1-40 その後1
「……続いては昨日起きた連続ビル破壊事件の現場前からお送りします。周辺にはまだビルの瓦礫が残っており……」
そして俺は普段の日常に戻っていた。しかし普段と変わった事もある。楓が毎食ご飯を作りに着てくれる様になった事だ。餌付けされてる様な気もする。
「ハルさん、おはようございます」
さとりは神代、神無月と二重スパイをしていたらしい。それについて謝られたが正直俺には何のことか全然分からなくて困ってしまった。更に帝に燃やされた認識票の代わりに新しいのをプレゼントしてくれた。
「ハル、おはよう。それにしても貴方はよく食べるわね」
「なぜ俺がここに来なくてはならないんだ?」
瑠璃と帝はまた昔のように仲良くなったらしい。帝は俺を燃やしたし、偉そうで嫌いだけど瑠璃の知り合いということなら無下にも出来ない。
「ハル君は残さず食べてくれるから作り甲斐があるよ!」
俺は人の顔を覚えられない病気だったと説明された。これから少しずつでも覚えていくつもりだ。
まずは楓の顔を覚えようと、いつの間にかじっと見つめていた。
「え、ちょっとハル君。な、何かな!」
「見せ付けてくれるねぇ。私達もしよっか?」
「しない!」
「えー、ハルに乗り換えちゃうかなぁ! ハルって凄いし! あ、男の子もいけるんだよね?」
「俺は両刀? だ」
「じゃあ、帝としてみて!」
帝をみんなで取り押さえる。
「や、やめろ。俺にそんな趣味はない」
「帝は何もしなくて良いよ。俺に任せて……」
「~~~っ」
俺の日常は少しだけ賑やかになった。
しかしそこに姉さんは居ない……。




