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1-34 説得する者達
その少し後に轟音が聞こえ部屋が揺れる。
「帝が来たようね。私が説得するわ……」
瑠璃が悲しそうな声で言った。
部屋の扉が開かれ、帝が入ってくる。
「機械が情に訴えた手を打ってくるとはな……。お前らそこをどけ」
帝の非常な台詞が響く。しかしまだ体調が悪いのか、声に力は無かった。
「帝もうやめて! ハルが何をしたって言うの!」
瑠璃が悲しみを伴う悲痛な叫びを上げた。
「美濃、説明してないのか?」
思いもよらない言葉が帝の口から発せられた。
「すみません。私には言えませんでした。言ったとしても信じてもらえなかったはずです」
さとりがなんともいえない悲しそうな声で答えた。
「晴彦とかいったか、そいつは何もしていない。これからする可能性があるから消すだけだ」
帝は淡々と言葉を続けた。
「そいつの姉はもう意識は無くただの機械の部品に成り下がった。もし、意識して今の所業をしているとしてもそれは人のする事ではない。そこで寝ている奴を起こせば分かるだろう」




