さんも早くから仕事のはずなのに。

「にぃに! 早く起きなよ! みなちゃん来てるよー!」

あ、そゆことね。まあ、昨日のことが昨日のことだ、誠也は朝練でいないし俺が一緒に登校するしかないか。

「はいよー、今行くから。」

制服に着替えて下の階に行くとみなと妹の夏奈が一緒に朝めしを食べていた。幼稚園らいずっと一緒にいるからって高校生になって朝めし食べに来るのはどうなんだと思いつつも、夏奈の隣のいつもの席に座った。

妹の夏奈は中学生で家族の俺が言うのものなんだが、学校では結構モテているらしく何度も告白されているようだ。やっぱ明るい清楚系はモテるのか?


「おい夏奈、ジャムついてるぞ。」

「ほんと? ふきんとってきてよ〜。」

「なんでだよお前が取ってくればいいだろ。」

「兄というものは妹を甘やかすために存在するんだよ!」

妹というものは兄をこき使える道具と思っているんだよ。お前は今、全国のお兄ちゃんをバカにしてることを自覚しろ。

「へいへい、わかったよ。」

と思いながらも、妹の言うことを聞いてしまう俺は道具なのかもしれないな。

「うむうむ。それでいいのだ。」

「相変わらず二人とも仲良しだね〜。」

「これで仲良しなら他の兄弟は可哀想だな。」

ほんと、妹にこき使われる兄以上につらいものなんてあるのかよ。

「たっくん、普通はもっと喧嘩とかしたり口も聞かなかったりなんだよ?」

「へー、互いに喧嘩しないように口を聞かない協力関係を結べるなんて仲が良い兄弟なことで。」

「うん、たっくんに言ったのが間違いだった。そこまでひねくれてるとは思わなかったよ。」

「にぃにには、いつものことだよ。」

「てか、そろそろ行かないと遅刻するぞ?」

「あ、そうだった! 早くしないと!」

なんで、みなと一緒だといつも遅刻ギリギリになるんだろうか。

「にぃに、行ってくるね!」

「おう、いってら。」

「かなちゃん、行ってらっしゃい!」

そう言って家を後にし俺らは高校へと向かった。

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