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1-73 事後
白衣の男は深雪により生きながらに喰らわれた。
その叫び声が聞こえなくなるまでずっとそれは続けられた。
最後に動かなくなった肉の塊とその場に倒れていた特殊部隊員は光の粒子となってすべて深雪に喰らい尽くされた。
後には白衣の男の認識票だけが残っていた。
そして深雪も光の粒子になって消え、仮想画面の小さな姉さんに戻っていた。
「ハル……」
姉さんの悲しい声が静まり返った訓練室に響いた。
俺は正気を失って……いや正気を失わずに冷静に人を殺したのだ。
後悔は無かったが虚しさだけがそこに残った。




