1-72 食事の時間
俺は白衣の男を銃で撃った。
驚くほど簡単にそいつは倒れてしまった。
「がはっ……僕をどうするのかなー?」
俺はさとりの傀儡から刃物をはずし白衣の男に近づいた。
「おそわったことをするよ」
そして俺は料理を始めた……。
「ぐああ……というのは冗談だよー」
血まみれになっていたはずの白衣の男がいなくなり、少しはなれたところにそいつは何事も無かったように立っていた。
「えー、晴彦君が美濃君から貰った認識票は特別でね、お姉さんの幻覚を少しだけ使えるようになるんだよー。美濃君にはただの発信機付きとしか教えてなかったけねー」
俺はその場に立ち尽くし、白衣の男を睨んでいた。
「えー、晴彦君はそんな怪しげな物をずっとつけてるなんて馬鹿だねー。僕が実験してあげたらもう少し賢くなれるよー」
「ハル、馬鹿に馬鹿にされるのってやっぱり腹が立つものね」
「そうだね、ねえさん」
「えー、何を言ってるのかなー?」
俺はまともに白衣の男を攻撃できないかもしれないが仮想画面の姉さんは違った。
俺の意思とは関係なく姉さんは動くことも出来る。
そして小さい姉さんが消え去り、そこには制服姿の神無月深雪が現れた。
「貴方がどういう実験をするつもりだったのかよく思い出してみるのね。それが今ここで行われていた事に気づかないなんて本当に馬鹿ね」
白衣の男は冷や汗を流しながら一歩後ずさっていた。
「ど、どうして。やめろ、やめてくれ!」
「深雪……喰らい尽くせ」




